二度寝とは、遠くにありて想うもの の商品レビュー
津村記久子さんのエッセイ2冊目。 私はこの本を待っていた!という気がする。 「布団への限りない敬愛」と題された最初の話から面白く、大満足な1冊。 リビングに置いていたら拾い読みした父(津村さんの本は初めてだっただろう)が母に向かって面白いと絶賛しているのを聞いてしまった。 心の中...
津村記久子さんのエッセイ2冊目。 私はこの本を待っていた!という気がする。 「布団への限りない敬愛」と題された最初の話から面白く、大満足な1冊。 リビングに置いていたら拾い読みした父(津村さんの本は初めてだっただろう)が母に向かって面白いと絶賛しているのを聞いてしまった。 心の中で「そうだろう、そうだろう」と満足する娘(私のこと)。 世の中で生きることを困難だと感じたことがあって、その困難の中でささやかな幸せを愛でたことのある人ならば必ず津村さんのファンになる。と私は思っている。 そして、今回もタイトルに入っていた「二度寝」の話があとがきに書かれていた。 津村さんの二度寝状況はかなり厳しいようですが、思う存分二度寝出来るようになったらその幸福も目減りしてしまうのでしょう。きっと。 遠くからそっと見つめながら「いつかは私も…」と夢見ている方がいいこともある。きっと二度寝もそうなのでしょう。 というようなことで自分を慰めつつ、津村さんの3冊目のエッセイを待ちます。
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前作のがまだ読み応えがあったかなー。あとタイトルも前作のが好き。 2010年から2014年のエッセイがつまってます。内容も浜崎あゆみが2011年に結婚した外国人のことに触れてたりで、懐かしい感じです笑。(のちにすぐ離婚してざわざわするのを作者もみんなもその当時は予想はしても知らな...
前作のがまだ読み応えがあったかなー。あとタイトルも前作のが好き。 2010年から2014年のエッセイがつまってます。内容も浜崎あゆみが2011年に結婚した外国人のことに触れてたりで、懐かしい感じです笑。(のちにすぐ離婚してざわざわするのを作者もみんなもその当時は予想はしても知らなかったよね) 相変わらずグダグダっとしてゆるゆるな脱力感満載エッセイ。お仕事やめて作家一本になった津村さんのそれでも二度寝ができないエッセイです。
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津村さんの相変わらずの肩の力を抜いたゆるーいエッセイ。 強烈なサッカーマニアだということが、この本を読んでも窺い知れる。 美術展の感想などもあり、小説以外の芸術に対する彼女の感性が垣間見えた。 「給料や立場を超えた、労働の隙間の興味深さ」が彼女がいつも書きたいと思っていることだと...
津村さんの相変わらずの肩の力を抜いたゆるーいエッセイ。 強烈なサッカーマニアだということが、この本を読んでも窺い知れる。 美術展の感想などもあり、小説以外の芸術に対する彼女の感性が垣間見えた。 「給料や立場を超えた、労働の隙間の興味深さ」が彼女がいつも書きたいと思っていることだとここで表現しているが、そうなのかあ、とあらためて感じいった次第である。 彼女の作品がお仕事小説と言われるのは、あながち間違っていないのだ、作者自身もそれを意識して書いているのかと思い知った。 それと津村さん自身の過去についても初めて知った。 九歳のときに親が離婚して、母親に育てられ、父親に対しては、かなり屈折した思いを抱き、つい最近亡くなるまで会わなかったこととか。 それが津村さんが小説を書くときにどれほどの影響をもたらしているかまでは想像できないけれど。 とりあえず、会社員を辞めたことで二足の草鞋から小説家として集中できると思うので、津村さん、「エブリシング フロウズ」の次の作品も期待してますよ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
津村記久子さんのエッセイは大好きなのだが、これもまた面白かった。それにしても意外な趣味を持っている方で、サッカーとか、音楽のジャンルとか…どれも結構詳しそうに思えたので、意外で読んでいて楽しかった。でもやっぱり日常生活の中の題材が面白くて、布団に話しかけるくだりや裏紙のメモ帳問題、マメでまじめな性格がかわいらしくていいなとおもった。そういうほのぼのした題材の中に、ときどきはっとするようなことが書かれているので、緩急がついているというか…中だるみせずに読ませるなあ、と。
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ここのところ、一押し!(#^.^#)の津村記久子さん。 「八番筋カウンシル」 「とにかくうちに帰ります」 「ウエストウイング」 「ポースケ」 「これからお祈りにいきます」 などを、舐めるように(^_^;) しょっちゅう読み返しております。(去年の「エヴリシング・フロウズ」はも...
ここのところ、一押し!(#^.^#)の津村記久子さん。 「八番筋カウンシル」 「とにかくうちに帰ります」 「ウエストウイング」 「ポースケ」 「これからお祈りにいきます」 などを、舐めるように(^_^;) しょっちゅう読み返しております。(去年の「エヴリシング・フロウズ」はもう一声!汗だったけど) で、「やりたいことは二度寝だけ」に続く、エッセイ集。ここ3年程の新聞や雑誌に連載していたものを寄せ集めた一冊なので、時系列もちょいと定まらないし(途中で会社員との兼業から作家一本になられたので、これはいつの話? 辞めてから? 辞める前? と混乱。汗)、それぞれ字数が少ないのが物足りない、ということが難点ではあるのだけど、それでも津村さんの“匂い”とこんな思いを背景にあれらの小説群は生み出されたのか、と思えることが嬉しい。 前作エッセイのタイトルから、うんうん、兼業では毎日がいっぱいいっぱいだよね、と思っていたのが、今回の「遠くにありて思うもの」からは、もう作家一本なのだから二度寝なんてやりたい放題じゃないの? それとも、二度寝する必要もないってこと? と予想していたら、全く予想外の展開を知らされ、そっか、それも津村さんってこと??と思ったり。 冒頭の「布団への限りない敬愛」には笑った。 布団に対して、 電気・ガス・石油などは不要なまま、人間の体温のフィードバックのみで暖かくしてくれる と、古来(#^.^#)からあるモノへの今更ながらの鋭い考察で、実は、私もこの冬、寒い寒いと思いながら寝について、いつの間にかポカポカ暖かくなる布団の仕組み!をたいしたものだなぁ、なんてしみじみ感じていたところだったから、あはは・・すっかり共感してしまった次第。 津村さんは、帰宅すると(これは会社からでしょうね)、布団に「今日もいやなことがあったけどなんとか帰ってきたよー」とか、「ありがとさんよー」とかまるで自分の友だちOR恩人のように話しかけ、最後は「ふーとーん」「ふーとーん」という布団コールで締めるという。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ はたから見るとどんなに物悲しく見えるのか、少し知りたい気もしますね、と一応正気のふりをして自分の性癖を疑ってみたりもするのだが、 ・・・・・・・・・・・・・ と来て、最後には ・・・・・・・・・・・・・・・ 遠回しにお勧めする。 ですと!! もうすぐ30歳、県外で一人暮らしの長女がもしかして同じことをやっていたりして?なんて、チラッと思ってみては、なんか妙に温かい気持ちになってしまうのはなぜでしょう? ・・・で、津村さん、早く新作の小説が読みたいです!
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津村さんはもうなにを書いてもおもしろいのではないか。 特に突飛なできごととか、失敗談とか、笑える体験を書いているわけでもなく、津村さんの普通の日常とか、日々考えていることとかを書いているだけでおかしい。笑える。そしてしみじみ共感したりする。 わたしが特に好きだったのは、「本年も...
津村さんはもうなにを書いてもおもしろいのではないか。 特に突飛なできごととか、失敗談とか、笑える体験を書いているわけでもなく、津村さんの普通の日常とか、日々考えていることとかを書いているだけでおかしい。笑える。そしてしみじみ共感したりする。 わたしが特に好きだったのは、「本年もよろしくお願い致します」というタイトルの。たった2ページなのに、ものすごくおもしろくて、そしてなんだか涙が出そうになった。 あと、美術展の感想のパートがあって、最初、うーん、あんまり興味ないなあとテンション下がって読みはじめたんだけど、すごく引き込まれて読んでしまった。どれもみな興味深く思えてきて、もし今行ける展覧会だったら即行くだろう。そしてミュージアムショップでグッズを買いこむだろう。
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前半のエッセイは短くて物足りない(新聞連載か何かなので仕方がない)し、後半の美術展訪問記&サッカーW杯については、知識の無い人間にはとっつきにくいエッセイだけど、中盤はなかなか興味深いエッセイだった。特に、いじめっ子は、いじめられっ子に依存しているという定義は、なるほどと...
前半のエッセイは短くて物足りない(新聞連載か何かなので仕方がない)し、後半の美術展訪問記&サッカーW杯については、知識の無い人間にはとっつきにくいエッセイだけど、中盤はなかなか興味深いエッセイだった。特に、いじめっ子は、いじめられっ子に依存しているという定義は、なるほどと納得。いじめられっ子はいじめっ子がいなくても(逆にいない方が…)平気だが、いじめっ子はいじめる相手がいないと、生きていけないのだ。
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