境遇 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
いつも推理小説やミステリーの筋がわからないのに気づけてしまった…あれ? 湊さんの作品を読んだときの、なんとも言えない感じがしなくって不思議。 同じような境遇で育った2人(晴美と陽子)。実の両親が分からない。陽子の息子が誘拐されて?
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人の価値は努力と本人が身に付ける道徳によって決まるものだと言いたい。 だから、生まれ育ちや親の身分に左右されうる、世の中の判断に少し残念に思う。 主人公の陽子は議員の妻! そんな、彼女は新進気鋭の絵本作家! デビュー作は、自分と同じ様な境遇の晴美のエピソードからヒントを得た...
人の価値は努力と本人が身に付ける道徳によって決まるものだと言いたい。 だから、生まれ育ちや親の身分に左右されうる、世の中の判断に少し残念に思う。 主人公の陽子は議員の妻! そんな、彼女は新進気鋭の絵本作家! デビュー作は、自分と同じ様な境遇の晴美のエピソードからヒントを得たものでした。 ある日、陽子の息子が誘拐される? 脅迫文には『真実を公開しろ』 湊かなえだからワクワクさせられる作品です。 今回の作品は白か黒か? そんな気持ちで読みました。 因みに陽子のデビュー作 『青空リボン』も同時収録です! 青空リボンを先に読むか後に読むか? どちらでも良いと思います!
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子どもの頃から50才をすぎた現在まで、身の回りの環境というものがいろいろと変化してきた。生まれ育った九州鹿児島の地方都市では、子どもの頃は野原を走り回って遊びほうけいていたが、年齢が上がる従って見えてくる風景は徐々に変わってきた。仕事に就くために上京してからも、仕事にプライベー...
子どもの頃から50才をすぎた現在まで、身の回りの環境というものがいろいろと変化してきた。生まれ育った九州鹿児島の地方都市では、子どもの頃は野原を走り回って遊びほうけいていたが、年齢が上がる従って見えてくる風景は徐々に変わってきた。仕事に就くために上京してからも、仕事にプライベートに様々な環境の変化があり、良いこともあれば悪いこともありながらこの年までまずまず健康に過ごすことができた。 平凡だと思っていた自分の人生も、よくよく考えると小さいながらも山あり谷ありだったなと思うこともある。人は生まれた瞬間の境遇は選ぶことも変えることができないが、自分で生活し始めてからは自らの努力によって変えることができるのではないだろうか。そんなことを考えさせられる一冊を読んだ。 単行本の頃から読んでみたかったのが、湊かなえさんの「境遇 (双葉文庫)」という一冊。文庫化されて書店の平台に並べられていたので、迷わず購入して一気読みした。湊かなえさん独特の作品で、人の心の中にグイグイと入っていくような感覚を覚える。 【あらすじ】 デビュー作の絵本「あおぞらリボン」がベストセラーになった陽子。県議会議員の優しい夫と5歳になるかわいい息子とに囲まれて、慌しいながらも幸せな毎日を過ごしていた。ベストセラーとなった絵本は、大学時代からの親友であり新聞記者でもある晴美が語ってくれた話。天涯孤独の晴美は、陽子の申し訳と思う気持ちを暖かく受け止め、親友として優しく接していく。 そんな時、可愛い一人息子が誘拐され、選挙事務所に誘拐犯からの脅迫状が届く。脅迫状には「真実を公表しなければ、息子の命はない」という言葉が書かれており、それを夫の献金疑惑の件だと感じた陽子は、息子の命を救うために晴美の協力を得ながら独自に調査を始める。 そんななか、夫の不可思議な行動や選挙事務所の不穏な動き、さらには陽子と晴美の出生にまつわる秘密がつぎつぎと浮かんでくる。似たような境遇で生まれ育った陽子と晴美の間には、切っても切れない出生と境遇にまつわる縁があった。 この作品は、ABC朝日放送創立60周年記念スペシャルドラマの原作として書き下ろされた一冊。松雪泰子さんが陽子役となったこのドラマを、原作より先に観た方は多いのではないだろうか。 原作とドラマとでは少し設定が異なるが、湊かなえさん独特の人の心のなかを繊細に描いた物語は、読むものをグイグイと引き込んでいく。二転三転する物語は誰もが怪しく見えてきて、誰を信じて誰を疑えば良いのかわからなくなってしまう。 物語は意外な展開を迎えるが、さらにラストには驚くような結末となる。読み終わった時には安堵のため息をつきながらも、人の絆は信じるべきなんだなということを感じた。読後のなんとも言えない感覚は、さすがに湊かなえさんの作品らしいなと思う。
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主人公は二人いて、その二人の語りを中心に物語は進む。片方は孤児院で育ち、もう片方は裕福な家庭で育ったけれども実は孤児院から里親に引き取られており、お互い本当の両親を知らないという共通の境遇が分かったことをきっかけに親友になっている。 物語は二人のうち裕福な家庭で育った方の一人息...
主人公は二人いて、その二人の語りを中心に物語は進む。片方は孤児院で育ち、もう片方は裕福な家庭で育ったけれども実は孤児院から里親に引き取られており、お互い本当の両親を知らないという共通の境遇が分かったことをきっかけに親友になっている。 物語は二人のうち裕福な家庭で育った方の一人息子が誘拐される事件を中心に進むのだけれども、その中で境遇故に親友になったのか、境遇がなくても親友になれたのか、といった二人の葛藤が描かれる。 全体的に割とさっぱりしている。
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「告白」の形式は似ている感じ。 気になってすらすら読めたけど、ドラマ向けに書いた?からなのか、読み終わってから考えると、ちょっと内容薄いかなと。
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ドラマ向きだなと思って読んでいたら、解説でドラマありきの作品だと知って納得。誰が演じるのかサイトを見たら脇役が豪華でびっくり。演技派が揃う中の名倉潤はうける。作品自体はもう少し捻りが欲しかった。読み易さと引きの強さは相変わらず。さすが。
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政治家の妻であり、絵本作家としてデビューも果たした陽子と、友人の新聞記者の晴美。 二人には児童養護施設で育ったという共通点があった。 ある日。陽子の一人息子の裕太の行方が分からなくなり、「息子を返してほしければ、真実を公表しろ」という脅迫状が届く。 犯人の要求する「真実」とはいっ...
政治家の妻であり、絵本作家としてデビューも果たした陽子と、友人の新聞記者の晴美。 二人には児童養護施設で育ったという共通点があった。 ある日。陽子の一人息子の裕太の行方が分からなくなり、「息子を返してほしければ、真実を公表しろ」という脅迫状が届く。 犯人の要求する「真実」とはいったい......? 2015年11月2日読了。 ドラマ化を前提として、原作を書いたという作品。 湊さん独特の毒や棘も控えめなので、湊さん作品が苦手という方にもかなり読みやすいと思います。 ただ、万人受けしやすいところに落ち着けたせいか、いつもの深みが感じられなくて、ちょっと物足りなく感じました。
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この作家の文章は変に飾り気がない分、こちらの気持ちにダイレクトに訴えかけてくる所がある。 好きな書き方だ。 途中まではグイグイと読み入ってしまったが、あるポイントで謎や仕掛けが分かってしまう。 それと「それから」の部分が敢えて事実をシンプルに伝える書き方になっているが、手抜感を感...
この作家の文章は変に飾り気がない分、こちらの気持ちにダイレクトに訴えかけてくる所がある。 好きな書き方だ。 途中まではグイグイと読み入ってしまったが、あるポイントで謎や仕掛けが分かってしまう。 それと「それから」の部分が敢えて事実をシンプルに伝える書き方になっているが、手抜感を感じてしまう。 面白い作品だが、惜しいと思える所がある。
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この方の本は初めて読みました。 話の盛り上がりとしてはやや欠けるかな?という印象でした。可もなく不可もない感じ。 それぞれに事情があったとしても、「悪い人」が出てきません。
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陽子と晴美は、別々の児童養護施設で育った親友。ある日、陽子のひとり息子が拐われる。 ふたりの境遇は、ある殺人事件の加害者家族と被害者家族と言う観点で鮮明になってくる。ひとは生まれながらに平等で自由と言えるのは、そこに利害関係が存在しない場合にのみ言えるのではないか。学校に行けば...
陽子と晴美は、別々の児童養護施設で育った親友。ある日、陽子のひとり息子が拐われる。 ふたりの境遇は、ある殺人事件の加害者家族と被害者家族と言う観点で鮮明になってくる。ひとは生まれながらに平等で自由と言えるのは、そこに利害関係が存在しない場合にのみ言えるのではないか。学校に行けば成績順に評価され、社会に出れば、稼ぎが求められる。どんな親友であっても、ひとであれば、多生なりの嫉妬や憎悪みたいなものを持っていると思う。その方が人間ぽいような気もする。 今回もひとの妬みや嫉妬、憎悪がよく描けていたと思います。
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