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この世にたやすい仕事はない の商品レビュー

3.8

196件のお客様レビュー

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2015/11/16

このかたの書くお話が好き。 地に足をつけたいのに、数センチ浮いてしまってるような (↑こう書くと●ラえもんみたいやなw) 希薄で、もどかしい現実感。 この本はそれが満載。 「あり得なさそうな仕事」感 と 「主人公が現実と関わる距離」感 の強度の割合が お話が進むごとに逆転してっ...

このかたの書くお話が好き。 地に足をつけたいのに、数センチ浮いてしまってるような (↑こう書くと●ラえもんみたいやなw) 希薄で、もどかしい現実感。 この本はそれが満載。 「あり得なさそうな仕事」感 と 「主人公が現実と関わる距離」感 の強度の割合が お話が進むごとに逆転してって きっとこの本のあとには…と思ってしまう。 なんだかんだ言っても この主人公、コミュ力高いしな。

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2015/11/10

最初の方はいつにも増してダラダラしてるな~と思いつつ、このダラダラしてるところが大好きなので、思い切り自分もダラダラと読む。ところが後半、なんだか不穏な雰囲気が出てきた?と緊張し、最後は何となく爽やかなものに満たされて読了。 津村記久子さんの小説には、いやな出来事や、かかわりた...

最初の方はいつにも増してダラダラしてるな~と思いつつ、このダラダラしてるところが大好きなので、思い切り自分もダラダラと読む。ところが後半、なんだか不穏な雰囲気が出てきた?と緊張し、最後は何となく爽やかなものに満たされて読了。 津村記久子さんの小説には、いやな出来事や、かかわりたくない人々もきちんと描かれる。一方で、控えめに、地に足をつけ生きている、普通の人達も登場し、彼らが自分なりのやり方で、少し前へ進んだり、頭を低くしてやり過ごしたりする。その様に「ああ、自分も頑張ろう」と思う。毎回よい気分で本を閉じられる大好きな作家だ。

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2015/11/10

津村記久子=お仕事小説得意な作家さん、というイメージ。 そんな津村さんの最新刊はお仕事ファンタジー小説! 面白くないわけがないじゃないですか。 初めのみはりの仕事からつかみバッチリ。作家の自宅にとりつけた隠しカメラの映像を一日分ずっと見つづけて不審なところがないか見張り続ける仕事...

津村記久子=お仕事小説得意な作家さん、というイメージ。 そんな津村さんの最新刊はお仕事ファンタジー小説! 面白くないわけがないじゃないですか。 初めのみはりの仕事からつかみバッチリ。作家の自宅にとりつけた隠しカメラの映像を一日分ずっと見つづけて不審なところがないか見張り続ける仕事なのだが、寝てるとき以外は早送りしてはならない。仕事に慣れたら2日分を一気に監視することが可能。目的は当事者も気づいていないマル秘なブツが隠されていることがわかっているのでそれを発見すること。気がおかしくなる仕事を実にコミカルに描いている。 それと好きだったのはおかき袋の仕事。 津村さんご本人がこんな仕事あったらなーと思いながら書いたそうです。どんな仕事でも、楽そうに見えてもたやすくはないのだなと。

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2015/11/08

津村氏のお仕事モノは本当に好きです。本書はさらにいろんな職業が出てきて、その場や人に対する自分の気持ちやスタンスなど、淡々と描かれていて、いい。わたしも正門さんのようなお仕事紹介者、ほしいなぁ。ニュートラル且つ分析力のあるような。

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2015/11/04

津村さんらしいお話。 ストーリーは大学卒業後に14年勤めた会社をやめたOLのお話。 燃え尽き症候群になり 会社をやめて、ハローワークに通う主人公。 そこで、紹介される仕事は変わった仕事ばかり。 え?そんか仕事あるの?っと思わずいいたくなる。 いろいろな仕事をして、 ある決断...

津村さんらしいお話。 ストーリーは大学卒業後に14年勤めた会社をやめたOLのお話。 燃え尽き症候群になり 会社をやめて、ハローワークに通う主人公。 そこで、紹介される仕事は変わった仕事ばかり。 え?そんか仕事あるの?っと思わずいいたくなる。 いろいろな仕事をして、 ある決断を下す…主人公はいろいろな仕事をしながら働く意味や自分の働く上での原点に気づいたんだろうなーっと思いました。 面白かったです。

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2015/10/19

ものすごくおもしろかったし、ものすごくよかった。津村さん、ほんとうにはずれがない! 大好きだ。 好きな仕事だったのにいろいろ疲れ果てて辞めたらしい主人公が、紹介してもらうちょっと変わった仕事を次々と体験する話。紹介される仕事がちょっと変わっていてファンタジーめいているのだけれど、...

ものすごくおもしろかったし、ものすごくよかった。津村さん、ほんとうにはずれがない! 大好きだ。 好きな仕事だったのにいろいろ疲れ果てて辞めたらしい主人公が、紹介してもらうちょっと変わった仕事を次々と体験する話。紹介される仕事がちょっと変わっていてファンタジーめいているのだけれど、嘘っぽくなくて、いやいや現実にありそうだ!と思えるところ、いやいややってみたいかも!と思えるところがすばらしい。(わたしがとても心惹かれたのは、おせんべいの袋の裏のひとことうんちくみたいなのを書く仕事。わたしは甘党なんだけどおせんべいが食べたくなった。わたしは甘党だからわたしがやるならクッキーの袋とかがいい(どうでもいい))。 恋愛はないし、深い友情で結ばれるとか、つながりとかもないんだけど、職場やひととき顔を合わせるだけで一見表面的な出会いでも、なにかちょっと温かい交流があったり、理解があったり、というのが素敵。こういうのが津村さんの特徴にも思える。主人公が、臆病と思えるくらい人々をすごく観察している、っていうのもなんか共感できて。 ごく普通に書かれているのに、なんだかものすごくおかしくて吹き出しそうになることもあって。津村さんのユーモアの深さみたいなのを感じる。

Posted byブクログ