移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活 の商品レビュー
自分の国に文化を異にする人が暮らしている風景って、とっても豊かで。 そして、とっても楽しいことなんだなぁーと思ってしまった一冊(^^ゞ 一時期、アイリッシュパブによく行ってたことがあるんだけど、それは、客のほとんどが外国の人で。日本人があまりいないその空間に、なんとも言えない開...
自分の国に文化を異にする人が暮らしている風景って、とっても豊かで。 そして、とっても楽しいことなんだなぁーと思ってしまった一冊(^^ゞ 一時期、アイリッシュパブによく行ってたことがあるんだけど、それは、客のほとんどが外国の人で。日本人があまりいないその空間に、なんとも言えない開放感があったからだった。 隣にいる人(外国人)とおしゃべりを始めて。お互いの感覚の違いを笑ったり、逆に意外に同じな感覚に驚いたり。 そういえば、中国人と京都に遊びに行った時も、やっぱりそんな感じだったし。 また、自分が海外に行った時は、文化や生活水準が全然違うのに、そこで出会う心象風景が不思議と日本そっくりなことに驚いたりもした。 ただ、昔、歌舞伎町のタイ料理屋に行って、帰り、その店の裏口から出たら辺りがタイ化していて(^^; タイ人(?)の変なにーちゃんが、タイ語(?)で客引き(たぶんw)してきた時はかなりアセった(爆) そういえば、最近、新宿や池袋、小岩に「マジ中華店」ていうのが沢山出来ているらしいけど。 そういうとこに行って、皆目見当がつかないメニューに目を回してみたいw 日本という国は、そこに住んでいるのが日本人ばかりだからこそ、おかしなことがイッパイある。 それを指摘出来るのは日本人とは違う見方や考え方を持った外国の人ならではなのだが、でも、今のように移民難民受け入れに後ろ向きな国ではそれをしたくとも出来ない。 なんでも、日本で難民手続きの結果が出るまで、平均4年。長くて10年かかるらしい。 しかも、難民認定率は1%以下なんだそうだ(2022年5月現在) 名古屋入管でスリランカの女性が見殺しにされた件は記憶に新しいが、思い返してみればそんな事件は過去にも何回もあった。 人がいっぱいで、住宅難だった高度成長期ならともかく。 人口減少で将来的には経済が立ち行かなくなる可能性がある今の日本で、移民難民受け入れがこんなにも否定的なのは本当に不思議だ。 「異次元の少子化対策」を悪いとは言わないが(というか、とってもいいことだと思うが)、でも、「少子化対策」だけでは人口減は絶対止められない。 人口減と止めるために「少子化対策」と「移民政策」は両輪のはずなのだが、政府は「移民」なんて言おうものなら、国民の猛反発、そして、選挙に負けて野党に転落するのを恐れて、絶対移民政策をやろうとしない。 選挙を有利にするためなら、国民のお金を韓国に送る組織である統一教会をどんどん優遇するのにね。 移民受け入れというと、日本の文化の保持云々言う人がいる。 でも、それを言ったら、日本の文化にクリスマスもなければ、バレンタインディもハロウィーンもない(^^; 国民食と言われるラーメンは、元は中国の食べ物だし。カレーはインド、ハンバーガーはアメリカだ。 基幹産業である自動車はアメリカで生まれたものだ。 ていうか、日本人自体、大陸の南から北から流入してきた人たちの雑種だ。 血統書付きの日本人なんてもんはいないのだ(^^ゞ 今なら、まだ日本に憧れてくれる外国の人はいる。 と言っても、今はもはや日本よりは台湾で働く方がいいと思う人の方が多いらしい。 また、賃金でも日本と韓国はほぼ同水準(確か去年逆転)になっているらしいし。 さらには、今は例の技能実習生制度が引き起こした様々な事件で、日本で働くのは嫌だという海外の人も増えているらしい。 人口が少なくとも、シンガポール等のように豊かで発展している国はいくらでもあるという人はいる。 でも、日本はシンガポールのような産業構造ではないし。 そもそも、シンガポールのような国は海外から人を受け入れている。 日本は早く移民難民受け入れの門戸を開かないと、どんどん人が少なくなっていって。 西から、北から、あるいは東からだって、外国に領土を侵食されてしまうだろう。 難民を積極的に受け入れたドイツのメルケル(元)首相を、旧東ドイツでベルリンの壁崩壊のきっかけとなる運動を始めたカトリン・ハッテンハウアーは、「“自由な人々による開かれた国”。そのことが私たちの挑戦であり責任なのだ」と応援したらしいが。 今の日本の豊かな暮らしを守り、さらに発展させるためにも、我々日本人も移民難民受け入れに挑戦しなきゃダメだと思う(^^)/ 確かに、文化や風習の違う人たちと一緒に住むのは、いろいろ大変なことがあるだろう。 でも、それ以上にイッパイ楽しいことがある。 それは、この本を読めばわかる。
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日本に住む外国人達は普段何を食べているのか?という素朴な疑問を解き明かすために、各外国人コミューンの食事会に参加させてもらう、という潜入?ルポ、というとなんかカッコいい感じがしますが、楽しい食事会エッセイでもあり、でもやっぱり日本のあり方などを考えさせられたりもして、楽しくも真面...
日本に住む外国人達は普段何を食べているのか?という素朴な疑問を解き明かすために、各外国人コミューンの食事会に参加させてもらう、という潜入?ルポ、というとなんかカッコいい感じがしますが、楽しい食事会エッセイでもあり、でもやっぱり日本のあり方などを考えさせられたりもして、楽しくも真面目な、でも面白い内容でした。外国人が日本に住んで感じたことや、震災の時どうしていたかなど、ハッとさせられることもしばしば。
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寒々としたお話をしばらく読んでいたから、そろそろどこかであったまりたいと思っていたところ。 普段海外のお料理に対してあまり免疫がなく、おまけに当たり外れも激しそうだからって知っていたり味の想像がつきやすいものにしか手を出さずにいたけど本書に出てくるお料理は冗談抜きにどれも美味し...
寒々としたお話をしばらく読んでいたから、そろそろどこかであったまりたいと思っていたところ。 普段海外のお料理に対してあまり免疫がなく、おまけに当たり外れも激しそうだからって知っていたり味の想像がつきやすいものにしか手を出さずにいたけど本書に出てくるお料理は冗談抜きにどれも美味しそうで、第一章のタイから垂涎のまなざしだった。 筆者と並んでテーブルを覗いていると、どの人も笑いかけてくれる。つられて何度も笑みがこぼれた。 初版は’12年で東日本大震災下の移民についても触れられている。混乱の中で彼らを訪ねて調査を続けようとするのは少し強引にも思たけど、こうして勇気を出してくれる人がいるおかげで普通なら知り得ないことを知れることは、やっぱり大きい。 各国のデータに在日人口が男女比で記載されているのがまた興味深い!(比率の理由を自分なりに考えてみたり…) 人によるけど、ほとんどが「ー系日本人」に見えてくるくらい皆さん日本に溶け込まれていた。彼らに共通にしているのは今住んでいる場所に一番愛着を感じているところだと思う。 ごはんに加えて筆者の笑いを誘う語り口調と登場した皆さんの屈託のない笑顔に包まれて、今はもう幸福感でお腹いっぱい。気づけばすっかり体温も上がっていた。
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『辺境メシ』と内容が少し似ているのではないか、と思っていたご、こちらはめちゃめちゃ美味しそうで自分で料理を作りたくなった。 日本でもこの本で紹介されているようなコミュニティやお店があるのにはわくわくした。 全部の章が印象に残った。
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在日外国人の、個々のストーリーや日本と混じり合った食文化の記述がとても魅力的だった。 日本にいながら旅をしている気分になった。
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日本で生活する外国人が、どのような経緯で来日しどんな仕事をして、普段は何を食べているのか、という非常に何気ないが興味深いテーマの作品。 登場する人々は宗教や国籍も様々、もちろん日本に来た理由も人それぞれのドラマがあって面白くて、特に感じたのは女性の強さだった。震災で家を失ったフ...
日本で生活する外国人が、どのような経緯で来日しどんな仕事をして、普段は何を食べているのか、という非常に何気ないが興味深いテーマの作品。 登場する人々は宗教や国籍も様々、もちろん日本に来た理由も人それぞれのドラマがあって面白くて、特に感じたのは女性の強さだった。震災で家を失ったフィリピン女性や、若くして亡くなった姉のダンス教室を継いだイラン人女性など、異国での災難にも負けず明るく暮らしている姿は、とても印象に残った。 もしかすると、数十万年前に生まれた我々人類の祖先が、アフリカを出発し砂漠や海を越えて世界中に広がったのも、こんな女性たちのおかげだったのかなと思う。
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2020年5月3日読了。 ●タイの僧侶は227にもわたる戒律を守って 暮らしている。 ●お寺は「タンブン(功徳を積む)」という タイ人にとって、最も重要なことを行う場でも ある。 ●千葉や茨城は日本でも最もタイ人の比率が高く、 タイ料理店、マッサージ店、スナ...
2020年5月3日読了。 ●タイの僧侶は227にもわたる戒律を守って 暮らしている。 ●お寺は「タンブン(功徳を積む)」という タイ人にとって、最も重要なことを行う場でも ある。 ●千葉や茨城は日本でも最もタイ人の比率が高く、 タイ料理店、マッサージ店、スナックも毎週の ように開店するらしい。 ●イラン人は伝統的に歌と踊りが大好きだという。 イランといえば、1979年のイスラム革命以 降、女性は公共の場ではスカーフをかぶらなけれ ばならない。チャドルという黒いベールで全身を すっぽり覆った人も多い。歌も踊りも禁止だ。 ~イランには大きく分けて民族が24あり、 ダンスも同じ数だけある。 ●どうして北欧系の大使館はみんな広島に行くのか と訊いたら、デニッシュ(デンマーク風パン)の ベーカリーとして知られる「アンデルセン」が 理由だという。アンデルセンは北欧の各大使館と 強いコネクションを築いており、今もアンデルセ ンが彼らの面倒を見てくれると言っている。 ●「館林(群馬県)=在日ムスリムも町」 ●ロヒンギャ →ミャンマーとアングラデシュの国境地帯に住む ベンガル系の民族だ。ミャンマーでは軍事政権 から激しく弾圧を受け、世界中に難民として 流出している。 ●鶴見の沖縄系ブラジル人。 ●インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」 ●シンディ民族(インド) →「印僑」として海外に進出する民族として知ら れている。日本にも幕末にやってきて、 一時は横浜から輸出される生糸と絹布の七割を 手掛けていたという。 ●「ハレ―・クシュリナ」 →正確にはクシュリナ意識国際委員会。 略称ISKCON(イスコン)。 →かつて新宿駅前や原宿駅などでオレンジの衣を 着て歌をうたったり、踊ったりしながら積極的 に勧誘活動を繰り広げていた、 いわゆる「新興宗教」だ。 ●「排他的でないんです。色々な考え方があって、 どれが正しく、どれが間違っているとかではな い。どれも正しい。それを理解するということで す」 ●ロシア人が信仰するロシア正教は、 いわゆる「西暦」(グレゴリオ暦)でもなく もっと古いユリウス暦を使用している。 2つの暦には毎年11分程度の誤差が生じるの で、長年積もり積もって、今は13日ずれてい る。それでロシア正教では13日遅れてクリスマ スがやってくる。 ●ニコライ堂(東京復活大聖堂) →太平洋戦争のあと、米占領軍の指示で「アメリ カ正教会」の指導下に組み込まれた。 正教会そのものが冷戦下、東西に分断されたの だ。 「西側」についたため、ニコライ堂はソ連国籍 の信者が出入りすることを拒否。 →1970年、東西の正教会が和解し、ニコライ 堂はモスクワの指導下に戻った。 ただし、教会のトップは日本人で、事実上独立 して運営されることになった。 名称も「日本ハリスト正教会」となった。 →正教はロシア正教会、ウクライナ正教会、 ギリシア正教会…と「一国一教会」主義を とっている。主な理由は言語。 ●中東やアフリカでは食後に食事の匂いを消した り、蠅や蚊など虫を追い払ったりするために よくこうしてお香を焚く。
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西葛西のインド人コミュニティの話から気になって読んでみた。移民と言っても難民のような深刻な話ではなく、あくまで料理の話。食からいろいろと話が広がり、いろいろと楽しめた。
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他国の人と関わる事がとても少なくなりました。世間的にはグローバル化が滅法進んでいますが、僕の生活ではより一層日本人としか接さないのであります。 そういえば昔はバイト先に外国の方が沢山居たのでいじられたり、一緒にサッカーしたりで結構楽しかったし、友達の奥さんがフィリピン人だったので...
他国の人と関わる事がとても少なくなりました。世間的にはグローバル化が滅法進んでいますが、僕の生活ではより一層日本人としか接さないのであります。 そういえば昔はバイト先に外国の方が沢山居たのでいじられたり、一緒にサッカーしたりで結構楽しかったし、友達の奥さんがフィリピン人だったので、友達のフィリピン人たちとみんなで海に行ったりしてとっても楽しかったです。誰も彼も心の垣根が異常に低いのですぐ仲良くなれたのが印象的でした。周囲の人間とと上手くやれなかった頃だったので、とても癒されたのを思い出します。 食べ物は日本向けにアレンジされた物しか食べたことが無いので、きっと口に合わないんだろうなあと漠然と思っていましたが、この本に出てくる料理が異常に美味しそうで読んでいて唾が湧いてきました。 途中「移民」という言葉に対する人々の反応が注記として書かれていましたが、国や個人によって反応がまちまちで、ネガティブな意味も内包している言葉なのだろうと思います。当然日本人でも移民という言葉をハッピーな単語として受け止める人はいないでしょうし。 この本に出てくる人々も色々な事が有ったに違いないのですが、その瞬間瞬間を精一杯生きているなと高野氏の文章からも伝わってきます。色々考え過ぎずチャレンジし、都度都度起こった事に対処していく。いざとなったら仲間やコミュニティー、家族を頼る。健全な人間関係だなと羨望を感じます。 自分自身、失敗しないように迷惑かけないようにと思って生きています。一回失敗すると失地回復出来ないと実は思っています。こういう事をさらに突き詰めて考え過ぎている人がきっと自殺という道を選んでしまうんだと思います。 この本に出ている人達のようにしなやかに生きる事が出来たら、もっと世界は広く、明るく、希望に満ちた物に変わっていくのだろうなと感じています。 ちっぽけな世界で生きている自分も結構好きなんですけどね。
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なんて面白いんだーっ。 日本に住む外国人コミュニティの宴会に潜入! 食べ物、酒、旅、好きなものすべてがそろってる! 国民性、適応のほど、嗜好の多様さよ。それらを尊重し、みんなが住みよい日本でありますように。
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