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「学力」の経済学 の商品レビュー

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491件のお客様レビュー

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2015/07/28

教育にエビデンス(科学的根拠)を、という主張が展開されている。 膨大な債務と増え続ける社会保障費、という課題のある昨今、教育費を縮減するのではなく、根拠に裏打ちされた政策を実施する必要がある。 教育における検証や実験は、アメリカでは既に確立された手法だが、日本では教育分野は聖...

教育にエビデンス(科学的根拠)を、という主張が展開されている。 膨大な債務と増え続ける社会保障費、という課題のある昨今、教育費を縮減するのではなく、根拠に裏打ちされた政策を実施する必要がある。 教育における検証や実験は、アメリカでは既に確立された手法だが、日本では教育分野は聖域化し、科学的検証を行うどころか研究者が教育データにアクセスすることすらままならないのだという。 教育関係者のみならず、子を持つ保護者にも役立つ、非常に良書である。

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2015/07/26

日本の教育がいかに統計や論理に基づいていないのか。教育を学問の立場から、相関関係が成り立つ施策が紹介されている。この相関関係というのが非常に大事で、教育は多くの人が携わるからか、誰もが専門家になり、感情的で直感的で伝統的な判断がなされてしまう。それについての警鐘も鳴らされる。 た...

日本の教育がいかに統計や論理に基づいていないのか。教育を学問の立場から、相関関係が成り立つ施策が紹介されている。この相関関係というのが非常に大事で、教育は多くの人が携わるからか、誰もが専門家になり、感情的で直感的で伝統的な判断がなされてしまう。それについての警鐘も鳴らされる。 ただ読めば読むほど、では自分の子供をどうするか?を考えると、一言で言えば子供の勉強に時間とお金を費やしてあげる、ということになるのがやるせない。

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2015/07/24

育児書は私の経験談的主観の本が多く、なるほどなと思うものもあるが、「本とかね?」と思うものも少なくなかった。本書はデータを元にした教育論書で、今までにあまり無かったタイプの育児論書。納得感も大きい。 ふと、育児についても考えてみた。このような本を読み、育児の事について考えている...

育児書は私の経験談的主観の本が多く、なるほどなと思うものもあるが、「本とかね?」と思うものも少なくなかった。本書はデータを元にした教育論書で、今までにあまり無かったタイプの育児論書。納得感も大きい。 ふと、育児についても考えてみた。このような本を読み、育児の事について考えている時間も育児なのだろう。この知識を生かせれば良いな。 【学】 ご褒美は「テストの点数」等のアウトプットではなく、「本を読む」「宿題をする」などのインプットに対して与えるべきだ。アウトプットは具体的には何をやればよいのかわからない。 自尊心が高いと学力が高まるのではなく、学力が高いという「原因」が自尊心を高める結果になっている 「あなたはやればできるのよ」などと言って、むやみやたらに子供を誉めると、実力が伴わないナルシストを育てることになりかねません。とくに、子供の成績がよくないときはなおさらです。 「頭のいい子ね」と元々の能力を誉めるメッセージを伝えると子供たちの意欲を失わせることになる。 一方「よく頑張ったね」と努力した内容を誉められた子は、2回目、3回目のテストでも粘り強く問題を解こうとチャレンジし続けた。 最近の研究でも、特に苦手教科の克服には、異性同志の教師と生徒の組み合わせの方が有効である 人的資本への投資はとにかく子供が小さいうちに行うべきだ(小さいうちに、金、時間をかけろ) 家計が大学卒業までに負担する平均的な教育費は、幼稚園から大学まですべて国公立の場合で1,000万、すべて私立の場合では2,300万に上がる。子供がいる家庭は、年収の40%を教育に使っている ペリー幼稚園プログラム 未就学児に、少人数制で読み書きや歌のレッスンを平日2.5時間実施、家庭訪問し親にも育児アドバイスをしたところ、40歳になっても継続して、所得が高い、逮捕率が低いなどの効果があり、社会収益率は年率7%~10%にも上がる計算になった 高校を卒業後すぐに働き始めた人と、大学を卒業してから働き始めた人の間には、生涯年収で一億円の差

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2019/03/16

ご褒美はアウトプットではなくインプットに与えること。 小学生以下はトロフィーなど、中高生以上はお金でも良い。 ご褒美をあげても勉強を楽しいと思う気持ちはなくならない。 ◯よくがんばったね! ×頭がいいねえ! 『教育にエビデンスを。』 2019.3 再読 めちゃくちゃ面白い ...

ご褒美はアウトプットではなくインプットに与えること。 小学生以下はトロフィーなど、中高生以上はお金でも良い。 ご褒美をあげても勉強を楽しいと思う気持ちはなくならない。 ◯よくがんばったね! ×頭がいいねえ! 『教育にエビデンスを。』 2019.3 再読 めちゃくちゃ面白い 教育経済学めっちゃ大事や。、 日本でももっと広まっていろんな実験が出来るようになればいいな

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2015/07/20

古市さんの本を読んで即購入。3日で読了。やはり、どういう幼児教育が良いのかがわからないまま。それでまた次の本(幼児教育の経済学)が必要になってしまう。なんだか、続けて買わすために、具体的な話を隠しているようにも思える。すべて版元はちがうのだけれど。要は、あるアメリカの幼稚園で行っ...

古市さんの本を読んで即購入。3日で読了。やはり、どういう幼児教育が良いのかがわからないまま。それでまた次の本(幼児教育の経済学)が必要になってしまう。なんだか、続けて買わすために、具体的な話を隠しているようにも思える。すべて版元はちがうのだけれど。要は、あるアメリカの幼稚園で行った実験がもとになっている。貧しい家庭の子どもたちの半数は就学前の教育をしっかり受けさせ、残り半分には受けさせない。その後、40年ほどの間継続調査を行う。すると、教育を受けた方は、収入は多く、犯罪歴は少ないという。これがきちんと科学的な根拠となりうる。そういう統計データが得られるのだそうだ。うーん、そこでその教育はどういうものだったのかが知りたい。しかし未だ不明。本書で少し救いなのは、最終章で「いい先生」が子どもを変えることがあるという話が出てきたこと。幼児期だけで決まってしまうということだと、ちょっと辛い。なにせ、うちでは幼児期の教育にはほとんどお金をかけていないから。まあ、文化資本なるものは買い与えていたけれど。

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2015/07/15

教育については、経験則で語ってしまいがちだが、この本は経済学の手法を使って客観的に俗に言われている教育方法や政策の妥当性を分かりやすく説明している。特に気になったのは、平等主義で教育を行うと、格差が拡大する可能性があること。

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2015/07/14

 未就学児への徹底的な教育の必要性。お金で釣ってもおやつで釣ってもOK、ただし、「集中して取り組んだこと」への報酬を与えるべきで結果に褒美を出すな、というのは、まさに学問への姿勢のイロハみたいではっとした。  大学生でも「難しいことに取り組む」こと自体が嫌な人ってのが結構いるんだ...

 未就学児への徹底的な教育の必要性。お金で釣ってもおやつで釣ってもOK、ただし、「集中して取り組んだこと」への報酬を与えるべきで結果に褒美を出すな、というのは、まさに学問への姿勢のイロハみたいではっとした。  大学生でも「難しいことに取り組む」こと自体が嫌な人ってのが結構いるんだよね。あれはもう手遅れなんで。

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2015/07/13

「こどもを金でつるのは有効なのか?」「テレビやゲームをやめさせるべきか?」 など身近な題材を切り口にして、関連する研究を紹介し、一定の結論を示している。 ただし、この本の一番の目的は子育て指南ではなく「教育の効果は科学的に妥当な方法で評価すべきである」ということを伝えることにある...

「こどもを金でつるのは有効なのか?」「テレビやゲームをやめさせるべきか?」 など身近な題材を切り口にして、関連する研究を紹介し、一定の結論を示している。 ただし、この本の一番の目的は子育て指南ではなく「教育の効果は科学的に妥当な方法で評価すべきである」ということを伝えることにある。 「日本では科学的に妥当な方法で教育は評価されていない」ということである。 「科学的に妥当でない方法で教育方針が決定されている」ということである。 そしてそれは国民にとって自覚されていない。 科学的に妥当な方法、とは一言で言うと実験をおこなうこと、なのだが、その重要性が周知されない背景には「教育に実験を持ち込むことは悪だ」という国民全体のドグマがある。 でも、実験をおこなって白黒はっきりつけて最善と思われる方法を選択するのでなく、どちらが最善か分からない方法を分からないまま主観で選択すること、のほうが悪なのではないか。 教育の迷走(ゆとり教育とか)を見るにつけそう思う。

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2015/07/05

既存の日本教育をしっかりと揺さぶってくれる良書であると感じた。一読を他者にも進める。政策のみならず、大学経営も同様でありエビデンス必要不可欠である。しかし丁寧な合意の上、ゆっくりと広めていく必要がある。できなかったなりの政治的・社会的理由を置き去りにして、社会・組織変革を行っては...

既存の日本教育をしっかりと揺さぶってくれる良書であると感じた。一読を他者にも進める。政策のみならず、大学経営も同様でありエビデンス必要不可欠である。しかし丁寧な合意の上、ゆっくりと広めていく必要がある。できなかったなりの政治的・社会的理由を置き去りにして、社会・組織変革を行ってはいけないと考える。

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2015/11/27

経済学がデータを用いて明らかにしている教育や子育てに関する発見は、教育評論家や子育て専門家の指南やノウハウよりも、よっぽど価値がある。子どもは褒美で釣ってもよい。褒め育てはダメ。ゲームをしても暴力的にはならない。 得られた知見が、世の中の当たり前になって欲しいです。

Posted byブクログ