1,800円以上の注文で送料無料

移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活 の商品レビュー

3.8

41件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    23

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/02/23

日本にこんなに外国があったとは驚き! 海外旅行とは全く違う新しい旅行に行った気分。 日本で手に入る食材で作っているのだから当然と言えば当然だが出てくる食べ物の美味しそうなこと! そして皆さん和食も大好きなことが日本人として嬉しかった♪

Posted byブクログ

2016/02/21

辺境作家高野さんが、日本に住む外国人のコミュニティで一緒に食事を取ってそれを取材するという企画もの。 取り上げられるのは、タイ、イラン、フィリピン、フランス、台湾、イスラム圏の人々、ブラジル、ミャンマー、パキスタン、インド、ロシア、朝鮮族中国人、スーダンの人々。取材の対象は、高...

辺境作家高野さんが、日本に住む外国人のコミュニティで一緒に食事を取ってそれを取材するという企画もの。 取り上げられるのは、タイ、イラン、フィリピン、フランス、台湾、イスラム圏の人々、ブラジル、ミャンマー、パキスタン、インド、ロシア、朝鮮族中国人、スーダンの人々。取材の対象は、高野さんのつても多く、さすがの国際派である。各章の最後に取り上げられた国々からの在日外国人の数が掲載されているが、下一桁まで把握されているのは少し驚き。また、女性と男性でずいぶんと差がある。アジアからは女性の方が多く、フランスからは男性の方がずいぶんと多い。 これを読んでいて、大学院時代に研究室が一緒だったシリアからの留学生が、留学生会館でシリア料理をふるまってくれたことを思い出した。本国ではきっと自分で料理なんかめったにしなかったのに、作り方とか勉強してもてなしてくれたのかなと改めて思った。お返しに日本の鍋パーティでも開くべきだったな。自分がまだまだ国際人になりきれないのはその辺の元々の性格もあるのかな。

Posted byブクログ

2016/02/01

まるで世界の食卓を旅行している気分になる。 たいのおてらとかいってみたい! 食卓を通して見えてくる、世界の人々のおおらかさにもうなずける。 日本食は手早く簡単な代わりに、家庭料理となると和洋中作らねばならず、しかも毎日違うメニューを食べたがるから大変である、という気づきが面白い。

Posted byブクログ

2016/01/03

日本へ本気で移民した外国の方々の食生活を高野さんならではの視線で紹介している。この本を読むとお腹が空いてカレーとか食べたくなる。

Posted byブクログ

2019/11/17

こんなにも様々な国の人たちが日本に暮らしているということに気づいていなかった私にとって、たいへん興味深い内容でした。様々なキッチンにずんずん入っていく高野さんは、辺境に行くときと同じくらいすごいと思う。

Posted byブクログ

2015/12/08

自宅の周りには外国人がたくさん住んでいる。 中国人や韓国人は、料理もよく知られているのでだいたい何を食べているか分かるが、彫の深い、浅黒い人たちが何を食べているのか、興味津々であった。 この本にはそんな外国人たちの、異国で暮らす苦労や、同国人同士の『一緒にご飯を食べる』コミュニ...

自宅の周りには外国人がたくさん住んでいる。 中国人や韓国人は、料理もよく知られているのでだいたい何を食べているか分かるが、彫の深い、浅黒い人たちが何を食べているのか、興味津々であった。 この本にはそんな外国人たちの、異国で暮らす苦労や、同国人同士の『一緒にご飯を食べる』コミュニティー、地元の日本人とのお付き合いが、篤い取材の上で、丹念に描かれている。 イラン人のベリーダンサーにお姉さんが言った、「お金をかけるなら、服ではなく、おいしいもの、いい食べ物を選びなさい」という意味の言葉が印象的。 異国では、食の安全、健康を保つことが、外見を飾ることより大切という意味なのだろうか。 あとは、宗教的理由で、食べ物を選ぶのが難しい人も多い。 結婚している女性たちは、「和食は魚を焼くだけだから簡単」と口をそろえて言うのが、へ~という感じ。 来日当初は、「生魚を食べるなんて…」と気持ち悪く思うのに、みんないつの間にかお寿司が好物になっているのも面白い。 この本が書かれた頃は、在日の外国人と日本人の関係が一番いい時期だったらしいです。 最近はまた、差別が表面化してきたと、作者が文庫版あとがきで嘆いていました。 まず、相手を知ることが一番。 オススメの本です。

Posted byブクログ

2015/12/03

時間は過ぎていくけど変わらないものがある、良くも悪くも変わらない。文庫を手に取り、読み拾う情報の中には、初版が発売された旬の時期を外しているものもある。様々な国の人達が祖国を離れて日本に住み、食べて寝て起きて働いている。決して染まりすぎず、守るべきものは受け継いでいく。不思議なほ...

時間は過ぎていくけど変わらないものがある、良くも悪くも変わらない。文庫を手に取り、読み拾う情報の中には、初版が発売された旬の時期を外しているものもある。様々な国の人達が祖国を離れて日本に住み、食べて寝て起きて働いている。決して染まりすぎず、守るべきものは受け継いでいく。不思議なほどに当たり前だからこそ、強靭でしなやかなのだと思う。

Posted byブクログ

2015/11/23

日本に住む外国人の食事とともに切り取ったルポタージュ。波瀾万丈の人生や、日本でのコミュニティー、日本に対する意外な考え方も描かれる。

Posted byブクログ

2015/10/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

友人から借りた本。 日本の人は無意識のレイシストが多いと思っていたけれど、最近のあからさまなヘイトに心が痛むことばかりだったので、こういうコミュニティが存在していることに慰められた。 ただ、「移民」という言葉に対する記述とか、ブラジル人なの沖縄なの?みたいな思いとか。 そんなところで、ある意味「バカの壁」に類するものが垣間見られて、我が身を反省と共に振り返る。 食という観点から取材してくださったことが、いろんな意味で良かったな、と思う。

Posted byブクログ

2015/09/29

高野ファンなので、単行本を持っていても文庫が出れば買うのだが、今回は解説がグレゴリ青山さんだというので、特に楽しみにしていた。それともう一つ、文庫版あとがきで、高野さんが何を書いているかというのも気になっていたのだ。 高野さんの文庫はどれも解説が面白い。義理で書かれたようなもの...

高野ファンなので、単行本を持っていても文庫が出れば買うのだが、今回は解説がグレゴリ青山さんだというので、特に楽しみにしていた。それともう一つ、文庫版あとがきで、高野さんが何を書いているかというのも気になっていたのだ。 高野さんの文庫はどれも解説が面白い。義理で書かれたようなものは皆無で、どの解説者もすごく楽しそうだ。宮部みゆきさんのなんか絶品(「幻獣ムベンベを追え!」)。今回はグレゴリさんによるマンガ。ツボを押さえた描きぶりで、期待通りに面白い。登場する高野さんもよく似ている。ほんと、グレちゃんが言ってるとおり、この本を読んだ後は、日本で働く外国の人を見かけると「あんじょうやってる?」と気にかかるようになった。 そして、文庫版あとがきは、やっぱりねえ…という内容で、ちょっと悲しくなってしまった。単行本の「移民の宴」で一番心に残ったのは、あとがきで高野さんが、「この二十年で日本人の外国人に対する意識は健全になった」と書いていたことだった。あれからたった三年なのに…。今の日本は「健全」なんてとても言えない。 「移民の宴」に登場した方たちのその後を報告した後、高野さんはこう書いている。 「最後に。この三年間最大の激変は日本社会だということを付け加えねばなるまい」。テレビで新聞で雑誌で、もちろんネットで、「日本人はすばらしい」という礼賛の嵐。同時に、中国や韓国の人たちに対する敵意をむき出しにした罵詈雑言が日常茶飯事になっている。私たちの社会ってこんな幼稚なものだったのかと、つくづく嫌になる。 「日本は成熟したなんて書いてしまったが、全然まだまだだった」「残念極まりないし、恥ずかしく情けない気持ちでいっぱいになる」とあって、 本当にねえとうなだれてしまう。 だが、この後が実に高野さんらしい。冷静に考えれば、国内マイノリティを苛めたり、近隣諸国を過剰に憎むのは世界中いたるところで見られる現象だ、と経験に基づいて高野さんは書く。日本が特別すばらしい国ではない以上、こうした愚かで情けない状態は驚くべきことではないのだ。ただ、そのような排他的な言動がなくなることを切に望んでいる。なぜなら、外国の人たちにとって住みやすい国は、明るく気さくで日本人にとっても住みやすいはずだからだ、と。 「その確信はいまでも微塵も揺らいでいない」と結ばれていて、うんうん、そうだよね!と本を閉じたのだった。

Posted byブクログ