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快拳 の商品レビュー

3.6

39件のお客様レビュー

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2024/08/21

初めて白石さんの作品を読んだが、文体が自分の心に染み込むかのような感覚になった。 オーディブルで聴くなら三浦友和に読んでもらったら最高だな、なんて読みながら思ったりもした。 ドラマチックな展開などではなく、現実の夫婦間で似たような事はよく聞く話だと感じた。 それがけして悪い意味...

初めて白石さんの作品を読んだが、文体が自分の心に染み込むかのような感覚になった。 オーディブルで聴くなら三浦友和に読んでもらったら最高だな、なんて読みながら思ったりもした。 ドラマチックな展開などではなく、現実の夫婦間で似たような事はよく聞く話だと感じた。 それがけして悪い意味ではなくありえる話だからこそ、読み手は自分にとって快挙ってなに?と置き換えて考えるのかも。

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2023/06/17

あなたに出会えた事が人生の快挙!! っって、、、、 思われたらそれこそが 人生の快挙。 紆余曲折あるも、結局は羨ましい限りです。

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2020/04/20

「人間は卑屈になったとき他人を心底傷つけることができる。なぜなら彼らはそうやって自分自身を罰しているつもりだからだ。」 夫婦生活でなくても、自分への戒めとしておきたい言葉である。

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2018/11/28

人生における快挙とはなんだろう。主人公にとって快挙とは自分の書いた本が評価されることで、そのために妻のみすみに辛い思いをさせてまで執筆を続けた。しかし、最終的に彼は彼にとっての快挙は妻みすみに出会えたことであるのだと気づく。 うーん、陳腐…。

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2018/06/23

【あらすじ】 写真家を目指す俊彦は、小料理屋を営む二歳上のみすみと結婚する。やがて小説に転向した夫を、気丈な妻は支え続けた。しかし平穏な関係はいつしか変質し、小さなひびが広がり始める……。それでもふたりは共に生きる人生を選ぶのか? 結婚に愛は存在するのか? そして人生における快挙...

【あらすじ】 写真家を目指す俊彦は、小料理屋を営む二歳上のみすみと結婚する。やがて小説に転向した夫を、気丈な妻は支え続けた。しかし平穏な関係はいつしか変質し、小さなひびが広がり始める……。それでもふたりは共に生きる人生を選ぶのか? 結婚に愛は存在するのか? そして人生における快挙とは何か? 一組の男女が織りなす十数年間の日々を描き、静かな余韻を残す夫婦小説の傑作。 【感想】 快挙とはなんだろう。読み始める前にタイトルの意味を考えてみた。自分なりの成果を挙げること、だろうか。何かを成し遂げること、だろうか。主人公にとっての快挙とは何だったのだろう。そして、著者はなぜ、快挙というタイトルにしたのだろう。ここまでは読み始めるまでの感想だ。快挙という言葉が出てきたのが、主人公の書いた小説のタイトルだったのにはちょっと意表を突かれた。でも、それが快挙だと文章の中にも書いてあったけれど、そう来たかと思って感心もさせられた。でも、その快挙はいとも簡単に潰される。快挙とは一体何なんだろうと、主人公は生きていく中で幾度となく考え、みすみと出会ったことが快挙なのだと気づく。みすみは主人公にとってどのような存在だったのだろう。生きていく上で必要不可欠な空気のような存在だったのだろうか。みすみは大切な時いつも背中を押してくれる存在だった。つらい時も大変なときもみすみは離れないでいてくれた。そして最後にみすみに病気が見つかった時、みすみの死を覚悟したが、まだ、生きていてくれるとわかり、快挙がまた訪れたと主人公は思ったのではないだろうか。それくらい、主人公にとって、みすみの存在は大切でかけがえのないものだったのだろう。快挙とは、主人公が自分の著書を出したように何かを成し遂げることでもある。でも、何か大切なものを得た、それを自分のものにしたことも、快挙と言えるのかもしれない。と、この本を読んで思った。快挙とはいろんな意味があるんだなと改めて感じさせられた1冊だった。わたしの快挙にとってのはなんだろう。もう訪れているかもしれない。でも、快挙は1回限りではない。何度も訪れる。努力すれば得られる快挙もあるし、偶然得られる快挙もある。これからの人生、まだ快挙があると信じて生きてみたい。

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2018/04/03

「夫婦とは なんと佳いもの 向い風」 パシャリと撮った一枚の写真から始まり、その女性と生涯生きていく。思い通りにいかない仕事、お互いの病気、震災、浮気、それでも一緒に生きていく。夫婦っていいものなんだな、と後になって思う。

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2017/12/08

ここのところミステリ続きだったので気分転換に。 夫の目線で語られる夫婦の話。 この作家さん、こういうアッサリとした感じの話も書かれているのね。 解説を書いているダンカンさんと奥さまとのエピソードに泣かされました。

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2017/11/07

短いけど良い小説だった。改めて、人生は快挙の連続だと思う。白石一文の小説にしては、まっすぐに前向きに生きたいと思える作品だった。普段のバリバリサラリーマンの話も好きなんだけど。

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2017/09/26

谷中 上野 浅草の外国人専用ホテル 隅田川 本所 両国 深川 木場 月島界隈 対岸の豊洲 石播の工場 つくだじま佃島の住吉さん 晴海の運河を行き交う遊覧船 銀座 築地の場外 かちどき勝鬨橋 市井しせいの暮らしを記録 庶民の哀感をちょっとばかりユニークに切り取ってみせればプロとし...

谷中 上野 浅草の外国人専用ホテル 隅田川 本所 両国 深川 木場 月島界隈 対岸の豊洲 石播の工場 つくだじま佃島の住吉さん 晴海の運河を行き交う遊覧船 銀座 築地の場外 かちどき勝鬨橋 市井しせいの暮らしを記録 庶民の哀感をちょっとばかりユニークに切り取ってみせればプロとして通用すると思い込んでいた。もんじゃ通り 清澄通り ライツミノルタCL 踵を返し 曖昧模糊 曲がりなりにも青春の相当な時間を写真に費やした。ものにはならなかったが、唯一財産のようなものが残ったとしたらみすみの姿を初めて焼き付けたあの一枚きりだったろうに。 神戸市須磨区 早く夢が叶う人もいれば、想像以上に時間がかかる人もいる。だけど、脱落するのは諦めた人だけだよ 受け売りに違いなかった 凝視 燦々たる出来 犀利で緻密な文章 山裏俊彦 中林俊彦 江東区の森下で、月島とはわりと近かった。 静かな小糠こぬか雨 辺鄙な場所の小料理屋 現職のパパ・ブッシュ 潮崎哲也 あの子の弔い酒だよ 余裕綽々 神楽坂 佐伯さん 波除神社 三越の屋上の出世地蔵尊 大江健三郎 山陽新幹線はすでに全面復旧 偉丈夫 ラジオドラマの台本 古くからの貿易港である神戸には英語を使える人間が山ほどいた 何卒なにとぞ 須磨寺 高野山 山本周五郎 神戸牛 灘の生一本を三人で二升近く 得意の今井美樹を披露 PRIDE アクチュアル時局性をもっているさま 元少年A酒鬼薔薇聖斗(さかきばらせいと) 神戸海外貿易協会 店舗経営の煩雑な経理事務にも長けている 斡旋 肺結核 感染源 無聊ぶりょうを慰める 発熱や倦怠感が舞い戻って来た 厭世気分 私は文字通り、絶望した。 楽観的な観測をいつも戒めていた 自分と世界を繋いでいた細いロープが腐って落ちた ちくあさ築浅 従姉妹の雪絵 明石海峡大橋 橋梁建築技術の水準の高さを世界に見せつけた 奇妙な連帯感 完全に袂を分かった 果たして如何程の隔たりがあるというのだろうか? 叱咤激励 下拵え 頭脳明晰 気風のいい女 融通無碍、臨機応変、感覚的でやや直情型 女性は論理に従うことはあっても論理を信ずることは決してない。女性にとって神はあくまで自分自身なのだ。常に外部に神を求めざるを得ない男性よりも彼女たちがいつも強くて逞しいのはその為だった。 川崎重工兵庫工場は新幹線の製造基地として知られている 家計を支える力もなく、子種を提供する能力にも欠けている。結婚を継続するだけの価値がこれっぽっちもない。 平敦盛と熊谷直実の一騎打ち 句碑くひ 「要はその魔物に負けんようにしてほしい。儂に言えるんは、それきりや」それは存外、生きている目的になるのかもしれないという気がした。 耳朶じだに甦ってくる 西武新宿線沼袋駅 小平の実家の母が心筋梗塞で急逝 江戸川橋近くのおでん屋が空いた 居抜き 地蔵通り商店街 短いが小技の利いた文章を添える シニカルな文章が売り 惨憺たる 愁嘆場しゅうたんば 遮二無二書きたいたいという欲求 身を焦がす焦燥感に近いもの 熾烈 私にとっての人生の快挙は何だったのだろうか? 逡巡 折り入って相談がある 闇の決算書 昵懇の間柄 酒肴しゅこうをつまみながら 推敲 入管癌 腫瘍 卒倒 リンパ浮腫 椿山荘の日本庭園 音羽通り 護国寺の境内は広壮 将軍綱吉 梶原一騎 大山倍達 為替だけが円高で推移 「改革なくして成長なし」のスローガン 一脈通ずるものがあった 呻吟しながらの苦しい作業の連続だった 三歩進んで二歩戻るといった状態が延々と続いた 新型インフルエンザ パンでミック(感染爆発) phase6 タミフル 別種の喜びによって減殺げんさいされるだろうか? 新富町方面へと歩いた 佃大橋 日本経済はいまだに失速中だが、東京の再開発は途切れることなく続いていた ダンカン 初美 夫婦とはなんと佳いよいもの向かい風

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2017/09/21

うーん、白石一文らしい作品だけど何が快挙だったのかわからない。 ちょっと考えてみよう。 相変わらず登場人物が働く様子が具体的に描かれていて、そこは面白い。

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