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それを愛とは呼ばず の商品レビュー

3.6

70件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    27

  3. 3つ

    23

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

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2019/06/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うん、それは愛とは呼べないだろうよ。今回の桜木作品は、狂おしいほどの切なさを感じなかったので星3つ。 亮介の10歳年上の妻への想いは、正直に大きな括りで愛だったと思います。だから独りでも妻の想い出を反芻しながら生きていけば、そういう形の幸福もあったのではなかろうか。それをひとりよがりの幸福論で狂わせてしまった紗希は、身勝手な狂人でしかない。あなたのような女は一人で死んでくれい。絶世の美貌を持って生まれても、幸福に生きられない性分では何の役にも立たないという一例。

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2019/05/13

なかなかシュールなお話だった。今までの桜木さんの小説は「ううむ」と唸りたくなるほどナイスな比喩表現が多く、いつも感心しながら読んでいたのだが、この本では少し控えめ。その分非常に読み易い。妻が昏睡状態の伊澤。タレントをクビになった紗希。二人が北海道の廃墟同然のリゾートマンションで不...

なかなかシュールなお話だった。今までの桜木さんの小説は「ううむ」と唸りたくなるほどナイスな比喩表現が多く、いつも感心しながら読んでいたのだが、この本では少し控えめ。その分非常に読み易い。妻が昏睡状態の伊澤。タレントをクビになった紗希。二人が北海道の廃墟同然のリゾートマンションで不思議な再会をするー。タレントをクビになっても自分を規律する生活を破れない紗希。切ないなぁと始めは大いに感情移入していたのだが、途中からア~レ~..。ラストも思いのほかぶっ飛んでて、賛否両論あるだろうが、自分は結構面白く読んだ。

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2018/09/30

帯コピーから、落ちぶれた中年男性と夢やぶれた女の不倫恋愛ものかと思ったが、さすが桜木さん!そんな単純ではない全く予想外れの何この話!だった。 白川紗希、これまで読んだほとんどの桜木さん作品にはいないタイプ…いたとしても、こんなにあまりにも大きな罪を犯すだろうか、自分を納得させ満...

帯コピーから、落ちぶれた中年男性と夢やぶれた女の不倫恋愛ものかと思ったが、さすが桜木さん!そんな単純ではない全く予想外れの何この話!だった。 白川紗希、これまで読んだほとんどの桜木さん作品にはいないタイプ…いたとしても、こんなにあまりにも大きな罪を犯すだろうか、自分を納得させ満足させる為としか思えない、やはり愛とは呼ばないだろう。 最後の数ページ、戦慄が走った。 こうなるまでの紗希の描き方、とてもうまい。 取り調べの態度や会話がとても普通にしているのだか病的て怖い、悲しすぎた。 久しぶりの桜木さん、やっぱり好き!

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2018/04/10

静かに流れていく日々、緩く絡んでほどけなくなる、ふたりの人生。 ラストは重いはずなのに、さらっと読めてしまったので拍子抜けしました。 先が読めず気になる展開。

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2018/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

桜木さんの本は9冊目。 年上で実業家の妻と結婚した亮介。 妻は年を重ねてからの再婚だったため、一人息子がいた。 その妻が事故に遭遇し、意識不明のまま。 そして、息子に仕事、故郷を追われる亮介。 10年間、タレント事務所に籍を置きながらも仕事に恵まれず、夜のアルバイトを続けていた沙希だったが、タレント事務所を首になり… そんな二人が出会うべくして出会う。 その地はもちろん(?)北海道。 桜木さんの作品だ… ずっとそんな風に感じながら読み進めました。 ちょっと意外なラスト。 重い… 桜木さんの本を読んだ後は、少しさわやかな本が読みたくなる。

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2017/11/18

桜木さんの本は2冊目で、「ホテルローヤル」を読んだ時は全く面白さが分からなかったのだが…。 物語終わりの急展開に驚愕し、最期の1ページで凍りついた。紗希の狂気は、小木田と出会って一気に開花してしまったのか。 それは、愛ではなく狂気。 しかし、紗希にとってはまぎれもない愛。

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2017/08/29

桜木紫乃さんの小説、大好きだけど この話は人物たちの関わりが浅い割に内容が重く 少し共感するのが難しかった。

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2017/08/08

2017/8/7 初めての作家さんで、直木賞も取られたし、これは期待できるかなと選んだけど、私の好みじゃないかな 主人公の紗希の内面的イメージが湧いてこない ただ外見が女優やモデルのようで、美しい その分、もう一人の主人公 亮介はなんとなくイメージできる。 紗希が死を美化してい...

2017/8/7 初めての作家さんで、直木賞も取られたし、これは期待できるかなと選んだけど、私の好みじゃないかな 主人公の紗希の内面的イメージが湧いてこない ただ外見が女優やモデルのようで、美しい その分、もう一人の主人公 亮介はなんとなくイメージできる。 紗希が死を美化していくあたりが、私には理解不能

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2017/07/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

10歳年上の妻であり女社長の伊澤章子が、事故で昏睡状態に陥ってしまった。 彼女の連れ子の慎吾に立場を奪われ 生活のために亮介は新潟から北海道に行った。 廃墟同然のリゾートマンションの販売を任された亮介を頼ってやってきたのは 芸能事務所を解雇された行き場のない紗希だった。 バブル崩壊のしわ寄せで身一つでやってきた小木田とラブドールの死と死体遺棄という埋葬。 再び新潟に戻り、新事業を展開する亮介 のもとにあらわれた紗希の存在。 東京で朗読の仕事をするようになった紗希が 立て続けに老人の自殺に関与し、 今が幸福だという亮介を永遠の存在にするために手をかけたこと。 それは、決して愛ではないはず。 こ、こえー。 女ってこわいのう。 それに引っかかってしまう男の滲み出るもろさ。 小木田さんの遺棄は、 急展開からの予想通りと、遺棄ってすぐバレるよね小木田さんのBMW盗難車だからね?!ってなった。 誰も幸せにならない、危うい話だった。

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2017/07/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

桜木さんの作品でいつも思うことは、幸せの形は様々だと気付かされる。ここでも男女の関係にならずとも、2人は通じ合い、幸せなのかもしれない。ただ、自分はそうじゃなくて、何もない今の自分もそれなりに幸せなのだろうと考えさせられる。

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