あと少し、もう少し の商品レビュー
司書の先生に勧められて読みました。 私自身陸上競技をやっており 自分と重なる場面が何度かありました。 駅伝の1区〜6区までのメンバーそれぞれの 走るまでの経緯や自分の中に抱えている感情 それぞれの良し悪しが詰め込まれています。 読んでいてついつい感情移入をしてしまいました...
司書の先生に勧められて読みました。 私自身陸上競技をやっており 自分と重なる場面が何度かありました。 駅伝の1区〜6区までのメンバーそれぞれの 走るまでの経緯や自分の中に抱えている感情 それぞれの良し悪しが詰め込まれています。 読んでいてついつい感情移入をしてしまいました。
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最近、救いのない話の本ばかり読んでいたので、少し元気をもらいたくてこの本を手に取りました。 それぞれの個性を持った中学生と顧問達が駅伝に挑むお話し。 まんまと熱くなって、感動してしっかり元気もらいました。 実を言うと、巻末の解説の三浦しをんさんの言葉にグッと来ちゃいましたが…...
最近、救いのない話の本ばかり読んでいたので、少し元気をもらいたくてこの本を手に取りました。 それぞれの個性を持った中学生と顧問達が駅伝に挑むお話し。 まんまと熱くなって、感動してしっかり元気もらいました。 実を言うと、巻末の解説の三浦しをんさんの言葉にグッと来ちゃいましたが… 「あなたがだれかを思うとき、だれかがあなたを思っている。必ず。」 やっぱり孤独を感じることは多々あるけど、心がくるしい時こそそう思えるようになりたいです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
=== 陸上部の名物顧問が異動となり、代わりにやってきたのは頼りない美術教師。部長の桝井は、中学最後の駅伝大会に向けてメンバーを募り練習をはじめるが・・・。元いじめられっ子の設楽、不良の大田、頼みを断れないジロー、プライドの高い渡部、後輩の俊介。寄せ集めの6人は県大会出場を目指して、襷をつなぐ。あと少し、もう少し、みんなと走りたい。涙が止まらない、傑作青春小説 === 一つのストーリーを6区間それぞれの走者からみた話で展開する。寄せ集めの駅伝メンバーと素人顧問が県大会出場を目指して頑張るという話が、それぞれの視点から見ることで、どんどん深みを帯びてくる。 スポーツっていいなぁ。駅伝って熱くなるなぁ。 小学校高学年から中学生におすすめの本なわけですが、私のような爺がよんでも感動できます。来年中学の娘に読ませたら陸上部はいってしまうんじゃぁないかな。(笑)
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人と人との関わり合いの歯がゆさやくすぐったさに涙がにじみました。 大切なことが沢山書かれています。 走者6人の独白で一区(一章)ずつ進むという構成も楽しかったです。 みんな愛しい。
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いや、焦ることはない。相手が誰でも追い上げて抜けばいい。今までと同じように一息に抜き去ってやればいいのだ。俺はもう一度自分の中のハングリー精神を呼び起こそうとした。ところが、うまくいかない。そばに競う相手がいないと、奮い立たないのだろうか。もう一度だ。俺は自分の家を思い描いた。普通の中学生とは違う俺の家。俺の前を行くやつらとは違う家族。俺にはばあちゃんしかいない。今日だって、そのばあちゃんは……。そう、今日だってそのばあちゃんは嬉しそうに、本当に嬉しそうに、弁当を作っていた。俺の好物ばかりで弁当を埋め尽くしていた。 「中学最後になって、孝一もやっと好きなことができるんだね」 ばあちゃんは目を輝かせて俺を見送ってくれた。そうだ。俺にハングリー精神があるわけがない。たかが記録会や試走で、手の込んだ弁当を作ってくれるばあちゃんがいるのだ。俺はハングリーではない。だけど、負けるわけにはいかない。これで最後にするわけにはいかない。ばあちゃんに、あと少しの間ほっとした顔をしてもらいたい。
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練習開始〜襷を渡すまでの同じシーンが語り手を変え繰り返される構成が面白い。ある発言が後々どういう意図で発せられたのかわかり、読み進めて行くごとに一つの物語として繋がっていき、アンカーを務める桝井による最終章で6人(プラス先生?)のチームとしての駅伝物語が完成する。 印象的だったの...
練習開始〜襷を渡すまでの同じシーンが語り手を変え繰り返される構成が面白い。ある発言が後々どういう意図で発せられたのかわかり、読み進めて行くごとに一つの物語として繋がっていき、アンカーを務める桝井による最終章で6人(プラス先生?)のチームとしての駅伝物語が完成する。 印象的だったのは、桝井がラストスパートで「もう少し設楽と走りたい」というシーン。駅伝は襷を繋ぐけれど結局走るのは1人。けれど心では決して1人ではないのだ。大切な人たちと一緒に走っているんだ。だから走るということは美しいのだと思う。
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やはり、瀬尾まいこ氏の書く青春小説は素晴らしい。 キラキラと眩しく、ひたむきな前向きさが胸に迫る。 なんていうか、「みんな良い子すぎる」という批判もあるのだろうな、とは思う。 けど、フィクションの世界くらい、そういう世界があっても良い。 そして、現実に於いても、こういう子たちが...
やはり、瀬尾まいこ氏の書く青春小説は素晴らしい。 キラキラと眩しく、ひたむきな前向きさが胸に迫る。 なんていうか、「みんな良い子すぎる」という批判もあるのだろうな、とは思う。 けど、フィクションの世界くらい、そういう世界があっても良い。 そして、現実に於いても、こういう子たちがいてくれた方が絶対に良い。 何より、嘘くさい、いかにもフィクションな「いい子」でもない、と思う。 十代ならではな葛藤や逡巡がきちんと書かれているのが、瀬尾作品らしい。 そして、なんと言っても上原先生。 本作は少年たちの物語であるためか、上原先生を描く章は存在しない。 しかしおそらく、だからこそ、その存在がより大きくなっているように感じた。 頼りなく、どことなく今風な、「女の子」な感じでありながら、 物語が進むにつれ、その直向きさや、指導者としての暖かさが見えてくる。 そしてこれは完全な想像だけど、ここには筆者の「理想」が込められている。 作者が教師として過ごした日々から産まれた理想の教師像、なのかな、と。 瀬尾作品らしく、爽やかで、気分を前向きにしてくれる読後感。 やっぱり自分、このひとの作品が好きです。
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瀬尾まいこさん「あと少し、もう少し」、2015.4発行(文庫)。中学最後の駅伝、1区:陸上部3年元いじめられっこ設楽(したら)亀吉、2区:3年不良大田、3区3年頼まれると断れない仲田真二郎、4区:3年吹奏楽部協調性のない渡部孝一、5区陸上部2年河合俊介、6区:陸上部部長3年桝井日...
瀬尾まいこさん「あと少し、もう少し」、2015.4発行(文庫)。中学最後の駅伝、1区:陸上部3年元いじめられっこ設楽(したら)亀吉、2区:3年不良大田、3区3年頼まれると断れない仲田真二郎、4区:3年吹奏楽部協調性のない渡部孝一、5区陸上部2年河合俊介、6区:陸上部部長3年桝井日向。このメンバーで6位までに入り県大会に出場できるか。美術の上原先生(女性)がなかなかの役割、本作品の要所を締めています! 解説が三浦しをんさん、「思いと言葉は襷のように」。
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ものの見方は1つじゃない。どんな物事も多面的であるはずで。そういう意味では、自分が相手からどう思われているかなんて、想像したところでその範疇を軽く超える。 それぞれに事情があって、本当はたくさんすれ違っていて、すべてを知るのは読者のみ。でも、襷を繋ぐことで6人にも何かが繋がってい...
ものの見方は1つじゃない。どんな物事も多面的であるはずで。そういう意味では、自分が相手からどう思われているかなんて、想像したところでその範疇を軽く超える。 それぞれに事情があって、本当はたくさんすれ違っていて、すべてを知るのは読者のみ。でも、襷を繋ぐことで6人にも何かが繋がっていったんじゃないかなとふと思う。 もう1人の重要人物、上原の心中だけが明かされないところが後から気になって、それもまたこの小説の魅力なのだろう。 個人的にはデジャヴが多すぎて、純粋な気持ちで読めなかったのが星の数の要因。仕方ないけれどそこだけが無念だ。
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あと少し、もう少し (新潮文庫) 2015/3/28 著:瀬尾 まいこ 6人で18キロ走る中学校駅伝。 県を六つの地域に分けブロック大会を実施し、それぞれ上位六校が県大会に進出する。 物語は県大会出場をひとつの目標としたちぐはぐでありながらもまとまりを見せる6人による襷と絆を...
あと少し、もう少し (新潮文庫) 2015/3/28 著:瀬尾 まいこ 6人で18キロ走る中学校駅伝。 県を六つの地域に分けブロック大会を実施し、それぞれ上位六校が県大会に進出する。 物語は県大会出場をひとつの目標としたちぐはぐでありながらもまとまりを見せる6人による襷と絆をつなぐ青春スポーツ作品に仕上がっている。 駅伝試合の当日から物語はスタートし、1区、2区と襷をつなぐと共にそれぞれの走者の物語が順番に走り出す。 各区走者ごとに一人称で語られる物語。 自分の人生は自分だけで構成されるものではなく、まわりの人との交わり合いで構成されていることを強く感じさせてくれる。 自分のことは自分が一番わかっていると思いきや、他者の想いや言葉や気遣いにより自分をそして仲間たちをわかっていく。すべてがお互い見えないまでも見えないからこそ繋がれることも多い。 中学生時代の自分を置き換えるのではなく、息子をそれに置き換え、最後だけではなく、うるうると胸の奥があったかくなることが数回では許してくれない一冊。 繋ぐ系の物語に対してどうしても涙腺が甘くなる。
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