生還者 の商品レビュー
雪崩で亡くなった兄のザイル(命綱)には人為的に切断された痕跡が。 奇跡的に生還した別々の二人の食い違う証言。 果たして兄の死は事故なのか、それとも… 雪山という“開かれた閉鎖空間”で奪われる多くの命。 山は誠実な者も卑怯な者も、平等に命を奪っていく。
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プロローグでの「男」および『彼』が、それ以降の誰を意味するのか、冒頭からこの小説作品に取り込まれてしまった。 そして、ヒマラヤのカンチェンジュンガでの雪崩事故から、奇跡的に生還した二人の人物の証言が、真っ向対立する。 いずれが真実で、どちらかが偽証しているのか。 真相は?と興味が...
プロローグでの「男」および『彼』が、それ以降の誰を意味するのか、冒頭からこの小説作品に取り込まれてしまった。 そして、ヒマラヤのカンチェンジュンガでの雪崩事故から、奇跡的に生還した二人の人物の証言が、真っ向対立する。 いずれが真実で、どちらかが偽証しているのか。 真相は?と興味が尽きず、作中人物と共に読み手も謎の森を逍遥してしまう。 結末を知りたく、先へ先へと頁を追う誘惑に勝てなかった。 (ご都合主義的な人物の造形よ登場もちょっと気にはなったが)、エピローグではスッキリ感が味わえ、エンターテイメントの醍醐味を満喫した傑作。
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雪山での遭難をテーマにしたミステリー 二人の生還者の証言が食い違うことで物語が進んでいく。 思い込みが裏切られる感じ また、最後少し恋愛感情がうまれたところはちょっといい
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山岳ミステリー。山で遭難したけれど助かった二人の人物。しかしそれぞれ、同一人物を「あの人は私を救ってくれた救世主」だと言い、もう1人は「彼は裏切り者だ」と言う。どちらの証言が嘘なのか?そして、雪崩で亡くなった人の山に登った理由とは?! 山に登る人には非常にワクワクするミステリーだ...
山岳ミステリー。山で遭難したけれど助かった二人の人物。しかしそれぞれ、同一人物を「あの人は私を救ってくれた救世主」だと言い、もう1人は「彼は裏切り者だ」と言う。どちらの証言が嘘なのか?そして、雪崩で亡くなった人の山に登った理由とは?! 山に登る人には非常にワクワクするミステリーだと思います!私は山登りに全く詳しくないので、用具の名前だけではピンとこなかったのが残念でした。後半まで、誰が嘘をついていて誰がどういう目的で行動したのか、誰が裏切り者なのかなど分からず、先をどんどん読み進めたくなる作品でした。
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いくつかの山岳事故をひとつの線で結ぶ、山岳ミステリー。 さほどの長編ではないが、山岳シーンや何層にも絡まる真相への迫り方など、読みごたえは十分ある。
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多くの登山家が現れて、誰が正で悪なのか、真実なのか虚偽なのか、まんまと騙されて読んだ。 でも、どうにも楽しめなかった。入り込めなかった。いろいろとリアルに感じられなかった。私がこれまでに、山岳関係のノンフィクション類を数々読んでいたからかもしれないけど。でも、嘘くさく感じた第一は...
多くの登山家が現れて、誰が正で悪なのか、真実なのか虚偽なのか、まんまと騙されて読んだ。 でも、どうにも楽しめなかった。入り込めなかった。いろいろとリアルに感じられなかった。私がこれまでに、山岳関係のノンフィクション類を数々読んでいたからかもしれないけど。でも、嘘くさく感じた第一は山がどうこうではなくて、会話とか普段の行動なのだった。なんというか、ベタな、こっ恥ずかしい表現が時々あって、個人的に引いてしまったのだった。 結末も、個人的な好みではあるが、どうかと思う。
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初読みの作家さん。山岳ミステリーもので面白く読めた。雪崩の事件である登山者は事故死なのか事件性のあるものか、最後まで真相が掴めない中、ある生存者の存在が真相を裏付ける何かがあるだろうと興味深く読めたのである。登山の知識に疎い所もあるので登山に精通している目線で書かれた所は読みづら...
初読みの作家さん。山岳ミステリーもので面白く読めた。雪崩の事件である登山者は事故死なのか事件性のあるものか、最後まで真相が掴めない中、ある生存者の存在が真相を裏付ける何かがあるだろうと興味深く読めたのである。登山の知識に疎い所もあるので登山に精通している目線で書かれた所は読みづらかったが、登山者の目線、心情、仲間意識などが描かれていてそれらも楽しめた要素である。雪崩に遭った女性登山者の行動は理解しがたいと感じた。最後の登山者同士で結ばれた縁の話の生還者には、死者の分まで生き抜く義務があるの言葉が印象深い。
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雪山を舞台としたサスペンスでした。非常にスピード感のある展開が良かったと思います。雪山の雪崩による遭難で生還した者と死者との間で、生還者が嫌でも背負ってしまう過酷な真実や使命による葛藤がよく描かれていたと思います。 作者がよく登山のことを深く理解した上でのサスペンスなのが、ストー...
雪山を舞台としたサスペンスでした。非常にスピード感のある展開が良かったと思います。雪山の雪崩による遭難で生還した者と死者との間で、生還者が嫌でも背負ってしまう過酷な真実や使命による葛藤がよく描かれていたと思います。 作者がよく登山のことを深く理解した上でのサスペンスなのが、ストーリーに深みがあり良かったです。真相も辻褄が筋が通っていてスッキリしました。 また高瀬をはじめ、主人公増田を取り巻く人たちがそれぞれ味があり良かったです。
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久しぶりにアップ。山にはまったのをきっかけに、山モノを読み始めました。初期設定の甘さ・都合の良さにいじいじするけど、最後まで引っ張るのは、さすがプロ。雪山・クライミングのお勉強にもなります。
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山岳ミステリー?山に興味がある人にはぜひオススメな一冊。山に興味がなくてもぜひ! 二転三転する展開に、先が読みたくなり、意外な結末が… すべては読んでのお楽しみです(^^)
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