国境のない生き方 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人生について、すごい自信をもって語っている。野生のカンを働かせながら、地球規模で自分の身ひとつで生きてきたら、こんな風に自然に自信が持てるんだろうな〜と思う。 「私にとって失敗は、ダメージ・ポイントじゃないんですね。失敗が増えれば増えるほど自分の辞書のボキャブラリーが増える…」 これらの言葉も、別に口先だけじゃなくて、過去の経験が有機的に結びついてできた代表作が、実際に証明しているならカッコいい。 タイトルを見たときから、「自分とは別のタイプの人のはなし」程度に構えて読み始めた。でも読み進めるうちに、このままでいいのかなんて焚きつけられる部分もあった。 いま海外で暮らすのは現実的ではないけど、国境に限らず、自分の限界と思っている範囲をを少しずつでも広げていきたいなと思えた。 そして、、著者以上にお母さんに魅力を感じてしまった…またお母さんにフォーカスした作品も読んでみたい。
Posted by
まさに本と旅の「本」でした。ヤマザキマリさんが100分de名著に出演されていたのを拝見し、本書を手に取りました。同世代の人間として、同じ人生の時間だったはずなのに、濃い生き方をされているし、エネルギッシュですね。少しマネてみようかと思いました。
Posted by
audiobook の聴き放題プランに来ていたので聞いてみた。 ヤマザキマリさんについては「どこかで名前を見たことがある…」と思っていたら、そうかテルマエ・ロマエの作者さんか!と少し遅れて思い出した。 漫画家の方の書くエッセイ…ということで興味を持ちながら読んだ(聞いた)。 ...
audiobook の聴き放題プランに来ていたので聞いてみた。 ヤマザキマリさんについては「どこかで名前を見たことがある…」と思っていたら、そうかテルマエ・ロマエの作者さんか!と少し遅れて思い出した。 漫画家の方の書くエッセイ…ということで興味を持ちながら読んだ(聞いた)。 するとびっくり。ただの漫画家じゃない、というか、すごいバックグラウンドを持っている。 音楽家の家庭に生まれ、10代でヨーロッパに留学したり、イタリアで詩人と交際したり。さらに帰国後も、温泉の旅番組にテレビ出演したり。 自分が知らないだけでけっこう有名な方だったのか〜 本書の内容については、面白い部分もありつつ、☆5というほどではないかな。 ヨーロッパ滞在時代の哲学や文化の話は、関心・素養が無い読者にとっては少し眠くなるように思えた…笑 まぁでも半生に関するエッセイってそういうもんだよね、とは思いつつ。
Posted by
人間なんて、地球なんて、ちっちゃいちっちゃい。 そう、再認識させられた本です。 私もなんども、動物になれたらなぁ、友だちになれたらなぁ、なんて思ったり、地球から人間がいなくなったほうが、地球にとってはいいんじゃないかと思ったりしていました。 わかる、わかるよ、と頷きながら読み進め...
人間なんて、地球なんて、ちっちゃいちっちゃい。 そう、再認識させられた本です。 私もなんども、動物になれたらなぁ、友だちになれたらなぁ、なんて思ったり、地球から人間がいなくなったほうが、地球にとってはいいんじゃないかと思ったりしていました。 わかる、わかるよ、と頷きながら読み進めました。 わたしも、地球に愛される生き方がしたい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
テレビで見るヤマザキマリさんは面白く、軽いイメージだったが、本書に触れて全くイメージが変わった。 若かりし頃のイタリア留学。 我々日本人が想像する、衣食住に困らない整備された留学とは全く違う。 身一つでイタリアに行き、食べることにも困る生活。 日本にいた頃からあったような、人と違う、自分を持っていて人と馴染まない性格に、孤独の中、イタリアで向き合った体験。それらの思想に同調させるように、親和させるように手に取られた書物の数々。 ヤマザキマリさんのような人生素敵!と今だけ見たら思うが、このような生活は他の人には耐えられないであろう。 若かりし頃から絵の勉強で単身イタリアに行くが、美術を勉強すると言うより、イタリアでの処世術であるような詩集や小説を読んで議論を戦わしたり、自分の意見を主張することを第一に学ぶ。 本書の中で印象的だったところ。 ◯「教養とは何か。 教養とは、人を本来の姿に導いてくれる。それも自然なのだと思います。」 日本では、人と議論を交わすことをよしとしない。日本には素敵な文化があり、争わないことこそが私達日本人と言う民族である。海外から人が入る以前はそれこそ、大きな争いがない穏やかな民族と言えるが、主義主張を飲み込んで言わなかったりするのは、もしや、私達日本人が平和ボケし過ぎて、教養がないからではないだろうかと思った。自分自身がまさにそんな大人になってしまっている。 ◯孤独。誰とも分かち合えない気持ち。 自分の中で周りの人と分かち合えない寂しさのようなもの、漠然としたその気持ちを本と対峙することで自分と語り合うことができる(私なりの要約)。 本を読むことの重要性を感じた。昨今の人々は世界中、SNSに傾倒しがちで、自分のもやもやした気持ちを誰か代弁してくれないかと、その場凌ぎで検索してしまう。でも、大切なことは本を通して、他人の気持ちや経験を追体験し、自分自身と対峙することではないかと思うようになった。そうしないことが、キレることに繋がったり、日頃の鬱憤を晴らすために著名人や芸能人を貶める行為に走る人がいる。 孤独ってなんだろう?私は今は家族や友達に恵まれているから孤独ではない、と思っていた。でもいつの時も、この気持ちは誰にも話せないとか、この怒りは私にしかわからないと言う部分は少なからずあるわけで、それを孤独というのかもしれない、と思った。 兎にも角にも、私が嗜んだことのない本が沢山紹介されていて、昔読んだけど忘れた「砂の家」や、自分の世代にはそこまでファンがいなかった三島文学に触れてみようと思った。 マリさんの世代はバブル期に若い時代を経験しており、そこが自分とは感覚が違うと思っていたが、日本のバブルを外側から見ていた人であり、そういう側面でも興味深かった。 何か息苦しい、同じことを繰り返している、ここのやり方を強制されることに飽きた、と思ったら、渡鳥のようにどこかに渡って行こう。生きていさえすれば、それで良いのだ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読了。 トコロさんの番組で、ときどき見かける、『テルマエ・ロマエ』を描いたらしい、イタリア在住の謎の漫画家さんの半生。 バイタリティに溢れていて、なんかもうどこからどこまでも異次元。 「教養とは」みたいな話で出てきた映画や本、どれもこれも通ってきてない私は「あーハイハイ、高尚で素晴らしいですね!」と耳を塞ぎたくなりながらも、いつかその深遠な世界に触れてみたいと作品名をこっそりメモしてみたり。 ゆとり世代でもさとり世代でもないですが、省エネモードで生きてる自分にしてみたら、全方位に興味を向け(ているように見え)るマリさんの人生は、眩しい逸話に溢れていました。 それでも、最終章での「生きてりゃいいんだよ」という言葉にグッときました。「生きてていいから、生まれてきたんですよ。」自明の理とばかりに言い切る姿に痺れました。ずっと誰かにそんな風に言ってほしかった。だから本を読み続けてるのかも、と思ったり。この一節だけで、読んで良かったなぁと心から思った一冊。満足。
Posted by
すごい人だなあ。漫画家といえば、締切に追われて仕事場に缶詰になっているイメージなのが、覆された。世界のあちこちで暮らし、何物にも縛られない破天荒な生き方をしている。歴史にも文学にも造形が深いが、理屈ではなく全て自分の経験と感性に裏付けられた、力強い自分の言葉で語っている。場所にも...
すごい人だなあ。漫画家といえば、締切に追われて仕事場に缶詰になっているイメージなのが、覆された。世界のあちこちで暮らし、何物にも縛られない破天荒な生き方をしている。歴史にも文学にも造形が深いが、理屈ではなく全て自分の経験と感性に裏付けられた、力強い自分の言葉で語っている。場所にも人にも縛られず、時空までもこえた、「囲い」の外で生きている。圧倒された。
Posted by
(個人的にです) 少し難しかった。というか、知らない本の名前や用語が結構出てきて、頭になかなか入ってこなかった。 ヤマザキマリさん本人、母親、恋人など、周囲の人間の活発な行動力にはただただ圧倒された。今の自分は、おそらく、異なる文化に衝突して、混乱しているのだろう。 もう少し時間...
(個人的にです) 少し難しかった。というか、知らない本の名前や用語が結構出てきて、頭になかなか入ってこなかった。 ヤマザキマリさん本人、母親、恋人など、周囲の人間の活発な行動力にはただただ圧倒された。今の自分は、おそらく、異なる文化に衝突して、混乱しているのだろう。 もう少し時間が経てば、頭の中がクリアになって、面白いと思えるのかもしれない。
Posted by
二度目だと思うけどまた読んでみた。 前にいつ読んだのかも謎だけど、多分テルマエ・ロマエの流行っていた頃だと思う。 省エネな生き方はするな、が心に響いた。最近は暑いので何かと省エネしてるしなぁ。これではいかん!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
地図を地球サイズで生きてみよう。 ヤマザキマリさんの自伝であり人生論。どのような経験をしてきたのか、どのような本を読んできたのかが語られている。一言でいうと波瀾万丈。このような経験をしてきた人はなかなかいない。 本から吸い上げた思想と、人と出会って語り合って時に傷付いて得た考えと。どちらも大事であり、人間を深くするものだと思う。海外に行く経験は、たとえ著者のような破天荒なものでなくても、大きく人を変える。 ワクワクする本だった。自分はおそらく遊牧民タイプではないけれど、人と出会って語り合う機会には積極的に飛び込んでいきたい。
Posted by