等伯(上) の商品レビュー
勧められて読んでみた。 1つ1つの作品を描くまでの苦悩が生々しく、その結果生み出された実物を見てみたくなります。 近衛前久という人物の存在を初めて知りましたが非常に魅力的です。彼を題材にした作品もあるようなので、また読んでみよう。 それにしても織田信長の無法振りは。。。
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澤田瞳子著『若冲』を読み終えた勢いで(?)、その絵についてその生涯についてとんと不案内ながら、同じく絵師の長谷川等伯が主人公の本書を読む。 絵師が主人公ゆえ、絵師の業界及びその創作が中心の小説かと思ったら、案に相違した。 時は、信長の勃興する時代。その対抗する勢力の実家の出身ゆえ...
澤田瞳子著『若冲』を読み終えた勢いで(?)、その絵についてその生涯についてとんと不案内ながら、同じく絵師の長谷川等伯が主人公の本書を読む。 絵師が主人公ゆえ、絵師の業界及びその創作が中心の小説かと思ったら、案に相違した。 時は、信長の勃興する時代。その対抗する勢力の実家の出身ゆえ、信春(等伯)は画業を究めたいと思いながらも、時代の波に翻弄され、苦難の生涯となる。 信長勢力からの逃避行は、波乱万丈の連続、さながら冒険小説を読むかのよう。 信長暗殺の黒幕については、歴史書あるいは小説で、いろいろな説が流布しているが、この小説では公家の近衛前久としているようだ。 書中ふれてあったが、京都先斗町の名の由来が面白い。洛中に住んでいた宣教師たちが「何と橋(ポンテ)の多い町だ」と驚きポンテ町と呼ぶようになったとか・・・
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求道者としての長谷川等伯を描いた小説。著者は 等伯の「見えないものを観る目」に 求道者としての能力を見出し、「見えないものを観る目」は 等伯の反骨心と信仰心に よるものと 考えたのだと思う 見えないものを観るくらい 対象物を深く捉えた等伯の方法は *対象となる人に なりきって感...
求道者としての長谷川等伯を描いた小説。著者は 等伯の「見えないものを観る目」に 求道者としての能力を見出し、「見えないものを観る目」は 等伯の反骨心と信仰心に よるものと 考えたのだと思う 見えないものを観るくらい 対象物を深く捉えた等伯の方法は *対象となる人に なりきって感情を共有する *対象となる風景に 行ったつもりで 空気感を感じる
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長谷川等伯が主人公。魂のある仏の顔が描けないから自害するしかないと思った等伯。絵師として生きるのは並大抵のことではないのだと感じた。等伯のことよりも信長たちがごちゃごちゃしている場面が多いのが残念。下巻では絵師・等伯の場面が多いといいな。
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内容(「BOOK」データベースより) 能登・七尾で武士の家に生まれた信春は、長谷川家の養子となり絵仏師として名声を得ていた。都に出て天下一の絵師になるという野望を持っていた彼だが、主家の内紛に巻き込まれて養父母を失い、妻子とともに故郷を追われる。戦国の世に翻弄されながらも、己の...
内容(「BOOK」データベースより) 能登・七尾で武士の家に生まれた信春は、長谷川家の養子となり絵仏師として名声を得ていた。都に出て天下一の絵師になるという野望を持っていた彼だが、主家の内紛に巻き込まれて養父母を失い、妻子とともに故郷を追われる。戦国の世に翻弄されながらも、己の信念を貫かんとした絵師・等伯の誕生を描く傑作長編。直木賞受賞。 平成28年11月17日~20日
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長谷川等伯の物語。既得権益にしがみつく狩野派を切り崩していく様は痛快。絵の求道者としての業を背負い、嫉妬し、迷い、悩む、とても人間くさいキャラとして描かれている。 松林図屏風を京都の美術館で観た時の衝撃を思い出した。大混雑だったのだが、この絵の前だけは静寂が包んでいた。
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長谷川等伯という、戦国時代における題材としては、 そんなに著名とは言い難い人物を据えた名作。 等伯のへたれぶりがなんともいえず、 人間味があって親近感を覚える。
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※ハードカバーで 信春(等伯)が比叡山焼き討ちに遭遇して、猿に助けられ、武士4,5人を倒せるとは思えないが、非常にバランスが良く伏線の配置と回収がなされる。
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. (感想は下巻にまとめて書きます) 『等伯 下』 https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4167904438 .
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先日、金沢に行ったので所縁のある長谷川等伯の本を読む。 久々に面白くて読むのを止められなかった。^ ^ 上巻は乱世の戦国時代に生を受け、武家に生れながらも絵仏師の家に養子に入り、ずば抜けた絵の才能を持ちながらも中々表舞台に立てず、あることが原因で生まれ故郷を去り、命からがら家族...
先日、金沢に行ったので所縁のある長谷川等伯の本を読む。 久々に面白くて読むのを止められなかった。^ ^ 上巻は乱世の戦国時代に生を受け、武家に生れながらも絵仏師の家に養子に入り、ずば抜けた絵の才能を持ちながらも中々表舞台に立てず、あることが原因で生まれ故郷を去り、命からがら家族と共に京に上るまでが書かれている。 これを読んで長谷川等伯の波乱万丈の生き方、また、戦国の世の下剋上とは何かを垣間見ることが出来た。 それにしても面白すぎ!さすが直木賞作品! 下巻が早く読みたい!
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