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新月譚 の商品レビュー

3.6

34件のお客様レビュー

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    3

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2023/07/09

辞書並みに分厚い文庫本だった。 ヒット作を飛ばしていた、女流作家が筆を折った訳を知りたい編集者が女流作家に半生を聞く話。 作家になるまで、ずーっと愚痴めいた話が続いて、なんで半生の話になったんだっけと何度も見失いそうになった。 結局、この女流作家は恋人とどういう関係になりたかった...

辞書並みに分厚い文庫本だった。 ヒット作を飛ばしていた、女流作家が筆を折った訳を知りたい編集者が女流作家に半生を聞く話。 作家になるまで、ずーっと愚痴めいた話が続いて、なんで半生の話になったんだっけと何度も見失いそうになった。 結局、この女流作家は恋人とどういう関係になりたかったのか。 認められたいと努力した結果が女流作家で、何度も不毛な関係を終わらせることができたのに、自分で墓穴に入り込んで執着しての負のループにハマっただけだったのではないだろうか。 コンプレックスは誰にでもあるもので、たぶん周りはそんなに気にしていなくても当事者はすごく気になって、すべての原因がそこにあると錯覚してしまう。 ある程度年齢がいってしまえば受け入れることもできてくるのだろうけど、今は簡単にそのコンプレックスの対処法があるために陥ってしまったのかと。 ある一人の女性の半生の物語であって、でもそこまで重厚な内容でもなく、よくある話、という印象だった。

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2023/05/27

人間のぐちゃぐちゃな感情変化が見ものだった。 自分の奥底にもこんな感情があるのではとぞっとさせられる。

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2023/03/18

『乱反射』のような多人数視点とは対極で一人の女性の生を丹念に描いたメロドラマ的作品。個人的には、こういう人の持つ資本や価値に引っ張られてしまう感覚は自分にも身に覚えがある(大して資本や価値がないだけに)。実際、その相手と価値が釣り合うかどうかは恋愛の大きな要素の一つであるし生殖本...

『乱反射』のような多人数視点とは対極で一人の女性の生を丹念に描いたメロドラマ的作品。個人的には、こういう人の持つ資本や価値に引っ張られてしまう感覚は自分にも身に覚えがある(大して資本や価値がないだけに)。実際、その相手と価値が釣り合うかどうかは恋愛の大きな要素の一つであるし生殖本能として人類にプリセットされたものであろう。その虚飾をも剥がした部分を認めてくれる人がいるとなれば一層どハマりしちゃうんでしょうな。大河ドラマ的な入れ子になっており最後の数ページで時が経ち、怜花が和子であった頃の重ね合わせには響くものがありました。

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2021/08/30

元々読書が好きなタイプではなかったが、これを読んでから読書っていいかもと思えるようになった、そんな本。 人間の醜い心理が上手く現れていて、恐ろしさすら感じる。それが面白かった。 どんどん次が読みたくなって止まらなかったので、短い話ではないがおすすめ。

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2021/07/13

ある美人作家が引退した理由。 そこには誰にも言えずにいた過去とある一人の男性への強い想いがあった。 それは幸せと言いながらも辛く寂しい恋愛だった。 圧倒的な世界観に、震えた。 女性の深い深い部分であるはずのものを、男性作家がここまで書くのか…と思わずにいられない。 2021....

ある美人作家が引退した理由。 そこには誰にも言えずにいた過去とある一人の男性への強い想いがあった。 それは幸せと言いながらも辛く寂しい恋愛だった。 圧倒的な世界観に、震えた。 女性の深い深い部分であるはずのものを、男性作家がここまで書くのか…と思わずにいられない。 2021.7.13

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2021/05/29

すごく良かった、鬼気迫る感触。男性作家が女性の心理描写に挑むってすごく勇気がいると思うのやけど、改めて見事だった。蛇口の話もすごく凄みがある。小説家として何かを表現することが蛇口だと、そして自分は情念の蛇口になるのだ、と。 貫井徳郎は慟哭とプリズム以来だと思うが、ほぼ一人称で心理...

すごく良かった、鬼気迫る感触。男性作家が女性の心理描写に挑むってすごく勇気がいると思うのやけど、改めて見事だった。蛇口の話もすごく凄みがある。小説家として何かを表現することが蛇口だと、そして自分は情念の蛇口になるのだ、と。 貫井徳郎は慟哭とプリズム以来だと思うが、ほぼ一人称で心理描写していく、こういう描き方もできるのかと新鮮。引き込まれて夢中で読んだ。ミステリーとホラーな感覚もある。

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2021/05/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ミステリーでなくとも貫井さんは貫井さんなのだな…安定の読みやすさ。 わたしが主人公と同じく自分に自信のない卑屈な女なのでおもしろかった。だって、整形できて、小説が書けて、羨ましいなあと思ってしまうもんね。 話の時代が少し古いからなのだろうが、20代最後の日の重み、子供を持つタイムリミット、女としての幸せ、みたいな、わたしが諦めたはずの、どうでもいいやと思っているはずの事をつつかれ、ちょっとつらくなった。

Posted byブクログ

2021/02/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いつ殺人事件が起こるかとワクワクしながら読み進めていったがコレは恋愛小説だったようだ。 貫井徳郎氏は恋愛小説も書くのか… しかし主人公は頭の良さとスタイルの良さを得てるのに(歯を矯正していないので歯並びも良かったはずだ)なぜそんなに卑屈な性格なんだろう。 大学まで出してもらい、父のコネで一流企業に勤めたのにすぐに辞め、多額の美容整形費を出させ、 本当に両親が気の毒だ。 恋人や男友達がいないのはともかく 同性の友達がいないのは(ひとりいたが) やはり当人のせいだろう。 なんでもかんでも顔のせいにするのはみっともない。 心が貧しい上に短気で 不倫してるくせに悲劇のヒロイン。 こんなに主人公に嫌な気分になったのは初めてかも。 やはりPGFよ!(わかる人にしかわからない…)

Posted byブクログ

2020/07/27

これは恋愛小説 貫井さんには珍しい作品 普段 恋愛関係は映画もドラマも見ないので 勉強になった 興味ないし 長い割にはスラスラ読んでしまった

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2020/04/09

読みやすかったので、一気読みしました。 サスペンスではないかな? 大恋愛の話なような。。 恋愛話は好きではないけど、よかったです

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