ヒトリコ の商品レビュー
ありがちな仲間外しと母親の執着や、好きなのに嫌いと思ってしまう人間関係と、結構重苦しい気持ちで読んでいたが、読んでよかった。 最後は涙が止まらなかった。
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誰かと深く関わっていくのって難しくて、浅く広く関わりがちですよね。 思春期に、「関わらなくてもいい人とは関わらない」というスタンスで過ごす日都子はとても勇気があって強いと思う。 そんな日都子の「関わってもいい人」になろうとする、キュー婆ちゃん、冬希くん、堀越くんたちを通じて...
誰かと深く関わっていくのって難しくて、浅く広く関わりがちですよね。 思春期に、「関わらなくてもいい人とは関わらない」というスタンスで過ごす日都子はとても勇気があって強いと思う。 そんな日都子の「関わってもいい人」になろうとする、キュー婆ちゃん、冬希くん、堀越くんたちを通じて変わっていく、日都子の心の動きがとても切なかったです。
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前に読んだ屋上のウインドノーツとテイストは一緒。一緒だと気づかず読み始めて、あれー、前にも同じようなの読んだよねえと探してみてわかる始末。 小中高時代を通した友人関係、大人との関係を読んでいくのだけど、どの子にも感情移入することができて(どの子にも自分の性格の要素が含まれてい...
前に読んだ屋上のウインドノーツとテイストは一緒。一緒だと気づかず読み始めて、あれー、前にも同じようなの読んだよねえと探してみてわかる始末。 小中高時代を通した友人関係、大人との関係を読んでいくのだけど、どの子にも感情移入することができて(どの子にも自分の性格の要素が含まれていて)、切なくて、哀しくて、嬉しかった。
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苦しい青春小説。小学5年、クラスで飼っていた金魚を殺した犯人にされた深作日都子は、それからいつも一人でいる「ヒトリコ」になった。 この年頃特有のドロドロとした人間関係がリアルに書かれている。 青春真っ只中の人も、青春を終えた人も、楽しめる作品。
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小学生〜高校までの友人関係とかクラスのかんじとかが書かれてて、合唱コンクールの話はすごくこわかったしグサグサきました…それでも胸を張って1人でいられる日都子はすごいなあと思います。関わらなくてもいい人と関わらない、っていう信条を自分が学生時代に知っていたらいろいろ違ってたのかなあ...
小学生〜高校までの友人関係とかクラスのかんじとかが書かれてて、合唱コンクールの話はすごくこわかったしグサグサきました…それでも胸を張って1人でいられる日都子はすごいなあと思います。関わらなくてもいい人と関わらない、っていう信条を自分が学生時代に知っていたらいろいろ違ってたのかなあとか思います。 知ってる曲ばっかりだったのでより楽しめた!
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正直読む前の期待感よりだいぶよかった。 けっこう酷な話だけど、それでもたくましく生きる主人公が気持ちいい。 どこかで見てる人はちゃんといる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小学校5年生のとき、生き物係だった日都子が面倒を見ていたはずの金魚3匹が死んでしまう。酸素供給装置が壊れての事故だったが、日都子が金魚の世話を嫌がっていたことを知っていた担任教師やクラスメイトは日都子が意図的に金魚を殺したのだと決めつけ、加えて担任教師が可愛がっていて転校していった冬樹が可愛がっていた金魚だったこともあり教師は厳しく日都子を責め、その日から日都子は一人ぼっちになってしまう。ヒトリコと言われ仲間外れになった日都子の心の支えになったのは風変わりな老女ピアノ教師久婆だった。 高校生になった日都子はかたくなに人との関わりを避けようとするが、その姿勢を変えようとするある人物と日都子の関わりがとても印象深く感動的だった。あらすじを読んで、どうかな…と疑問を感じたがそれは杞憂だった。大変、こころの琴線に触れる感動的な作品だった。
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この手の話は、大好きなので、ついつい、感情が入ってしまった。 小学校5年生の時に田舎の学校で起きた金魚事件 その一件から、心を閉ざし、自分を守り、ひとりで 生きていく決意をしたヒトリコちゃん。 そして、そんな彼女の周りの子供たち。 それぞれの立場からの心情が描かれたとっても素敵な...
この手の話は、大好きなので、ついつい、感情が入ってしまった。 小学校5年生の時に田舎の学校で起きた金魚事件 その一件から、心を閉ざし、自分を守り、ひとりで 生きていく決意をしたヒトリコちゃん。 そして、そんな彼女の周りの子供たち。 それぞれの立場からの心情が描かれたとっても素敵な物語。 ヒトリコも偉い。 やっかんでしまっている友人も、それが人間なんだと思う。 彼女のことが好きな男の子の片思いもかわいい へんくつばあちゃんもいい感じ。 お勧めの本です
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まあ今どきの日本のYAって、いじめ、不登校、ぼっちって話しばっかりで、最後は多少の問題は残すものの、概ねハッピーエンドというパターン。 これもそう。教師に対する書き方は通常学校で推薦される本より激しいが、実際の中学生が裏で言ってる悪口よりは大人しい。モンペを母に持つ子どもというの...
まあ今どきの日本のYAって、いじめ、不登校、ぼっちって話しばっかりで、最後は多少の問題は残すものの、概ねハッピーエンドというパターン。 これもそう。教師に対する書き方は通常学校で推薦される本より激しいが、実際の中学生が裏で言ってる悪口よりは大人しい。モンペを母に持つ子どもというのはちょっと珍しいか。 読んで思ったのは、この作者はピアノやってないだろうということ、主人公のような女の子がこの小説のように生きるにはよほど美人じゃないとな、ということ。 中学生からピアノ始めて、自宅にはピアノがない状況では、2、3年でここまで弾けません。田舎の老人でピアノ教師ならかなりのお嬢様育ちだから、こういうしゃべり方をするような人もいない。 孤高の姿を複数の男子に気にかけてもらえるブスもいない。 まあ、そういうファンタジックな設定でも気にならない人は感動できるのかも。 基本的には、『西の魔女が死んだ』などから始まった、傷ついた思春期の主人公が、第三者的な立場でありながら愛情を注いでくれる老人と出会って成長するというパターンからは外れていない。 恋愛が絡むところはリアルだし、中学生は喜んで読むだろう。 が、私は、まっこと日本のYAはつまらんという思いをあらためて深くした。
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理不尽で、ほんとに理不尽で、でも人間ってそう。嫉妬するし、贔屓するし、みっともない。「みんな」の中で清々しいほどに凛としたヒトリコはかっこいい。そして何より、各々影を抱えた登場人物全員がちゃんと人間だった。血が通っていた。ああ、青春だなあ。ほろ苦い。でも、ちゃんと道筋は照らされた...
理不尽で、ほんとに理不尽で、でも人間ってそう。嫉妬するし、贔屓するし、みっともない。「みんな」の中で清々しいほどに凛としたヒトリコはかっこいい。そして何より、各々影を抱えた登場人物全員がちゃんと人間だった。血が通っていた。ああ、青春だなあ。ほろ苦い。でも、ちゃんと道筋は照らされた。すきです。
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