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かくかくしかじか(5) の商品レビュー

4.5

64件のお客様レビュー

  1. 5つ

    34

  2. 4つ

    15

  3. 3つ

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2015/10/08

この人は育児系コメディ?漫画が 大ヒットしたらしいんだけどまだ読んでない。 ママはテンパリストってやつね。 子供でも出来たら読んでみようかな? かくかくしかじかは、この人が漫画家になるまでの人生が描かれてる漫画。 その心理描写が正直で切ない。 若気の至りというか、 若さゆえの...

この人は育児系コメディ?漫画が 大ヒットしたらしいんだけどまだ読んでない。 ママはテンパリストってやつね。 子供でも出来たら読んでみようかな? かくかくしかじかは、この人が漫画家になるまでの人生が描かれてる漫画。 その心理描写が正直で切ない。 若気の至りというか、 若さゆえの判断というか、 もう一方でこういう選択肢もあったかもしれないってちょっと振り返っちゃう感じ。 だからと言って、戻りたい訳でも、もう一方の選択肢を取りたかったって訳じゃないんだけど 何となく時々思い出しては自分で切なくなるような、何とも言えない気持ちになるってやつ。 何と言うか、多かれ少なかれこういう気持ちを味わった事がある人って多いと思うんだよね。 若い時にはみんな経験してると思う。 この漫画家の師匠とも呼べる先生がさ、あまりに純粋過ぎて。 それが気持ちに辛いよねぇ。 それでいて、絵画って、芸術じゃない。 同じ描くんでも、漫画が芸術かと言われればNOではないけどYESでもない、みたいな。 今や漫画もクールジャパンの文化の一つで、 漫画の影響力たるや凄い物だけど、 じゃぁゴッホとかピカソとかの域に行き着けるのかと言われれば難しい問題で しかも作者本人が漫画が描きたい!漫画が!ってなれるほど一本なら ここまで悩まないし、切ない思いもしなくて済んだのだろうけど 絵画芸術にも心惹かれるものがあるから余計に先生の純粋さが辛いんだよね。 しかもさ、芸術とか才能ばかり追い求めて大した芽も出てなく ただ歳ばかり取ってるような絵描きだったら作者もここまで心酔しなかったと思うんだけど この先生のすごいところがまた、絵描きなのに妙に現実主義というかね。 絵画教室で生計を立てて、生徒をしっかり美術大に入れる あの熱意と、芸術とは裏腹な根性論とその理念がまた斬新で スポ根に通じる物があったよ。 先生は人生の最後までドラマチックだった。 作者は自分の漫画が売れ始めたところだったから 必死でなりふり構わず描きまくっていた頃で あの時、先生と最後に会話出来たらって思ってたみたいだったけど そんな事先生は何一つ気にしてないんじゃないかなぁと思ったよ。 もちろん来れるのだったらそりゃ嬉しいだろうけど、 『とにかく描け!』が口癖の先生がさ、 漫画と言えどあれだけ作者が我武者羅に描いてたんだから それを知ったら嬉しいと思うんだよね。 芸術作品でも、漫画でもそういうのは関係ないと思うんだよね、私は。 そこに向ける熱意に上下の関係はないと思うから。 一生懸命に、ひたむきに、向かっていくのは同じ事だと思う。 そんな事すらも先生と言う人は、考えてなさそうだな、と思った。 だって先生だってどんなに描きまくったって、 大芸術家になれてるわけではないじゃない。 だからそういう事じゃなくって 先生は人生そのものがもう芸術になっちゃってるから 他人にも描く事を強要しないというか。 描け描け、とは言ってるけど、じゃぁ描かなかったからって それを責めたシーンって一度も無かったよね。 そこが凄く良いなって思った。 作者もそうだけど、みんな、その先生の純粋な描く事への熱意に惹かれる反面、 それに付いていけない後ろめたさというか、葛藤があったと思う。 若さゆえに新しい世界への誘惑や、挑戦に心惹かれて そこに時間を傾けてしまうのも当然だと言えるし、 何せ終始この心の葛藤というか、これが切なかったね。 いわゆるモラトリアム期間をちょっと後悔出来る人には 是非読んでほしい作品。 私も、もっと有意義に過ごせてたらなって 今の人生に後悔はないけど、 でもあの時間を無駄に過ごしたような気持ちは十分に共感できるので しみじみと余韻の残る良いマンガでした。

Posted byブクログ

2015/09/14

ノンフィクション。自分にとって目を瞑りたくなるような醜さを美化したり言い訳などもせずそのままが描かれているのが、自分にも凄く当てハマっていて、突き刺さって心が痛かった。尊いものとの時間を、大切にしたいと思った。

Posted byブクログ

2015/09/09

この巻の、今ちゃんの回想が、描きたかったすべてなんだろうなあと思いました。 今まではそれの長い長い前ふりだったんじゃないかと思うほど。 一貫して先生、そのこと言ってるもんなあ。 熱い先生だったんだ。 こんな先生、いまはもうどこにもいないんじゃないかなあ。 生徒さんたちがうらやま...

この巻の、今ちゃんの回想が、描きたかったすべてなんだろうなあと思いました。 今まではそれの長い長い前ふりだったんじゃないかと思うほど。 一貫して先生、そのこと言ってるもんなあ。 熱い先生だったんだ。 こんな先生、いまはもうどこにもいないんじゃないかなあ。 生徒さんたちがうらやましい。

Posted byブクログ

2015/08/08

先生に、感動した。 描け、と言う先生の言葉も良い。 描く事を選んだ人にとっては、そう、描くしかないのだ。 ひさしぶりに最終巻まで漫画を読んだ。 ひさしぶりに月1のおきて?をやぶってレビューを書いた(ワタクシにとっての事、ブクログに月1冊のペースでしか最近書いていなかった) 猛暑の...

先生に、感動した。 描け、と言う先生の言葉も良い。 描く事を選んだ人にとっては、そう、描くしかないのだ。 ひさしぶりに最終巻まで漫画を読んだ。 ひさしぶりに月1のおきて?をやぶってレビューを書いた(ワタクシにとっての事、ブクログに月1冊のペースでしか最近書いていなかった) 猛暑の中、クーラーのきいた漫画喫茶で読了。

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2015/07/16

全巻読みました。 絵画と漫画、先生と自我、宮崎と石川。 対の関係に挟まれながら、答えを決める前にも時間だけは経っていくんだよね。 後半になるにつれて胸をつくシーンが山ほどあって正直辛かったー。だけどよくぞありのままを描いて残したな、だから先生に対しての精一杯の誠意のような作品...

全巻読みました。 絵画と漫画、先生と自我、宮崎と石川。 対の関係に挟まれながら、答えを決める前にも時間だけは経っていくんだよね。 後半になるにつれて胸をつくシーンが山ほどあって正直辛かったー。だけどよくぞありのままを描いて残したな、だから先生に対しての精一杯の誠意のような作品になったんだなと感じた。

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2015/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

良かった所 宮崎からは逃げたけど、描くことからは逃げなかったという所。最期まで純粋だった先生。 良くなかった所 マンガとしては、丸々1巻あったのに山場が葬式だけ??てのがちょっともったいなかったかも。 ノンフィクションとしては、本当に失礼だけど自業自得なのですごくは共感できなかった。 総評 先生は最期まで変わらなくて良かった。アキコさんは最後まで変われなくて馬鹿だった。(先生の言葉がなくても多分勢いでいけるとこまで描き続けてただろうし)。

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2015/07/09

 著者の恩師に対する尊敬と感謝を、これほどありのままに、赤裸々に表現されると、コッチが恥ずかしい。 そのくらい、日高先生へのリスペクトが溢れた「かくかくしかじか」5巻で完結です。  日高先生を知らない一般読者でさえ、こんなに感動したのだから、日高先生を実際に知る人たちにとって...

 著者の恩師に対する尊敬と感謝を、これほどありのままに、赤裸々に表現されると、コッチが恥ずかしい。 そのくらい、日高先生へのリスペクトが溢れた「かくかくしかじか」5巻で完結です。  日高先生を知らない一般読者でさえ、こんなに感動したのだから、日高先生を実際に知る人たちにとっては、また日高先生への最高の贈り物になったんだと思います。

Posted byブクログ

2015/06/26

日本の文学は今や漫画の中にこそある。展開は予想通りだが、作者の独白がとにかく凄い。誰にでも後悔はあるが、それをここまでさらけ出すことが出来るだろうか。

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2015/05/31

全員が全員そうではないと思うけど美大に通ってた人って、それもファイン系だと特に、予備校時代の思い出ってかなり深いものなんじゃないかなって思うんです。 それこそ脇目も振らず絵を描いていたし、大学入ったら授業に出ないでバカみたいに遊んだ時期もあったし、親への申し訳なさももちろん感じ...

全員が全員そうではないと思うけど美大に通ってた人って、それもファイン系だと特に、予備校時代の思い出ってかなり深いものなんじゃないかなって思うんです。 それこそ脇目も振らず絵を描いていたし、大学入ったら授業に出ないでバカみたいに遊んだ時期もあったし、親への申し訳なさももちろん感じたし、学校出たら何であんなに時間があったのにあのときにやっておかなかったんだろう...フンフンみたいなで、もう私の自伝だね?的な 笑 素敵な先生、羨ましいな。

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2015/05/28

今年のマンガ大賞一位を獲ったそうです。だから、ネットカフェで5巻一気読みをしました。 宮崎の田舎で漫画家志望の高校生がたまたま出会った町の美術塾の熱血先生に鍛えられる。約10年間に渡る、私小説風、ギャグ脚色系の交流物語。 マンガ大賞獲った以上は、映画化(テレビドラマ向きではな...

今年のマンガ大賞一位を獲ったそうです。だから、ネットカフェで5巻一気読みをしました。 宮崎の田舎で漫画家志望の高校生がたまたま出会った町の美術塾の熱血先生に鍛えられる。約10年間に渡る、私小説風、ギャグ脚色系の交流物語。 マンガ大賞獲った以上は、映画化(テレビドラマ向きではない)されるかもしれない。しかも実写でしかあり得ない。 普通の受験とは違う美大受験の面白さや、仕事がチョー忙しい時に限って、マンガが作れてしまったというエピソードとか、いろいろ「あるある感」を出しながら、最後まで真面目に「美術バカ」に徹した、無名の美術家の半生を描いている。「悪くはない」作品でした。ただこれを一位に選んでしまう現代の「若い」選者たちの感性の方が私には気になる。彼らは、それ程に「自分を見つめた経験」がないのだろうか。このような、自分に決定的に影響を与えた一瞬や人物のことを考えるのに、マンガしか手段はないのか。もっと長く長く友人と話し合うとか、小説を読むとか、そんなことをしないのだろうか。 繰り返すけど、作品が悪いわけではない。 2015年5月11日読了

Posted byブクログ