書き下ろし日本SFコレクション NOVA+ 屍者たちの帝国 の商品レビュー
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「屍者」をテーマにした作品集です。 なのでどの作品にも屍者が出てきます。 基本的に何らかの有名作品と混ざっており しかも作者間でかぶっている場合もあるので 被りが苦手な人は注意かな。 印象深かったのは殺したはずの女性が よみがえってくる「小ねずみと童貞と復活した女」かな。 なぜDTとつくかがまずショッキングだったりします。 あとどこかで読んだこともあるであろう日記形式が… あとは最後に出てくる今はなき天才作家の意向を 受け継いだ同じく才能ある作家さんとの対話。 その方は志半ばで亡くなったけど どれだけ悔しかったことだろうね。
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藤井太洋「従卒トム」★★★★ 高野史緒「小ねずみと童貞と復活した女」★★★★ 仁木稔「神の御名は黙して唱えよ」★★★ 北原尚彦「屍者狩り大佐」★★★ 津原泰水「エリス、聞えるか?」★★★ 山田正紀「石に漱ぎて滅びなば」★★ 坂永雄一「ジャングルの物語、その他の物語」★★ 宮部みゆき「海神の裔」★★★★
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目次 ・従卒トム 藤井太洋 ・小ねずみと童貞と復活した女 高野史緒 ・神の御名は黙(もだ)して唱えよ 二木稔 ・屍者狩り大佐 北原尚彦 ・エリス、聞えるか? 津原泰水 ・石に漱(すす)ぎて滅びなば 山田正紀 ・ジャングルの物語、その他の物語 坂永雄一 ・海神の裔(すえ) 宮部みゆき 『屍者の帝国』の世界観を、8人の作家がシェアード・ワールドする。 これがもう、おもしろいのなんのって。 元々の作品も、過去の文学作品から作品舞台や登場人物を借りてきて、想定外の活躍をさせたり、歴史上の人物と丁々発止とやりあったりするものだったけど、この本に収録されている作品も、あの作品やこの人物がこう来るのか!って感じで、ページを繰る手が止まらない止まらない。 「従卒トム」 アメリカ南部の綿花農家で働く奴隷のトムといったら、「アンクル・トムの小屋」は外せない。 ところが舞台はなぜか戊辰戦争前夜の日本。 屍者とトムと勝海舟。 泣ける。 「ジャングルの物語、その他の物語」 ジャングルの物語はもちろん、その他の物語の方も春に原画展を観てきたばかりなので、屍者ではないほうの絵が思い浮かぶ。 元ネタの作品を思い浮かべながら、自分ならどうアレンジするだろうなんて思いながら読み進めて最後、宮部みゆきは全然違うアプローチで作品世界を描く。 そう来るのか。 一枚も二枚も上手です。 参りました。素晴らしい。
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20150928 予約だん?仁木稔だけでなく、誰にも安心して勧められる宮部みゆきと、奇想を剛腕でアタマに捻じ込んでくる高野史緒が同時に読めるのがすごいお得感。
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夭折した伊藤計劃が始め円城塔が完成させた小説「屍者の帝国」。 これをネタにしたアンソロジー。 元作の影響とか空気感がいい感じで残っており、読み直したくなってきた。
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26:錚々たる作者さん方の手による「屍者の帝国」シェアードワールドアンソロジー。皆さま得意技で見事に「屍者」ワールドを手掛けておられます。先日読んだ「伊藤計劃トリビュート」に続き、外れなしです、これも。 久しぶりに読んだ宮部みゆきさんの作品は、やはりさすがとしか言いようがない……...
26:錚々たる作者さん方の手による「屍者の帝国」シェアードワールドアンソロジー。皆さま得意技で見事に「屍者」ワールドを手掛けておられます。先日読んだ「伊藤計劃トリビュート」に続き、外れなしです、これも。 久しぶりに読んだ宮部みゆきさんの作品は、やはりさすがとしか言いようがない……! その他、北原尚彦さんといえば「ホームズ」ですが待ってました、という期待に違わぬ作品、高野史緒さんは初読なのですが、これは本格的に腰を据えて作品読んでみなければ、と決意しました。 津原泰水さんのも面白かったし、ほんと、良いアンソロジーでした。 映画館に行けないので、映画版は円盤待ちですが評価高いしめっちゃ楽しみ。
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「屍者の帝国」の世界観を元に、プロ作家が短編を寄稿したアンソロジー。同人作品ではない公式の2次創作で、小説で…というのは、珍しく、興味深く読んだ。 屍者の帝国の世界設定が共通しており、あとは時も場所もバラバラ。中には著名な作品を更にミックスして…というもう内容が濃すぎて読み応えの...
「屍者の帝国」の世界観を元に、プロ作家が短編を寄稿したアンソロジー。同人作品ではない公式の2次創作で、小説で…というのは、珍しく、興味深く読んだ。 屍者の帝国の世界設定が共通しており、あとは時も場所もバラバラ。中には著名な作品を更にミックスして…というもう内容が濃すぎて読み応えのありまくる1冊だった。 お気に入りは、藤井大洋「従卒トム」 屍者ならではの切なさが好きでした。
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一つの世界観を、さまざまな作者がかくと、こういう風に変わるのか、という点がまず、興味深い本でした。 表現とかは多少、直接的な部分があるので、好き嫌いがあるかもしれませんが、伊藤計かくの雰囲気が好きな僕にはちょうどよい感じでした。 おおむね面白かったですが、多少あわない作品もありま...
一つの世界観を、さまざまな作者がかくと、こういう風に変わるのか、という点がまず、興味深い本でした。 表現とかは多少、直接的な部分があるので、好き嫌いがあるかもしれませんが、伊藤計かくの雰囲気が好きな僕にはちょうどよい感じでした。 おおむね面白かったですが、多少あわない作品もありました。それはまあ、いろんな作者が書いた本の宿命かなと思えれば、よい本かなと思います。
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金曜(还是受难日?),桑登場屍者狩猎的大佐。高木兼寛(海軍医総監,男爵,创设東京慈恵会医科大学,维生素(维他命)的)説:海軍的咖喱要小麦的粉,所以,扑灭脚気。2014年7月,読了屍者的帝国
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図書館で。 屍者の帝国面白かったしこれも読んでみるか~と借りてみました。中々意欲的な作品ばかりで面白かったですが。多分編者の趣味で人選したんだろうな(笑) 藤井太洋 『徒卒トム』 プランテーションと奴隷制と屍者と。そうやって考えると工業化よりも早く屍者技術が普及したという過程は...
図書館で。 屍者の帝国面白かったしこれも読んでみるか~と借りてみました。中々意欲的な作品ばかりで面白かったですが。多分編者の趣味で人選したんだろうな(笑) 藤井太洋 『徒卒トム』 プランテーションと奴隷制と屍者と。そうやって考えると工業化よりも早く屍者技術が普及したという過程は面白いかもしれない。 高野史緒 『小ねずみと童貞と復活した女』 ロシア文学は長くて小難しくてなんとなく近寄りがたかったのですがちょっと読んでみようかな、と思ったり。色々な作品のオマージュが面白い。そう言えばキャプテンフューチャーは脳だけの人居たなあなんて思いだしました。 仁木稔 『神の御名は黙して唱えよ』 絶対者との一体ってイスラム教だけかな?とちょっと疑問に思いました。南無阿弥陀仏だって阿弥陀様のご意向に縋って極楽浄土に連れてってもらおうって信仰だし。果たして絶対者と一体になった後に自我なんてものはあるのか?と思うとイスラム教だけではない気がする。 北原尚彦 『屍者狩り大佐』 インドでトラ狩り。こういうわかりやすいお話は読みやすいなあ。 津原泰水 『エリス、聞えるか?』 森鴎外である必要はあったんだろうか?と疑問が残りました。 山田正紀 『石に漱ぎて滅びなば』 漱石さんと諜報員と海軍カレー。 そう言えばポークシチューってあまり聞いたことないけどなんでだろう? 坂永雄一 『ジャングルの物語、その他の物語』 ジャングルブックかと思ったら熊のプーさんだった(笑) 宮部みゆき 『海神の裔』 なんかこのお話は屍者技術が出てこなくても成り立ったような気がしないでもない。宇宙人とかアンドロイドとかそう言うのでも良さそうな雰囲気。 特別インタビュー:円城塔 円城さんって芥川賞取られたんですね。今度読んでみよう。 概ね、面白かったです。今度それぞれの方の作品も読んでみたいな。
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