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スクラップ・アンド・ビルド の商品レビュー

3.3

449件のお客様レビュー

  1. 5つ

    29

  2. 4つ

    108

  3. 3つ

    195

  4. 2つ

    45

  5. 1つ

    7

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2020/01/12

こんな爺さんはいやだ。 なりたくないし、祖父にもなってほしくない。 けれども、その状況で自分は介護できるのか考えさせられた。

Posted byブクログ

2019/12/29

介護する動機はともかく、不甲斐ない祖父の介護を通じて、主人公が成長していく話。 コミットすることもトレーニング。 実は、孫のための祖父の演技だった?!

Posted byブクログ

2019/12/26

 祖父の介護を通じて、ニヒルで無気力だった青年が生きる力を取り戻していく物語。  筋トレのシーンの描写は好き。疾走感があって。真面目に語るようなことじゃない内容を必要以上に真面目に語ることで生まれる面白さ。最近はフィットネスブームだし、AYAさんとか、テストステロン氏の著書なん...

 祖父の介護を通じて、ニヒルで無気力だった青年が生きる力を取り戻していく物語。  筋トレのシーンの描写は好き。疾走感があって。真面目に語るようなことじゃない内容を必要以上に真面目に語ることで生まれる面白さ。最近はフィットネスブームだし、AYAさんとか、テストステロン氏の著書なんかも売れている。わたしも筋トレが好きだし、落ち込んだときもトレーニングをすればすぐに気持ちが切り替わって、高揚感を得られる。介護や日常にもやもやした主人公が筋トレに目覚めて覚醒していく、というのはとても共感できるストーリーだった。  ただ全体を通して、文才を主張したいあまりなのか、文章が凝りすぎているように感じて、ちょっと疲れた。読点を用いずに一つの文に情報を詰め込めるだけ詰め込んだ、早口で畳み掛けるようなウーマンラッシュアワースタイルの文章は、ツイッターでよく見かける。言いたいことをまくしたてるように全部とにかく今すぐ言ってやる!という意気込みはきっと、140文字という字数制限がある中でこそその面白さ発揮するのであって、文字数に上限のない小説においてそういう書き方をする必要を、わたしはあんまり感じない。  とはいえ、芥川賞受賞以来、羽田圭介さんのパーソナリティ含めずっと気になっていた作品だから、ついに読めてよかった。

Posted byブクログ

2019/12/11

話自体は面白いと思うが、物語自体に起伏はなく尻つぼみのように感じた。色々と読み取れる事や考えることあると思うが、率直に思ったことは、筋トレしよう。

Posted byブクログ

2021/02/03

祖父の言動や行動が正しいと思い それに対して行動していた主人公 しかしそれが本当かどうか疑問を感じ始めて 何が正しくて何が間違いなのかわからなくなるが それに対して考え行動した事が 結果自分を見直すきっかけになったんだと思う

Posted byブクログ

2019/11/27

父親が介護される立場になった昨年、思わず手にとって一気に読んだ作品。 似たような言動や、行動にクスッとしたり、共感したり。 高齢化社会のよくある日常なのかも知れない。 死にたいと言いながら、生に執着している祖父や、 主人公の等身大の素直な心境が良く書かれていると思った。

Posted byブクログ

2019/11/21

老人をとりまく家族の苛立ちの描写が秀逸で、中盤まで笑える。後半からは一転して生きていくことについて考えさせられる展開になっている。

Posted byブクログ

2019/11/13

対比がはっきりしている小説。 →https://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12067899154.html

Posted byブクログ

2019/10/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

28歳無職男子の主人公は実家で母親と90近い祖父と暮らしている。 主人公は弱音ばかり吐く祖父を尊厳死させるために色々考える。 主人公と祖父との関係性、心の動きが描かれた作品。 羽田圭介さんの本は全部そうなのか? 初めて読んだからわからないけれど、太宰を意識しているかのような心の動きや表現を感じる。 お爺さんをバカにしてるような感じだけれど、本当は自分の居場所を探していた主人公。 それをお爺さんもわかっていた。 高校生〜大学生くらいの人に読んでもらいたいな。

Posted byブクログ

2019/10/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

高齢者の介護というテーマを、このような形で小説に昇華する発想は予想を超えていた。 うーん、なるほど。 「死にたい」が口癖の祖父には、私だったら「じゃあ早く死ね!!」と言いたくなってしまうであろう。家族ならなおさらそうなってもおかしくない。 が、孫の健斗は「死ね!!」ではなく「祖父の願いを叶えるための手伝いをしよう」と考え、「安楽死」を与えようとする。 その思考の中には死んでしまえと思う自分への罪悪感や、就職活動が上手くいかない自分の現実からの逃避的な意味もあるだろう。(明文化はされていないけれど、人の死を軽く扱う映画を意識的に観るなどそれらの“裏”心理を感じさせる描写が上手。) そして、優しく、祖父の願いを叶える至れり尽くせりの介護によって祖父の行動を奪い、衰えさせて安楽死へ導こうとする。祖父の行動や思考を奪いながら祖父を反面教師にして肉体改造に励み、勉強に前向きに取り組む。この発想は本当に面白い。 で、なんだかんだで情に動かされ、日常のなかの事件により「祖父は本当に死にたいのか?」「いや、生きたがってるのでは、、、?」と思い直す主人公。 かなり屈折してるけどいい孫だよなぁ。 自分だったらなかなかできないだろう。 最終的には祖父の作戦だった?という深読み感想も見かけて、もしそうだったらとんでもないじいさんだな、、、と思いつつ、最後の別れのシーンではイライラさせる天才ながらどこか憎めない死にたいおじいちゃんと卑屈でプライドばかり高いけど素直な孫に、確かに家族愛があることを感じさせる。 あー、面白かった。

Posted byブクログ