男しか行けない場所に女が行ってきました の商品レビュー
男性中心の、と言うか男性中心が当たり前で、その事に無自覚な社会に対する怒りや諦め、嫌悪感に根差した観察眼や辛辣な意見は面白かった。 本作は、エロ本に風俗店やAV嬢の漫画レポートを描く仕事をしていた作者による業界ルポである。作者にとって風俗業界は、男性中心社会の象徴でもある。最初...
男性中心の、と言うか男性中心が当たり前で、その事に無自覚な社会に対する怒りや諦め、嫌悪感に根差した観察眼や辛辣な意見は面白かった。 本作は、エロ本に風俗店やAV嬢の漫画レポートを描く仕事をしていた作者による業界ルポである。作者にとって風俗業界は、男性中心社会の象徴でもある。最初は能天気な業界ルポだったものが、だんだんと冷徹な視線による業界分析に変わっていく。エロ本には「女」の事ばかり書かれているけれど、「女」からは程遠いと言う考察もその通りだと思った。 けれども、風俗嬢やAV嬢といった業界内の女性の記述になると突然鋭さが鈍る。業界内で生きていく女性を羨みながら軽蔑していると作者自身が書いているように、作者の感性は、業界内にいながらも一般人に近い気がする。そこで働く女性との間に距離があるのだ。その点が少し残念な気がした。
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テレビ大阪で放映されている「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」で紹介された本です。 手に取るのが恥ずかしい表紙ですが番組にゲストで出ていた著者がとても面白かった上、図書館の蔵書検索でヒットして大丈夫な本であるお墨付きをもらった気がしで借りました。 著者の田房さんが風俗雑誌のラ...
テレビ大阪で放映されている「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」で紹介された本です。 手に取るのが恥ずかしい表紙ですが番組にゲストで出ていた著者がとても面白かった上、図書館の蔵書検索でヒットして大丈夫な本であるお墨付きをもらった気がしで借りました。 著者の田房さんが風俗雑誌のライターとして20年前ほどに取材されたことが女性目線で書かれています。 取材をを通して女性である著者が何を見てどう感じたか、を読んでいると、可笑しくもあり、滑稽でもあります。 男女の性に対する不公平さに気づかされ、世の中の性差が少なくなっていくことを願わずにはいられません。
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話題のチョイスも、知りたかったかゆいところに手が届く、イイ感じなのだが、 それよりも何よりも、筆者の人物や社会に対する観察眼がもんのすごい。 近くにいると、仲良くなれそうな方だと思った。
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澄ました顔で入ってくる男がムカつく ピンク映画館で自由にくつろぐおじいちゃんが羨ましい 男はそこそこでも満足するが、女は対象の外見や性格や態度、言動にこだわる くわえ方や握り方はみんな彼氏から教わっていた 女から男への施しは、まず男の方からのこうしてほしいという要望から始...
澄ました顔で入ってくる男がムカつく ピンク映画館で自由にくつろぐおじいちゃんが羨ましい 男はそこそこでも満足するが、女は対象の外見や性格や態度、言動にこだわる くわえ方や握り方はみんな彼氏から教わっていた 女から男への施しは、まず男の方からのこうしてほしいという要望から始まる 男の方からむしゃぶりついてきて、それに対応しながら自分の気持ちよさを探す 女よりも物知りで頭が良いふうに振る舞いたがる 現実がそれと違う場合は、自己をあたらめるのでなく不機嫌になることで圧力を感じさせ凄いというように誘導する 男性目線と女性目線の違いが参考になる 優しくしたり気遣ったり女扱いする事で、だんだん一番の適任者に思えてくる 自分が幸せかどうかという視点
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この本の感想をちゃんとした文章にするには、しばらく時間がかかりそう。筆者が抱えている社会や男性に対する苛立ちや腹立たしさは私も持っているので、書かれていることは分かる。特に男性側の女性に対する無自覚な傲慢さに関しては。 けど、こういう社会の在り方を変えたいと思った時に、どこら辺...
この本の感想をちゃんとした文章にするには、しばらく時間がかかりそう。筆者が抱えている社会や男性に対する苛立ちや腹立たしさは私も持っているので、書かれていることは分かる。特に男性側の女性に対する無自覚な傲慢さに関しては。 けど、こういう社会の在り方を変えたいと思った時に、どこら辺をゴールにしたらいいのかが、巧くイメージできずにいる。男性に萎縮して欲しいわけではないんだけど。 とりあえずは変だと思うところに声を上げて小さく変えていきながら、方向を模索するしかない、のかな。 なにか、すごくモヤモヤする。どうして。
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男性の性欲は仕方ないことでそれを許容するのが賢い女、な風潮は確かにあるし、自分もそう思ってた節があって震えた。 知らんわ、そんなもん
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男の性欲が物凄く細分化され、その数の多さと信じられないような内容のサービスもあるのに驚きです。 最初は丁寧に読んでましたが、途中からは疲れてきて飛ばし読みに。 色々なサービスが出てくるけど、結局男って自分自身の頭の中の妄想に興奮してるんだなって共通している事が良く分かります。
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めちゃくちゃ面白い本だった。 水商売系の広告・書籍に携わる出版社で働いている女性のとんでも話や、エクストリームな体験について書かれているのだけれど、その中に筆者自身が女性であることを強く意識するシーンがあったりしていて、内省的な内容にもなっている。 この本のメインの部分はもちろ...
めちゃくちゃ面白い本だった。 水商売系の広告・書籍に携わる出版社で働いている女性のとんでも話や、エクストリームな体験について書かれているのだけれど、その中に筆者自身が女性であることを強く意識するシーンがあったりしていて、内省的な内容にもなっている。 この本のメインの部分はもちろん、こんなビックリ世界があるんですよw のところでなく、その氷山の一角の母体とその母体がどういうものであるか考えることを提起するものである。 少し前にコンビニのエロ本は無くなったけれど、Youtubeの広告や性的な表現を想起させるものが、無意識化のうちに日常に同化されていて、それを認知しながら指摘しないのが当たり前になっている。 そういうことをまずは皆んなが自覚しないといけない。 自覚することで行動が変わることはたくさんあるはずだ。 フェミニズム的な視点から男性権力に立ち向かうようなやり方ではなくて、むしろその懐に潜り込んで切りつけるような名著でした。あともちろんビックリストーリーたちもかなり面白かったです。 あと他のレビューで、女性的に扱われないことから美人への僻みが〜的なことを書いているのがあったけれど、そういう感覚は一切受けずむしろ綺麗に線引きされて書かれていたと思いました。
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鈴木大介の本等で女性に話す方がきつい というような事が書いてあり、 読んだ頃はわからなかったが、 この本みたいなのが来るからなんだろうなあと思った 読んで早々になんかな~ って感じになった なんだか読んでて不快 それが私が男性であるからかもしれないが、 それとは違う場所にある気...
鈴木大介の本等で女性に話す方がきつい というような事が書いてあり、 読んだ頃はわからなかったが、 この本みたいなのが来るからなんだろうなあと思った 読んで早々になんかな~ って感じになった なんだか読んでて不快 それが私が男性であるからかもしれないが、 それとは違う場所にある気がする で、もうちょっとすると著者が取材しているようなところで働く人を 軽蔑しているんだなあと思った それ自体は途中で著者も認めたため、そのあと変わるのかな と期待したがそれについては特にふれずに終わった 著者自身が男性の性産業的なものにかかわる取材をしてその際に 書きたいが書けなかったことを書いているというような事を言っている割には 何が書きたいのかよくわからない かつてはやったテキストサイト的な突っ込みレベルに思えてしまう 私が好きな松沢呉一なんかだと、さらに一歩も二歩も考えを深めたうえでかいてたりするが、 この著者に対して私としては、イメージとしてはフェミニズム的な かみ合わない批判でしかないなあというイメージ
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風俗やAVなど男性のための場所に女性である著者が取材し 男女公平な立場から感じるし違和感を語る 自分の欲望や感情も非常に赤裸々に表現していて 女性の心理を理解する意味でも面白い
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