Aではない君と の商品レビュー
加害者、被害者にならないために。 自分と、自分に繋がってくれている人たちを大事にしていくために、 毎日の小さな行動や注意、そして、ときに湧き上がって来る激情を自制すること。 これらのことがいかに大切かを改めて考えさせられた作品であった。
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「心を殺すのは許されるのにどうしてからだは殺しちゃいけないの?」 「心とからだと、どっちを殺したほうが悪いの?」 この言葉が心に刺さりました。 ドラマ化されている事を知り、観てみたいと思いました。
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事件を通して、父親が息子と向き合っていく過程がよかった。 最初は息子に対してなんとなく他人事で真摯ではない対応をしてしまっているけど、事件が起きてからは試行錯誤しながらもちゃんと事件のことも息子のことも考え、動いていく。 実際、いじめを受けていた我が子に、心と身体を殺すのはど...
事件を通して、父親が息子と向き合っていく過程がよかった。 最初は息子に対してなんとなく他人事で真摯ではない対応をしてしまっているけど、事件が起きてからは試行錯誤しながらもちゃんと事件のことも息子のことも考え、動いていく。 実際、いじめを受けていた我が子に、心と身体を殺すのはどちらが悪いのかと聞かれると、自分だったらなんて答えるだろうか。 また、忙しい日々の中で、どのように子どもに寄り添い、”知られたくないけど気付いて欲しい”という微かなSOSに気が付けるだろうか・・・ これから親になるにあたって、考えさせられることも多かった。 薬丸さんの作品は、本作が初めて。 ネットニュースで作品紹介をみて、おもしろそうだと図書館へ。 どんどん惹きこまれて、一気に読んでしまった。読みやすい。 これから色々な作品を読んでいきたい。
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同級生を殺してしまった中学生とその親の関係性について考えた。主題から外れるけど、日本人の働き方って忙しすぎる。仕事後も接待とかあったり。仕事を優先しすぎて、家庭がその次になってしまった結果なのかなと思った。
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読書備忘録643号。 ★★★★☆。 フォローさせて頂いている方が読んでいらしゃったので読みました。 読んでて心が苦しくて苦しくて。 主人公は、中二の同級生を殺害した青葉翼の父、吉永圭一。翼は離婚した母親が親権を持つ。所謂少年犯罪。本名は明かされず少年A。ただ、ネットは甘くない。本名と母親を特定され、凄まじい誹謗中傷の嵐となる。母親は心神喪失となり離脱・・・。 残された圭一はなんとか翼から真実を聞き出そうとするが、翼は一切何も語らない。何があったのか、動機はなんなのか?何かの間違いじゃないのか・・・。 このまま何も語らず反省の色もないと、少年審判で重い審判が下される。ちょっとでも罪が軽くなるようにあらゆる手を尽くす圭一。そして明らかになった驚愕の真実。ただ、翼に殺人に対する反省の気持ちは芽生えず、2年の少年院送りが決まる・・・。 明らかになった被害者の同級生から受けていた壮絶ないじめ。 そして翼の心は殺された。そして翼は相手の体を殺した。 どちらが罪が重いのか・・・? 被害者の父親は弁護士。 息子が犯した壮絶ないじめを知るも、もう更生することすら叶わない息子。父親は圭一に、2つの約束を守るなら損害賠償の訴えはしないという。 ひとつは愛していた息子の罪を絶対に公表しないこと。もうひとつは、翼が更生して謝りに来ること。 果たして翼は更生出来るのか・・・。 ラスト数ページにタイトルが凝縮されていました。 これだけは間違いない。人は体が生きててナンボの世界。 やはり、殺人はどんな理由があっても駄目だな、ということですね。 最後の☆は、警察とか建設会社の同僚とか登場人物が多い割には、意味の薄いわき役が多かったこと。
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テレビのニュースで少年Aが仲のよかった友達を殺した。というのを見た主人公。 まさか、少年Aが自分の子供だったとは……。 という話でした。 前半は、主人公の行動に、いや、それはダメでしょう。と思うこともありましたが、後半になってくると、主人公がちゃんと子供と向き合ってい...
テレビのニュースで少年Aが仲のよかった友達を殺した。というのを見た主人公。 まさか、少年Aが自分の子供だったとは……。 という話でした。 前半は、主人公の行動に、いや、それはダメでしょう。と思うこともありましたが、後半になってくると、主人公がちゃんと子供と向き合っていき、新たなる事実も分かります。 子供の更生は親も一緒にやっていかないとダメなのだなぁと、思いました。
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小説だから 書けることがある 少年犯罪を描き続けておられる 薬丸岳さん 加害者としての少年 被害者としての少年 その少年の親たち その少年にまつわる縁者たち 事件が発生したがゆえの 調査官 検察官 弁護人 裁判官 読む人が それぞれ どの立場から 読むのかによって さまざ...
小説だから 書けることがある 少年犯罪を描き続けておられる 薬丸岳さん 加害者としての少年 被害者としての少年 その少年の親たち その少年にまつわる縁者たち 事件が発生したがゆえの 調査官 検察官 弁護人 裁判官 読む人が それぞれ どの立場から 読むのかによって さまざまな読み方に になっていく 薬丸岳さんの 小説を読むたびに 思うことである
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離婚して別居した息子が殺人を犯した。何も語らない息子とどうしていいかわからない父親…。 子どもを持つということはある意味リスキーでもあるということ。『きみは赤ちゃん』というエッセイに“私が息子に望むことは犯罪を犯さないでほしいということだけ”みたいなニュアンスの文章があったけど...
離婚して別居した息子が殺人を犯した。何も語らない息子とどうしていいかわからない父親…。 子どもを持つということはある意味リスキーでもあるということ。『きみは赤ちゃん』というエッセイに“私が息子に望むことは犯罪を犯さないでほしいということだけ”みたいなニュアンスの文章があったけど、まさにそうなんだよなあ…そうならないためにも親は人生をかけて子どもと向き合わなければいけない。
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絶対読んだことあると思う。 でもどう検索してもブクログでは記録が見つからず。 もう1度読んで、もう1度考えさせられた。
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自分の子供が殺人という重大な少年犯罪の加害者となってしまった、という非常に重いテーマを丁寧に描いている。自分がそれぞれの立場だったら、ということを考えさせられた。ただ、本書での加害者の少年には汲むべき事情があったが、そうではない自己中心的な理由での殺人のようなケースでは、また違っ...
自分の子供が殺人という重大な少年犯罪の加害者となってしまった、という非常に重いテーマを丁寧に描いている。自分がそれぞれの立場だったら、ということを考えさせられた。ただ、本書での加害者の少年には汲むべき事情があったが、そうではない自己中心的な理由での殺人のようなケースでは、また違った展開になるのだろうなということもふと思った。
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