国境のない生き方 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
なんで自分が読書を始めて、最近は読書量がめっきり減ったのか。その理由を思い出した。 人が何かを始める一番の理由は、必要に迫られた、というのが最も強い理由だ。 中高大学時代は本を読む行為を理解できなかった。 それが2010年、11年は年に200冊読んでいた。 あの頃の読書熱は、就職活動がうまくいかなかった理由が全く分からなかったから、とにかく答えを求めて本を読みまくっていた。 今から考えれば滑稽なのだが当時の俺は取り憑かれたように必死だったことを覚えている。 そして5年目の今。安住安定安心ライフである。 何もやる気せーへん。情熱ないねん。ノーパッションノーライフやねん。 さて、今回の本書はテルマエロマエの作者のエッセーだ。 小学生時代を北海道で過ごし野生生活したのち、ミッションスクールでは頭を丸刈りにして反抗。 そして絵で生きていくことを決意してイタリアへ留学してからは食うにも困る極貧生活の中で子供を産む決意をする。 そんな筆者は生きるために必死なことがひしひしと伝わってくる。 「人生は一度きりなんだから、無駄にできる時間はこれっぽっちもない」 世の中の成功者、偉人、有名人は常に何かに必死になって生きている。生きることに必死だ。 ここ数年、何かに必死になったことがあったか? 楽な安定から変わろうとする情熱が、今は特にないが、無駄な毎日過ごしてる感がハンパない今日この頃なのだ。
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テルマエ・ロマエのヤマザキマリさんが自身のこれまでの生き方を振り返った本。とても波瀾万丈だけど、とらえ方次第でなんでも今の生き方に活かせるのだなと前向きにさせてくれる本でした。
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久々にエッセイ系の本で一気読みした。作者の思想が情熱的に語られていて引き込まれる。著者を形作ってきた本の紹介が文中でされているが、それがまた興味がかき立てられる上手な紹介の仕方で、本を読みながら思わずネットでポチポチ購入してしまった。
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変わってる人だけど、間違ってない気がする。 背景が濃い。 作家の文章を語るくだりは、そうとう本をよんでるんだなと感じる。 オカンが素敵。
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テルマエロマエで有名になったヤマザキマリさんの本。帯には「地球サイズで見れば悩みなんてハナクソ」とある。国境のない地球人として生きているヤマザキさんらしいな。(笑) いつだったかの新聞に、テルマエロマエが映画化されたときに受け取ったお金が100万円だったと書いてあった。あれだけ...
テルマエロマエで有名になったヤマザキマリさんの本。帯には「地球サイズで見れば悩みなんてハナクソ」とある。国境のない地球人として生きているヤマザキさんらしいな。(笑) いつだったかの新聞に、テルマエロマエが映画化されたときに受け取ったお金が100万円だったと書いてあった。あれだけ売れたんだから、かなりの印税が入っただろうなんて思っていたけど、たった100万円とは。そして、ヤマザキさんもハッキリものを言う人だなという印象を持ったが、それ以上の情報は知らなかった。そんな感じで手にした本だが、いっきに読んでしまった。ヤマザキさんの生い立ち、苦労していた若いころ、そして出産と別れの話し。ハッキリと言葉にすることの大切さも語られている。そして、ヤマザキさんって、道産子だったんですね。ちょっとだけ親近感。世代も近いので、高校生のときに札幌ですれ違っていたかも(笑)。応援したくなりました。 それにしても、ビオラ演奏者だったお母さんと一緒に北海道にやってきて、北海道の大自然が個性豊かなヤマザキさんを育てたんだろうなと思う。17歳でイタリアに渡り、「ガレリア・ウプパ」で文学を語る。貧しい生活でも、好きな人と過ごした日々。でも、当時の彼女は「フィレンツェなんて大嫌い!」と思っていたという。そういう葛藤、矛盾した気持ち、もつれた感情を持って過ごしたからこそ、出てくる言葉があるんだろうな。 壁、ボーダー、汲々とした枠、囲いの内と外、自由に生きるということと群衆という防御法、人生の一回性。そんな言葉がつむぎだされる。 印象に残ったことばはいろいろあるが、その中で一つ。 「自分らしさというものがあるのだとしたら、否応なく持たざるを得なかった寂しさであり、孤独であり、どうしようもない弱さと、とことん向き合って、闘い抜いた結果、「こんなへんな人になっちまいました」というような、抜き差しならないものなのではないでしょうか」。 そうだよな。素晴らしいことだけが自分じゃないよな。それよりは、学校で習うことだけじゃなくて、いろいろ経験して、試して、こうなったのが自分なんだよね。
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地球サイズに生活している著者の考えは、単純に授かった生命を生きてりゃいいんだよ。 なぜ生きていくのか、仕事がどうとか、人間関係がどうだとか、あとからなすりつけたハナクソみたいなもの。
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ヤマザキマリさんの言葉にいちいち感動して泣きそうだった。付箋がたくさんついた。 どうしてこうもずしん、と来るのかというとその言葉たちが彼女の実体験を基にしているから。それをきちんと受け止めて飲み込んで出てきたからなんだ。こんなにも濃い人生を送っている彼女は素晴らしく、とても羨まし...
ヤマザキマリさんの言葉にいちいち感動して泣きそうだった。付箋がたくさんついた。 どうしてこうもずしん、と来るのかというとその言葉たちが彼女の実体験を基にしているから。それをきちんと受け止めて飲み込んで出てきたからなんだ。こんなにも濃い人生を送っている彼女は素晴らしく、とても羨ましい。 彼女にとっての絵のようにせずにはいられないことを早く見つけたい。と焦って空回り、遠回り中。いつかきっと。
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KLの紀伊国屋にて発見。タイトルにひかれて思わず一気に読んでしまった。 読み進めると、これは「テルマエロマエ」の著者であることに気づく。 本の虫であるだろうと感じさせる巧みな表現と綴りでマリさんの半生にタイムスリップする。 I found this book in Kinoku...
KLの紀伊国屋にて発見。タイトルにひかれて思わず一気に読んでしまった。 読み進めると、これは「テルマエロマエ」の著者であることに気づく。 本の虫であるだろうと感じさせる巧みな表現と綴りでマリさんの半生にタイムスリップする。 I found this book in Kinokuniya book store in KL. The title seized my attenntion and I couldn't help but stop reading it standing there. While reading it, I realized the author is Mari Yamazaki who wrote Terumae Romae, which is famous comic in Japan. From her expression and writing, I could find that she is a book-worm. I could slip into half her life easily. 「テルマエロマエ」を読んだとき、うーんこれはニュータイプだと思ったのを覚えてるんだけど、このマリさんの苦悩の連続を知ると、マリさんだからこそ作れた世界なのだと頷ける。 アウトプットは、その人の人生そのものである。 価値あるものを産み出せる人は、並々ならぬ苦労と挫折を体験していて、そこから簡単に這い上がれることはなく、そのもがきの中で自分なりのアウトプットに繋がる決定的な何かに出会っているのだと思った。 この本の中でいくつか興味を持った作品があったので、読んでみたい。
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