書き下ろし日本SFコレクション NOVA+ 屍者たちの帝国 の商品レビュー
円城塔のインタビューが読みたくて入手したのだけど、どれも割とおもしろく読みました。で、やっぱり宮部みゆきは巧いなあと、おもった。
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『NOVA+』の第2巻。テーマは伊藤計劃・円城塔の『屍者の帝国』。 『屍者の帝国』と同じく、『屍者』がいる世界を描いているが、アプローチの方法が様々で読み応えがあった。久しぶりに高野史緒の短編を読めたのも嬉しいところ。その『小ねずみと童貞と復活した女』のぶっ飛びっぷりは収録作で群...
『NOVA+』の第2巻。テーマは伊藤計劃・円城塔の『屍者の帝国』。 『屍者の帝国』と同じく、『屍者』がいる世界を描いているが、アプローチの方法が様々で読み応えがあった。久しぶりに高野史緒の短編を読めたのも嬉しいところ。その『小ねずみと童貞と復活した女』のぶっ飛びっぷりは収録作で群を抜いている。原作の『屍者の帝国』と同じように、著名な古典作品の登場人物や、実在の人物を登場させた作品が多かったが、ここまでてんこ盛りにしたのは『小ねずみ〜』だけだった。 収録作家の中で初めて読んだのは仁木稔と坂永雄一。仁木稔は文庫になったら読んでみようと思っていたので、名前は知っていたのだが、坂永雄一は全く知らなかった。経歴を見ると創元SF短編賞出身で、まだ余り作品を発表していないらしい。ちゃんと読んでみたいので早く何処かで1冊に纏まらないものだろうか……。 巻末には円城塔のインタビューも掲載。確か公開された時にHPで読んだ記憶があるが、改めて読むと興味深い。 内容とは関係ないが、そろそろ『NOVA』第1期も買っておいた方がいいのだろうか……。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
屍者の帝国の世界観で、8人の作家陣が新作短編を競作する書き下ろしアンソロジー。 様々なジャンルで屍者の物語を紡がれている。 ほとんどの作品で感じられるのは、屍者を運用しているのが当たり前の世界となっていて、現代のロボットが日常に広がっていく感じとダブって面白い。 皆んなそうだろうが、中でもやっぱり北原尚彦の「屍者狩り大佐」がワトソンたち一行が出てくる物語でテンション上がる。 他にも宮部みゆきや山田正紀らベテラン陣も執筆していてどれも一読の価値あり。 最後に円城塔の「屍者の帝国」を完成させた時のインタビュー記事も載っていて、もちろん本当は違うのだろうが、「必要以上に思い入れることなく程よく肩を抜きながら」という感じが、よりこの作品における伊藤氏と円城氏二人の想いが表されているようで、なんかジーンとくる。 こういう感じのアンソロジー、他の作品でもやってくれないかなぁ。
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円城搭のインタビューが興味深かったなぁ。宮部みゆきの意外なアプローチが面白かったし、従卒トムが好きな感じ。
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