ちょっと今から仕事やめてくる の商品レビュー

北川恵海(著者)

2023/03/02

短くて会話が多くてサクッと読める小説です。
怒鳴られたり騙されたり陥れられたり貶められたり、そういうことってあるよなーって思うと心がチクリと痛くなり、最初の7割くらいまでは苦しい気持ちで読みました。
いい人ほど辛い思いをする理不尽。
最後はなんか幸せそうで良かったです。

2023/03/01

さらっと読めて、くすっと笑えて、読んだ意味のある小説でした。
ふらっと無意識に電車のホームに飛び込みそうになる描写は恐ろしかった。
人生は何のためにあるのかという題で、一つは「自分のため」もう一つは「自分を大切にしてくれた人のため」にあるという描写があったが、世の中には、育ての親がいなかったり、生きていて何をどうすればいいのか、考える機会を得られない人もいるよなぁと思った。
仕事をやめるシーンは、スカッとはしたが、いくら自分の中で革命が起こっても、周りに干渉して自分の変化を見せびらかすのは、少し子供じみていて、主人公の自分像がさらに浮き彫りになった。
いくら自分にとって光が差すような思想が見つかっても、それが他人にそのまま解釈されるわけではないし、かえって反発を招く恐れがあることが分かったない。
結局自分を変えられるのは、自分の意志だけなのは真理だと思う。
五十嵐先輩は、とんでもなくプライドが高く、下から追い越されるくらいなら、そいつを蹴落として、自分の位置を確保するという、生物本能にのっとった、動物本能をまざまざと感じた。
しかし、自分が安全地帯にいるのなら、周りの人間を正確に扱うことができる余裕がある面もあると思う。根っからの悪ではないが、競争社会で生きていくためにはまさに必要な性格だと思われた。
部長に関しては、これまた厄介で、なぜ部長の地位にい続けられるのか不思議だが、上がだめならすべてダメなので、この会社も時期に倒産すると思われる。
ヤマモトの回想と心情は、納得したが、どんな人間にも悩みはあるし、人は見かけによらないということを改めて実感した。すべての人の話を聞いて、すべてをさらけ出すことはできないが、ヤマモトにとっては誰かを救うことで、自分も少し救われるという考えのもと行動していると思うと、これもまた人間性を感じた。
人生において、悩みが完全に消え去ることはない。いつだって何かしらの悩みを人間は抱えて生きている。そうしなければならないのだろ。純度１００％は存在しない。存在するとしたら、それは感情を放棄した「かぐや姫の物語」に出てきた月の住人みたいになるだろう。そこには何の価値観も存在しない。
感情を持って生まれた時点で、生き物は感情を持ってのみ生きる意味を見出し、あらゆる意味が生じるのだと思う。
だからこそ人生には山があり谷がある。誰でもそうだし、そういうものだと理解できれば、確かに人生は悪くないと思う。

2023/02/16

「人生は、誰のためにあるのか」
この小説では、生きる上での大切なことを教えてくれます。
良い小説でした。

2023/02/06

主人公の、明日が来ることに絶望する感覚、すごく共感しました。電車に揺られている大人たちは、もしかしたらこんなこと思っているのかなあ､､､､と、学生の私も色々と考えてしまいました
両親の電話の場面では、自分でもびっくりするくらい泣きました。

2023/02/01

めちゃくちゃ面白かった！！！ 私も今月転職するし、ちょうどいいと思って読み始めたけど…本当に読んでよかった！何度も転職してるから私は逃げられる人間だけど、大きくなったら子どもにも逃げることを教えなきゃ！

2023/01/29

会話中心で、回りくどくなく展開もスムーズなのでスラスラ読めます！
私も社会人1年目の時は「どうにか事故って仕事行かなくて済まないか」と考えた時があったので、青山の気持ちがよくわかる...。
私の場合はたまたま時間が解決してくれましたが
ヤマモトと出会えて青山が救われて本当によかったです！

日々慌ただしく過ごしていると、自分のことを大切に想ってくれている人、
特に両親のことは忘れがちになってしまうので
それを思い出すキッカケになりました。
とても温かい気持ちになれる本です。
アナザーストーリーの「今からちょっと人生変えてくる」もさっそく読んでみようと思います。

2023/01/21

出版された頃に購入して読みました
その後の映画も観ました
社会に押し潰されそうだった隆が、ヤマモトとの出会いを機に少しずつ変わっていく
会話中心の読み易い文章と、登場人物個々の細かな描写が、人生について考える、気付くきっかけをくれる一冊です

2023/01/08

ブラック企業で働き、死んでしまいと思っていた隆の前に現れた同級生と名乗るヤマモト。
ヤマモトと出会い、隆は変わる。

「お前の人生は何のためにあると思う？」
「人生って、そんなに悪いもんじゃない」

会社だけが全てじゃない。幸せとは何か？自分の幸せは自分で掴み取る。自分の生きる道は自分で決める。本当に大切なことをヤマモトは教えてくれる。
特に終盤の隆と両親との電話が印象的。

2022/12/27

－自分の人生は自分のためであり、自分を大切に思ってくれる人のためでもある－
苦しくなった時、消えてしまいたいと思うことがある。 でも、必ず自分が死ぬと悲しみ絶望する人が私にはいる。それを改めて気付かされた。 仕事辞めたいと思う時もあるけど、この本読んで、新卒の時の辞めたいけど不安で押し潰されそうで辞めれなかった自分を思い出した。その時は、たまたま異動があり救われた結果仕事続けられたんだけど

2022/12/22

主人公と同じ新社会人のため、自分のことのように感じ、感情移入できた。途中までは良かったが、最後のオチが少し残念。