Aではない君と の商品レビュー

薬丸岳(著者)

2017/09/14

重たいテーマだった。
殺人を犯してしまった14才の息子に対して、
どう向き合うのか。
後悔と不安、今までの自分の生活。人間関係。

リアルな心情にぐいぐい入り込みました

2017/09/02

子どもがもし人を殺してしまったらー。
絶対に許されない。許されないからこそ、こころを殺された彼が、さらにこの先一生償い背負って生きていかなければならない重さを思うと、どうしても苦しい。
自分だったら、そんな状態でちゃんと仕事を続けられるだろうか。子どもを愛し続けることが出来るんだろうか。どのように寄り添っていくべきなのか。
主人公の父親とずっと一緒に考えていた。
この父親は強い。
読み進めている間は、苦しさ厳しさ切実さと葛藤、愛にずっと心を揺さぶられていた。加害者側という、考えたこともなかった立場、そのことを通して見えてくる本質。答えは出てこないけれど、自分だったらどうなんだと突きつけられた気がする。

2017/08/28

少年犯罪の加害者の親の立場から事件を描いた話。殺人の理由はあったけど…なぜ人を殺してはいけないかの答えの一つがここに書かれていたと思う。
親になるって、大変だ。

2017/08/28

少年犯罪をテーマにした作品で、閉ざしてしまった人の心を動かす事の難しさを感じた。翼の父である吉永の粘り強さ、翼の心が変化していく過程が上手く書かれていた。
一つの事件がきっかけで、それまである程度上手くいっていた人生を失ってしまう怖さを考えさせられたり、少年法等の法律関連わかりやすく書かれていたり、深い内容だったと思う。
「生きていさえすれば、どうしてそんなひどいことをしてしまったのだとあの子の言い訳を聞いてやることができる。」という言葉が心に残った。

2017/08/15

物事の良し悪しとは別に、子供がどうしてそんなことをしたのかを考えるのが親だ。
胸が熱くなった。自分はどうだろうか。

2017/08/08

14才の少年が友人を殺害してしまう。主人公はその中学生の父親。少年の家庭環境に問題ありって云うか両親の勝手な振る舞いに巻き込まれて行く少年と子供が犯罪を犯すと親はどうなって行くのか…よくわかった。

2017/08/06

子を持つ親としては胸が詰まり、考えさせられる一冊。
離婚して別に暮らしていた14歳の息子が死体遺棄の容疑で逮捕される話。
少年が逮捕されるとどの様になるのか、留置場から弁護士、裁判までの流れが詳しく説明されるので、イメージがわく。

失って初めて気付く本当に大切なモノ、それでも生きていく事の大切さ、人は変われると言うことを知らされる。

2017/07/23

14歳少年が同級生の少年を殺害してしまう。
わが子が同じ年頃の男の子なので、本当に考えさせられる話だった。
私はちゃんと、子どものサインを見過ごさずいられるんだろうか｡

加害者になってしまった少年の、追い込まれた状況を思うと辛すぎて仕方ない部分もあったのでは？と思う。
でも、そえなってしまうと被害者も加害者もとちらの親も誰も幸せにはなれない。

とても辛くて考えさせられたけれど、読んで良かった。

2017/06/24

とっても面白かったです。
突然殺人犯として逮捕された中学生の息子。
愕然とする両親。
動機を語らない息子のために父親が下す決断。

最初の方は父親が会社にごまかし続け、後でもちろんバレるんだけど、それから会社でどうなったかっていうのが少し弱かったかな。
世間からのバッシングも弱い。
まぁメインはなぜ息子が殺人を犯したかと言うことだから仕方ないんだけどね。
その辺ももう少し読みたかったなと思ったり。

そして動機がわかるとそれなら仕方ないって思わせる流れに。
なんともいえない気持ちになる。
最後は更生の道がなかなか厳しいという現実にも突き当たる。
その後はどういう人生を歩んだのか非常に気になる作品でした。

2017/05/19

少年犯罪と一括りにするにはあまりにも様々なケースがあるだろうけど、加害者家族がここまで真正面から問題に取り組む小説を初めて読んだ。それでも被害者遺族からしたら到底許せるものではないんだろう。事件のことを知って離れていく人も責められない。作者もそれがわかっているからこの結末なんだろうな。罪の意識を持たない息子にどう接するべきか、とことん考え続けるこの主人公は強い。でもだからこそ、寸前で食い止められなかったことが残念でならない（食い止めてたら小説にならないけど）。
読んでよかったです。