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啼かない鳥は空に溺れる の商品レビュー

3.8

50件のお客様レビュー

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2024/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

すごく面白かった。 母と関係が悪い女性と、一見母と関係が良好な女性の物語。 自分と母の関係性を重ね合わせて読んでしまった。 自分も母と、学生の頃は共依存関係みたいな感じだったので、どちらかというと亜沙子に共感する部分が多かった。ある時から、母は私のやることを尊重してくれるようになり、縛りつけるような生き方を辞めてくれたので、とても関係が良くなった。この本を読んで「人はなかなか変わらないんだなぁ」と、千遥の母を見て感じたが、そんな中でも私のためにも自分のためにも変わってくれた母を、改めて誇りに思うとともに感謝の気持ちでいっぱいになった。

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2020/02/21

二組の母娘の物語.母と友達のように仲良しな上手くいってるはずの亜沙子と子供の頃から虐待されてきたと恨んでいる千遥.どちらも結婚問題を機に今までの心の中に溜まっていたモヤモヤ感が噴出する.他人ですら人間関係は難しい,ましてや母親との関係となると何が正解か全くの闇だ.読みながらとても...

二組の母娘の物語.母と友達のように仲良しな上手くいってるはずの亜沙子と子供の頃から虐待されてきたと恨んでいる千遥.どちらも結婚問題を機に今までの心の中に溜まっていたモヤモヤ感が噴出する.他人ですら人間関係は難しい,ましてや母親との関係となると何が正解か全くの闇だ.読みながらとても恐かったです.

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2019/08/14

「啼かない鳥は空に溺れる」というタイトル。 母親と娘という関係。新聞でもよく取り上げられている。いわゆる毒親と呼ばれる母を持った千遥。かたや娘が生きがいのような母を持つ亜沙子。 読みすすめて行くと怖くて苦しくなる。 男女の考え方の差がリアル。

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2019/03/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

*愛人の援助を受けセレブ気取りで暮らす32歳の千遥は、幼い頃から母の精神的虐待に痛めつけられてきた。一方、中学生のとき父を亡くした27歳の亜沙子は、母と二人助け合って暮らしてきた。千遥は公認会計士の試験に受かった年下の恋人と、亜沙子は母の薦めるおとなしい男と、結婚を決める。けれどその結婚が、それぞれの“歪んだ”母娘関係を、さらに暴走させていく* さすがの筆力に唸りながら、面白過ぎて一気読みです。母と娘とは言え、女同士の静かな火花が見事に描かれています。母は愛情と信じ、娘は束縛と捉える、の一文には、深く頷きつつもやるせない。二人の娘が出した思い切った決断にも驚きましたが、それを受ける母たちの反撃ときたら…!ぞっとする結末を予感させますが、そこがまた素晴らしい。リアルホラー的な読後感です。

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2019/01/06

2組の母娘の話にどんどん引き込まれ、一気に読了。 どちらかが一方に依存する親子の話は、さして珍しくはない。 わたしは幸いそういう関係にないが、周囲にいる母娘のことをつい思い浮かべた。 結局、幸せなのは千遥なのか、亜沙子なのか。 比べるものではないけどつい考えてしまうラストだっ...

2組の母娘の話にどんどん引き込まれ、一気に読了。 どちらかが一方に依存する親子の話は、さして珍しくはない。 わたしは幸いそういう関係にないが、周囲にいる母娘のことをつい思い浮かべた。 結局、幸せなのは千遥なのか、亜沙子なのか。 比べるものではないけどつい考えてしまうラストだった。

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2018/12/15

唯川恵の本は好き。ハードは、初めて購入。 私の母との関係に近いなぁ、と思った。 なので、人生の参考になれば、と思ったけれど、 解決策は見つからない。母が死ぬまで呪縛はとけないと思った。 母が死ぬ頃には私が母の立場になり、同じことを繰り返すのでしょう。

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2018/10/10

生まれなかった双子の妹と会話をし、愛人をする、幼い頃から母の精神的虐待を受けて来た三十二歳の千遥と、母と二人暮らしで毎週共にランチに繰り出す、母がブログを書いている二十七歳の亜沙子の、結婚を決めたことを機にした形は違うけれどどちらも母の呪縛に囚われた人生に引き込まれた。母の存在の...

生まれなかった双子の妹と会話をし、愛人をする、幼い頃から母の精神的虐待を受けて来た三十二歳の千遥と、母と二人暮らしで毎週共にランチに繰り出す、母がブログを書いている二十七歳の亜沙子の、結婚を決めたことを機にした形は違うけれどどちらも母の呪縛に囚われた人生に引き込まれた。母の存在の大きさが真に迫る。

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2018/07/15

母と娘の関係がテーマの小説。二組の親子が絡みながら、二転三転し結末が予想できない。初期の作品と違った、著者の魅力が詰まっている。

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2018/02/13

2018.2.13-116 亜沙子の母の情の恐ろしさが最後までお見事。 千遥の母の「泣けば許されると思うな」はいびり倒された姑のからの言葉たったのか?

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2017/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2組の母と娘の物語。 女ならではの作風。女が女を描いている小説だと感じました。 二人の女性、千遥と亜沙子の心情は、どこかでわかる気がする女性が多いと思います。全く違う人生であれ、どこかで母親がライバルであったり、友達であったりするもので、それは心の中に潜んでいるもの。良くも悪くも母娘とはそんな関係なのでは? 最後に千遥の母親の言葉に背筋冷たくなりました。でも、もしかしたらこれは一方的な娘の言い分。 母親の視点で描いたら、全く違うかもしれません。 深読みするとひどく疲れますし、親子愛を悲しく感じます。 世は、円満な母娘ばかりじゃないということ。そして、いくつになっても娘は娘でしかなということ。 それをジンワリと感じた作品。

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