晴れたらいいね の商品レビュー
現代の看護師がタイムスリップして戦時下のマニラに赴任する従軍看護婦の体に乗り移った。 その事実に戸惑いながら、戦争をその身体で体験していく紗穂。 戦場にいる人は皆お国のためにと言うが、現代を生きる紗穂には、どんなことをしても生き延びるという強い気持ち、命を大事にする気持ちが根付い...
現代の看護師がタイムスリップして戦時下のマニラに赴任する従軍看護婦の体に乗り移った。 その事実に戸惑いながら、戦争をその身体で体験していく紗穂。 戦場にいる人は皆お国のためにと言うが、現代を生きる紗穂には、どんなことをしても生き延びるという強い気持ち、命を大事にする気持ちが根付いている。 終戦間際に共に行軍することになった班員達にもその気持ちは通じ、生き延びるための彼女達の決死の日々が続くことになる。 タイムスリップと従軍看護婦?と思っていましたが、著者の思いの詰まった素晴らしい本でした。 2度と起こしてはいけない悲劇。 多くの人が読むべき本だと思いました。
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2017/8/5 テレビドラマで昔流行った「仁」を思い出しました。 突然のアクシデントで昔にタイムスリップしてしまうドラマだったけど、この物語は戦時中の終戦あと1年を残すあたりにタイムスリップした話 タイムスリップ自体が、現実的でないから、話の内容も⁇って思う個所もいくつかはあっ...
2017/8/5 テレビドラマで昔流行った「仁」を思い出しました。 突然のアクシデントで昔にタイムスリップしてしまうドラマだったけど、この物語は戦時中の終戦あと1年を残すあたりにタイムスリップした話 タイムスリップ自体が、現実的でないから、話の内容も⁇って思う個所もいくつかはあったけど、戦時の惨さは伝わってきて、新ためて平和の大切さを感じました。 実際にはもっと酷かったと想像できます。 最近、この作家さんにのめり込んでます。
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戦時中に迷い込んでしまった現代人の主人公。 終戦の日を知っているからこそ耐えられたであろう過酷な日々。 当時の人は終わりの見えない絶望の中で、何を支えに生きていたのだろう。
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小説としては上手くないし、タイムスリップものとしても良くできてるとは言えない。キャラクターの書き込みも足りない。 しかし、著者の思いは主人公の言動を通じてよく伝わった。そしてその思いは現代の大部分の若者の思いと同じなのではないかと思う。若い読者は、戦争の残酷さと愚かさを知るだろう...
小説としては上手くないし、タイムスリップものとしても良くできてるとは言えない。キャラクターの書き込みも足りない。 しかし、著者の思いは主人公の言動を通じてよく伝わった。そしてその思いは現代の大部分の若者の思いと同じなのではないかと思う。若い読者は、戦争の残酷さと愚かさを知るだろう。なにより読みやすい。これは若者に薦めるのに十分な理由となる。 戦中の人間はあんなしゃべり方しないとか、現代の看護師が戦中の物資乏しい中、どれだけ役に立つのかとか、タイムスリップとしてはあまりにお粗末な終りかたとか、まあ年をとった人間は考えがちだけど、どんなに立派な文学もドキュメンタリーも、読まれなければ意味なく、若者に読んでもらえる本は大事にしないと。 しかし、ドリカムの「晴れたらいいね」が流行ったの、20年以上前なのに、現代の24才の女性がすぐ口ずさめるほど今も愛唱されているのだろうか?そこらへんの事情には疎いのだが、それにしてもちょっと古いのではないかと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルからはドリカムしか浮かばないけどなーなんて軽く読み始めましたが、のっけから濃くて読み終わるまであっという間でした。細かい違和感はあってもそんなの吹き飛ぶ内容でした。 苛酷な日々も紗穂が耐えられたのは終戦の日を知っていたからじゃないかな。ヘイセイはユートピアだと言い切れないけど、私たちは確かに命の大切さを知っている。作者の思いがビシビシ伝わるような気がしました。 余談ですが、寝るまえにこの本を読んでいて怖い夢をみました。単純な私。。
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2015年、病院で看護婦として働く紗穂。突然終戦間際のマニラにタイムスリップ。 敗戦へ向かっていく過酷な戦況の変化にも心折れることなく、生きる希望を失わない紗穂の芯の強さと明るさに同僚たちと同じように救われる。 エピローグにも心打たれる。
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入院患者の90才を過ぎた雪野サエさんと入れ替わってしまう看護師の高橋沙穂さん! それも終戦間近のサイパン島にタイムスリップしてしまった! 陳腐な設定だけれど、看護師さんの活躍が素晴らしく興味深かった! ドリカムの♪晴れたら良いねが頭の中で蘇る
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ある日突然、夜勤中の看護師が 終戦まであと一年となった激戦地、 フィリピンのマニラにタイムスリップしてしまう。 しかも最前線の従軍看護婦として。 あまりに過酷な環境の中に突然放り出され、 戸惑い絶望していた主人公だったけれど 次々と運び込まれてくる瀕死の状態の怪我人たちを前にし...
ある日突然、夜勤中の看護師が 終戦まであと一年となった激戦地、 フィリピンのマニラにタイムスリップしてしまう。 しかも最前線の従軍看護婦として。 あまりに過酷な環境の中に突然放り出され、 戸惑い絶望していた主人公だったけれど 次々と運び込まれてくる瀕死の状態の怪我人たちを前にして 嘆き悲しんでいる余裕など吹っ飛んでしまうのである。 ただ人を救いたい、助けてあげたいという気持ちは 時代も環境も関係ないのでしょうね。 終戦が近付くにつれ、読んでいるのも辛くなるような過酷な状況で 生きる希望を決して捨てない主人公が素敵です。 命の大切さ、戦争の愚かさを理屈抜きで感じられる 良本だとおもいます。
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藤岡陽子作品初読み。 タイムスリップものでした。 従軍看護婦から見た終戦間際の激戦場。 捕虜になるよりは潔く自決が当たり前の時代に命の尊さを持ち込むサエに人として当然のことが当然だと言える強さを見、言えない世の中にしてはいけないと教えられた。 ドリカムの「晴れたらいいね」が今まで...
藤岡陽子作品初読み。 タイムスリップものでした。 従軍看護婦から見た終戦間際の激戦場。 捕虜になるよりは潔く自決が当たり前の時代に命の尊さを持ち込むサエに人として当然のことが当然だと言える強さを見、言えない世の中にしてはいけないと教えられた。 ドリカムの「晴れたらいいね」が今までより胸に響く歌となった。 雪野の苗字が変わってないのがなんとなく違和感(¯―¯٥) 離婚?旦那さんは婿養子?とか思ってしまった(¯―¯٥)
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今年は終戦70年だからなのか、戦争に関する本や映像を目にする機会が多いように感じます。 でも、この本は、そういう意識はなくタイトルだけで選んだ一冊でした。 終戦近い頃の南方へ従軍看護婦として送られていた女性たちの話。 主人公はタイムスリップしてその世界で目を覚ましますが、彼...
今年は終戦70年だからなのか、戦争に関する本や映像を目にする機会が多いように感じます。 でも、この本は、そういう意識はなくタイトルだけで選んだ一冊でした。 終戦近い頃の南方へ従軍看護婦として送られていた女性たちの話。 主人公はタイムスリップしてその世界で目を覚ましますが、彼女が終戦を知っていたから、現代の思想を持っていたから、少し距離のある視点で読むことができました。 辛くどうしようもない時代、フィクションであっても充分感じましたが、ただ重いだけでもなく。。。 主人公の現代っ子ぽい空気を読まないところ、心優しい同僚たちや軍医さんのキャラ、ほんわかとしたところもあり、おもしろく読むことができました。 誰かが何のために始めたかわからない戦争、そんなもののために命を懸ける時代が二度と来ませんように。
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