アルジャーノンに花束を 新版 の商品レビュー
やっと手をつけて読んでみた。知的障害の感じる世界。愛情がないと、知識だけ詰め込んでもそれが武器に、マイナスに働いてしまうことがある。 自分が下がり始めた時上へ上へ進むことで現状を少しでも維持できる。 そんな言葉が印象的だった。
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チャーリー目線の経過報告という形で知能の向上と後退が描かれているのが面白かった。 だいぶ前に山P主演のドラマを見たけれどもだいぶ内容を忘れてしまっていたので10年経った今再度小説を読んだ。 「知能が上がればみんな自分を好きなって友達になってくれるだろう」と疑わないチャーリーの気持ちと裏腹に、人の気持ちを理解するといったような精神的な部分は向上せずに周りが離れていく描写が切なかった。 アルジャーノンを見て今後の自分に何が起きるかの仮説を立てて報告した部分が、1番苦しい気持ちになった。 幸せとはなんだろうか。 賢いこと、知識量があること、それが幸せとは限らない、現代を生きている自分にも重ねて考えられるテーマだった
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読後感はあまりにも壮大なカタルシス(開放感)であった。作者のダニエル・キイスが、寡作であると後書きに記述されているように、一つ一つに自分の一部を燃やしていったように思える。主人公のチャーリイは、ダニエル・キイスさんその者の生き様を表しているようにも思えた。このような愛に溢れたチャ...
読後感はあまりにも壮大なカタルシス(開放感)であった。作者のダニエル・キイスが、寡作であると後書きに記述されているように、一つ一つに自分の一部を燃やしていったように思える。主人公のチャーリイは、ダニエル・キイスさんその者の生き様を表しているようにも思えた。このような愛に溢れたチャーリイをそうたらしめたように。 追記… この本を読んだ他の人達の感想を拝見した。なるほどと、はっとさせられる解釈も数多存在した。しかし、私はまだまだ混沌とする読後感の中に居たいのである。整然とした言葉で表してしまうと、混沌の中に光る数々の想いをバッサリ捨ててしまいそうで…。もう少し、混沌の中に考えを巡らそう。
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今読み終えたけど、涙が止まらない。 多くの人がチャーリイに共感を覚えるのは、彼に人生を写して見るからなのかな。 私もずっと賢くなりたいと思っていた。賢く聡明になれば友だちもできて人から愛されると思っていた。でも違った。賢い、聡明だから好かれる訳じゃ無いんだとこの本が証明してくれた...
今読み終えたけど、涙が止まらない。 多くの人がチャーリイに共感を覚えるのは、彼に人生を写して見るからなのかな。 私もずっと賢くなりたいと思っていた。賢く聡明になれば友だちもできて人から愛されると思っていた。でも違った。賢い、聡明だから好かれる訳じゃ無いんだとこの本が証明してくれたと思う。 途中までは読むのが進まなかったが、チャーリイがお母さんに会う場面から最後まで怒涛の勢いで読み終えた。 出会えてよかった本。忘れられない本。
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知的障害者のチャーリー自身が、知能が向上する手術を受け変化していく過程を「経過報告」というかたちで表現しています。(知能が低い時期は読み辛いですが、少しずつ読みやすくなり、知能が高くなりすぎた時期のものも読み辛く感じました) 知能が高くなるにつれ、見える景色が急に変わって絶望し...
知的障害者のチャーリー自身が、知能が向上する手術を受け変化していく過程を「経過報告」というかたちで表現しています。(知能が低い時期は読み辛いですが、少しずつ読みやすくなり、知能が高くなりすぎた時期のものも読み辛く感じました) 知能が高くなるにつれ、見える景色が急に変わって絶望したり、人間の悪い部分を知って悲しんだりする一方で、会ってなかった家族に会えたり、人を好きになったりといった経験ができたことは、狭い世界で生きてきた彼にとって幸せだったのではないかと思います。 知能レベルによって幸福度が決まるわけではないし、自分の知能レベルを彼のように変えることはできないので、何を幸せと思えるか。些細なことにも感謝し普通を幸せと思える生き方をしたいなと感じました。
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チャーリィや周りの人に、自分や自分の周りの人を重ね合わせることで、無自覚だった自分の内面に気づかされた。 自分より出来ない人を、頭では同じ人間だと理解し相手を尊重するように努めても、心のどこかでは哀れんだり馬鹿にしたりしてる自分がいることに気づいてしまった。 それと同時に、自分も...
チャーリィや周りの人に、自分や自分の周りの人を重ね合わせることで、無自覚だった自分の内面に気づかされた。 自分より出来ない人を、頭では同じ人間だと理解し相手を尊重するように努めても、心のどこかでは哀れんだり馬鹿にしたりしてる自分がいることに気づいてしまった。 それと同時に、自分も誰かからはそう見られているんだろうな、ということにも気づいた。 この「自分より出来ない人」というのは、全くの主観でしかなくて、その人にはその人の価値観や考え方があるのに、今の自分ではどう頑張っても他人を真の意味で理解することは出来ないと思った。 理解はできなくても、自分の周りの人のことだけでも愛を持って大切にしたいと感じた。 また数年後に読んだら違う感想になりそう
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タイトルは知ってるけど読んだことがありませんでした。読むのにすごく時間がかかりました。ゆっくり、少しずつでも読み切れたのは、何事もコツコツ進めていける自信につながりました。 本の内容は割と想像通りでした。
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知的障害のある本人の日記(経過報告)という形での文章なので、部分的に読みにくいところがある。 知的障害を持つチャーリーは手術によって、天才になる。ただ天才になったことで、今までの自分が他人からどういう扱いを受けてきたか知る。今までよく理解できていなかった過去の出来事、親や妹、パン屋の同僚、の言動が彼を傷つける。 天才になったら彼の周りから人がさっていった。 久しぶりに会った妹。彼女はかなり酷いことをチャーリーにしてきたが久しぶりに会うと皮肉にも認知症になった母親を1人で面倒見ており憔悴していた。あんなに酷いことをしていた彼女は、全くの別人となり、チャーリーを必要とする。 天才になって彼は何を得られたのだろうか。彼が欲しがった知能。知能を得たからこそ、現実を知ってしまう。必ずしも知能が高いことが幸せなことでは無い。 人工的に知能を与えられたがゆえに天才となり、普通になれない苦悩。 そして、与えられた知能は凄いスピードで退化していく。チャーリーは一度得た知能を失っていく。 知能が高い低いということは幸せに結びつかない。幸せの指標は色々あるけれど、優しさや思いやりは知能に関係なく大切である。
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小学生時代に読んだときはただ文字を読んでいる感じで文章を理解できていなかったけど、 大人になって読み直すと文章の端々から主人公の葛藤や苦悩が読み取れた。 もっと歳を重ねてから読んだら更に違う感想になるかもしれないと思ったのでまたいつか読み直したい。
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やっぱり泣くわ… 生が、死が、無が怖いのではない。自分が存在しなかったかのようにそれを浪費したことが怖いのだ。 心に留めておこう。 いろんな要素が入ってるけど、フェイがチャーリーを閉め出したのがかなり強い。 あと父と母の応対の違いも。
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