桜の下で待っている の商品レビュー
新幹線で東北へ向かう人々の5つの物語。最後の1編はやはり彼女かなという予想通りではあったけれど、ラストが明るいのが良かった。
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モッコウバラのワンピース からたち香る 菜の花の家 ハクモクレンが砕けるとき 桜の下で待っている 5編の短編集。 田舎のしきたりとか親戚づきあい リアルに憂鬱になるよねー。 あぁ、めんどくさい、とも思うが。 よりどころでもある。
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自分の家族。 縁あって一緒に暮らし、血を分けた者。 両親・祖父母をはじめとする連綿と続いている血族。 それらをも超越する輪廻。 生まれ、そして流れ住む場所。 変わってしまうもの、そのまま根を生やすもの。 震災という大きな変化を余儀なくされた 東北新幹線の沿線の都市を舞台に...
自分の家族。 縁あって一緒に暮らし、血を分けた者。 両親・祖父母をはじめとする連綿と続いている血族。 それらをも超越する輪廻。 生まれ、そして流れ住む場所。 変わってしまうもの、そのまま根を生やすもの。 震災という大きな変化を余儀なくされた 東北新幹線の沿線の都市を舞台に、 こんな壮大なことを感じながら読んだ短編集です。 それぞれの題名に花の名前が入っているからか 物語に入り込むと花の匂いに包まれます。 時にやんわりと、時に凛とした存在感で。 木や花も人と同じ、命が尽きる時は必ずやってくる。 そこに存在がなくなることって はたして悲しいことだけなんだろうか。 それぞれの家族の話を読んでいるはずだったのに、 彩瀬さんの大きな深い表現の流れに乗せられてしまいました。 仙台の瑞鳳殿、花巻の童話村。 訪れてみたいですね。 私にも何か感じられるかなぁ。 それと…登場した東北の銘菓たちは私の大好物です。 しばらく東北の物産展をチェックすると思います。 この作品も、人の臓器や部位にちょい足しした 表現におっ!と思いました。 やっぱり彩瀬さんの表現、大好きですね。
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【収録作品】モッコウバラのワンピース/からたち香る/菜の花の家/ハクモクレンが砕けるとき/桜の下で待っている
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文体が優しく、情景やにおいを感じる小説です。 1つずつは東北へ向かう列車に乗った乗客や販売の人の出向く先での心の揺れ。 いろいろなドラマは身近な人の死とからみ合わせ、優しく人とのつながりを綴っていきます。 私的には1度行ってみたかった「菜の花の家」で主人公が行った伊達家の墓が...
文体が優しく、情景やにおいを感じる小説です。 1つずつは東北へ向かう列車に乗った乗客や販売の人の出向く先での心の揺れ。 いろいろなドラマは身近な人の死とからみ合わせ、優しく人とのつながりを綴っていきます。 私的には1度行ってみたかった「菜の花の家」で主人公が行った伊達家の墓がある瑞鳳殿が気になった。 (行きたいけど・・・そんなに階段があるんだ・・・)と。 たどり着けるかなぁ。
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舞台は春、東北新幹線で故郷に帰る人たちと、乗組員の家族の連作短編。 初読みの作家さんでした。 ふんわり優しい話が、読みやすく、好みです。 故郷に帰るのって、嬉しかったり、ちょっと面倒だったり、気持ちはいろいろ。 でも、帰りには、行って良かったと思える、そんな話に共感しました。...
舞台は春、東北新幹線で故郷に帰る人たちと、乗組員の家族の連作短編。 初読みの作家さんでした。 ふんわり優しい話が、読みやすく、好みです。 故郷に帰るのって、嬉しかったり、ちょっと面倒だったり、気持ちはいろいろ。 でも、帰りには、行って良かったと思える、そんな話に共感しました。 婚約者の親に会いに行く『からたち香る』、両親を亡くした兄弟の話『菜の花の家』が良かった。
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現実はふるさとへ行く段取りからして、主婦にはしんどいです。小さい子がいたり、冠婚葬祭がともなえば特に。そういっためんどくさい作業の部分ないので、リアリティに欠けるように感じる。気持ちが主体の内容。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
もうね~全部良かったです♪ 全編通して、花々と桜の美しさが記憶に残る物語。 今まで読んだ彩瀬さんの作品の中では、一番ふんわりと優しい印象でした。 #モッコウバラのワンピース(宇都宮) 30代で夫に先立たれ、4人の子供を女手一つで育て上げた祖母が 親族の猛反対を押し切り再びの恋に生きた。 「新しい、きれいなワンピースを着て誰かに見せたいなんて、もう長い間、考えたこともなかったんだ」 あ~もう、いくつになっても恋するってほんとに素敵! そういえば文中にもありましたが、モッコウバラと炒り卵って似てますね。 お弁当のおかずで炒り卵が一番好きだった自分がモッコウバラを庭に植えてることに納得です。 #からたち香る(郡山) 婚約者の実家に初めての挨拶をするために、 震災後の福島を訪ねる律子。 原発事故の後の難しい状況のみならず、 自分とは全く違った環境で育った相手の実家を 初めて訪ねる不安や緊張がすごく理解できました。 #菜の花の家(仙台) 母親の法事で帰郷した武文。 伊達政宗の墓所瑞鳳殿で中学二年の時に初めて告白された朋子に偶然出会う。 そこの二人の場面がとても好きです。 朋子が武文に握手してもらって 「初恋の人だから、一回でいいから手を握ってみたいなあって思ってた。ありがとう」って。 それに対して武文が、 「こちらこそお礼を言いたいくらいだ」と。 「告白された記憶は、その後の人生の大きな自信になったんだ」と。 こんな風に思ってもらえるなら、 たとえ叶わなくても想いを伝えて良かったんだねって。 #ハクモクレンが砕けるとき(花巻) 知里がおばあちゃんと夜空を見上げて、 ハクモクレンの散り際を見守る場面。 花弁の一枚一枚が落ちる瞬間の音色が聞こえてくるような感じ… やっぱり彩瀬さんの繊細な風景の描写は素敵です。 むうちゃん♡ふふ #桜の下で待っている 東北新幹線の車内販売員のさくら。 不仲な両親の間で育った姉弟が、 結婚や家庭といったものに対して複雑な思いを抱きながらも、 前に踏み出そうとする姿にぐっと来ました。 転勤族で、故郷と言える場所のない私にとって、 子供の頃の数年間を過ごした仙台は大切な心の故郷です。 (本棚の名前もそこからつけたくらい) ”故郷”本当に人それぞれですね。
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家族と東北について考える一冊。 景色が目に浮かぶような言葉がつまっています。 私も『ただいまって帰ってくる場所を作りたいな』
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ふわっと、してた。 東北新幹線と、お花が絡むお話。 着地点が、よかった。と、思える。 短編集。
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