シンデレラの告白 の商品レビュー

櫻部由美子(著者)

2016/01/11

図書館で借りた本。
冒頭の魔女裁判が、この話にどう繋がってくるのか、美しい継母と、二人の美しいとは言い難い義姉。病弱なアンジェがシンデレラか？と思わされながら、継母も二人の義姉たちもとても優しい。アンジェがシンデレラじゃないの？と疑問を持ちながら読み進めるうちに、話にのめり込んでいった。

2016/01/07

読み始めは何とも思っていなかったのですが、次第に物語にひきつけられていきました。
美しい継母と美しくない先妻の娘2人が、美しく病弱な娘のいる男へと嫁ぐことになる。そして…
美しくないと言われ続ける先妻の娘2人が、何ともたのもしく感じられるのは私だけではないでしょう。

2016/01/03

面白かったです。これが処女作？惹きつけられました。ファンタジーの香りが漂うのもたまりません。ゴシックホラーを見ているようでした。シンデレラがあきらかになるところも、素敵です。今後注目していく作家さんが一人増え、嬉しい限りです。

2016/01/02

ちりばめられた謎が、最後のほうで一気に説明されるという展開が、かなり気になるところだったが、登場人物の魅力で気にならない。
正月のだらだら時間に、一気読み。思い出にのこる一冊。

2015/12/20

タイトルと装丁に惹かれて図書館で借りました。

美しい母と醜いけれどファッションセンスの良さと手に職を持つ姉と男勝りでどこでも懐に入っていける妹の気立てがいい姉妹が軸です。
亡くなった荘園貴族の夫の領地を義弟に譲ることになり、それがきっかけで病弱なアンジェという10歳の女の子を娘にもつ絹織物商人に嫁ぎます。
嫁ぎ先の街でも姉妹はそれぞれの得意技で馴染み、街の人からも好意的に接してもらえました。
ところがそんな平和な街に殺人事件が起き、きな臭くなっていきます。
その上シンデレラと名乗る女性が怪しい薬を売るという展開。

最初は「ゆっくりしているな」とは思ったのですがそれが余計にじわじわくる事件の恐怖を感じさせて良かった！
だからラストも切ない。
アンジェちゃんェ…。・゜・(ノД`)・゜・。
すごく私好みだったのでその旨を感想として出版社に送りたいな、って思います。

2015/12/17

なかなか読みづらかった。物語調で、洋書風で、堅さがあり、慣れるまで読み進めるのが難しかったけど、ミステリー感出てるのでそれは序盤だけ。
新人作家の新しい雰囲気のミステリー。筆力がものすごい。

2015/12/15

ティナ夫人は美貌の未亡人だが、醜いが心は優しく仕事の才能もある二人の娘ヒルダとマリエッタとともに幸せにくらしていた。ある時、義弟の息子に荘園の管理人の仕事を譲ることになり街を離れなくてはならなくなった。しかし、とある伝から一人の男性が、ティナ夫人を後妻として迎えてくれることになった。心優しく鷹揚なモルトー氏には一人の美しい娘がいて、彼女は病気のためあと一年しか生きられないので最後の望みとして母を願ったそうだ。そして二人の娘や、モルトーと娘のアンジュ、料理人や会社の人間などと、慎ましく幸せに暮らすティナ夫人。その頃、貴族界で怪死事件が頻発していた。

シンデレラの話をベースにした話。もっとどろどろするのかと思っていたが、平和な話でほっこりした。ミステリー部分はちょいと強引であっさりしてたかな。

2015/12/12

いくつかの謎が絡み合い、どうつながっていくのかドキドキソワソワ。真相は切なく、なんともやりきれないものだったけど、ラスト、そうだったのか？！と驚き、すっきり爽快。
マリエッタ・ヒルダ姉妹がとても生き生きしていて、読んでいて心和み気持ち良い。素敵な家族。魅力的なキャラたちに囲まれ、ドキドキワクワクの読書時間でした。

2015/12/08

登場人物がとても魅力的。中世の雰囲気も味わえる作品。ところどころ長すぎと思われるところもありますが、落ちも良かった。主役2人の姉妹がどんな時も明るくまっとうなので、次の話は2人の恋話匂いもしてほしい。

2015/12/04

洋書のような雰囲気。
わざと古風な、小難しい言葉を使われていて、多少読みにくさはあったものの「世界観を大事にしているのだろうな」と思えた。

タイトルのシンデレラはいったい誰なのか。
それが、読み進めていってもはっきりしない。
中盤になって、そう名乗る娘が出てくるのだが、なにやら怪しい。
ミステリー要素も加わってきて、どうなるのだろうと頭に「？」が浮かんでいるうちに、あっさりと終わりを迎えた。

好きなキャラはマリエッタ。
コミカルでふふっと笑えるシーンは、ほとんど彼女が作っていた。彼女の存在がこの本を読み進めやすくしてくれていた。

登場人物の多さは他の人も挙げていたが、カタカナ名が苦手な私にも辛かった。
誰が誰だか分からなくなってしまった。映像があれば助けられたのだろうが。

読み終えた後に、前のページをパラパラとめくって、色々と確認をした。
おそらく、伏線はたくさんあるのだろうけれど、もう一度読み直すのは・・・。

装丁はとても可愛らしくて好み。
普段ならあまり手に取らない世界を読みやすくしてくれていたので、次回作も期待しています。