さいごの色街飛田 の商品レビュー
2000年から2011年にわたる取材によるルポルタージュ。 飛田の経営者、働く女たち、お客、警察などに取材したきわめて真面目な記録。 女性であるが故、大変な取材だったと思う。 ただ出版までが長すぎた。 飛田の様子は動画、写真がネットで見られるようになり、体験談も多数。元経営者の本...
2000年から2011年にわたる取材によるルポルタージュ。 飛田の経営者、働く女たち、お客、警察などに取材したきわめて真面目な記録。 女性であるが故、大変な取材だったと思う。 ただ出版までが長すぎた。 飛田の様子は動画、写真がネットで見られるようになり、体験談も多数。元経営者の本も出版され (杉坂圭介「飛田で生きる」「飛田の子」)、しかもこれが面白い。 新鮮味がなくなってしまった。
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この本に出会って初めて飛田のことを知った。最初手に取ったときは 昔の話なんだと思ったのに 実は現在もあるってわかってほんとにびっくり。表紙の写真も いつの時代?って感じで まるで時代劇の遊郭だし。 お部屋は昭和初期って様相だし。 長い時間をかけて丁寧に取材しているので 読みごたえ...
この本に出会って初めて飛田のことを知った。最初手に取ったときは 昔の話なんだと思ったのに 実は現在もあるってわかってほんとにびっくり。表紙の写真も いつの時代?って感じで まるで時代劇の遊郭だし。 お部屋は昭和初期って様相だし。 長い時間をかけて丁寧に取材しているので 読みごたえあり。内容も驚くことばかり。 1番衝撃受けたのは やっぱりトイレの描写。 いつの時代だよー。シャワーつけようよ。 場所がないなら せめてビデつけようよ。 あり得ない。そこで働いてる若い子たちが それを受け入れてるって信じられないんですけど…。
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最初はらちが明かないルポという感じだったけど、少しづつ面白い話が出てくる。 ある程度こういう世界の裏側のことがわかったけど、まだ表面的な感じもする。 いろんな世界。こういう街。
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御堂筋線「動物園前」駅のごく近くに存在する飛田新地について著者がその関係者からの聞き取りをメインに綴ったノンフィクション。 ネットの書評ではかなり酷評されているケースが目につきますが、私はそれほど嫌な印象は受けませんでした。そもそも正式な広報窓口があるわけでもなく、そこで営まれて...
御堂筋線「動物園前」駅のごく近くに存在する飛田新地について著者がその関係者からの聞き取りをメインに綴ったノンフィクション。 ネットの書評ではかなり酷評されているケースが目につきますが、私はそれほど嫌な印象は受けませんでした。そもそも正式な広報窓口があるわけでもなく、そこで営まれている活動が法律に抵触するかどうか際どいたぐいである事を考えれば、一人のフリーのライターさんがここまで情報を聞き出して一冊の本に仕上げたというだけでも称賛ものではないかと思います。 読む前は本書が扱う題材が題材だけに暗く、重い雰囲気の本かと思いました。しかし、著者の突撃ルポ的な部分も多く、次々とアイデアを出して取材を進める様子には「そこまでするか」と感心させられますし、そこに登場する関係者の方が話す言葉が当然のことながらコテコテの大阪弁であることがちょっと明るい目のバイアスになって、読むのが辛くならない一面もあったように感じます。 決して「風俗店の裏側の暴露本」といったような薄っぺらい内容ではなくて、真面目にそこで生きている人達の人間模様を描いている本だと感じます。
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『色々試してみたら“飛田の人びと”と知り合うことができました』というタイトルに変えた方がよいのでは。 書店で『なぜ木村政彦は〜』と並び平積みされていた本書。 “飛田のことを詳しく知りたい”“アンダーグラウンドな世界にどっぷり浸りたい”といった好奇心に応えるものではなかった。 ...
『色々試してみたら“飛田の人びと”と知り合うことができました』というタイトルに変えた方がよいのでは。 書店で『なぜ木村政彦は〜』と並び平積みされていた本書。 “飛田のことを詳しく知りたい”“アンダーグラウンドな世界にどっぷり浸りたい”といった好奇心に応えるものではなかった。 “古くからの売春市場”として広く認知されながらもある種ベールをまとったこの街に対して、あくまでエロを忌避して見ようとする作者の態度が、結果として“対象”を見失っている。 そのアプローチは、まさに袖擦れ合う程度のエピソードにしか辿り着けず、中学生が書くエロ小説のように、新住民が書く村史のように、浅はか。 目当てのものに手が届かずに、結局“街の風景”をいくつか取り上げて“フツーの街”に仕立て上げる。本末転倒ではないか。
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正直、助平心もあって手に取った本。でも女性作家によるものだから、当然視線は自分とは違う。より第三者的見方が出来るというか、働く女性よりも街そのものに対する関心が前面に出てるというか。そこに生きる人たちを通してかの街の栄枯盛衰が綴られ、そのさまがよりリアルに見えてくる。
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アマゾンレビューで結構、酷評されているが、それも分かる気がする。一番疑問なのが、この本を書くに当たっての著書の動機がなんなのか、だろう。足かけ10年もの月日をかけて、しぶとく取材し続けたことを考えると確固たる動機があったと思うんだが、それは意図的なのか書かれていない。そこも含めて...
アマゾンレビューで結構、酷評されているが、それも分かる気がする。一番疑問なのが、この本を書くに当たっての著書の動機がなんなのか、だろう。足かけ10年もの月日をかけて、しぶとく取材し続けたことを考えると確固たる動機があったと思うんだが、それは意図的なのか書かれていない。そこも含めてノンフィクション好きは、ふざけんなって思いたくなる部分が多々あるんだろう。ただ、ノンフィクションライターではなく、1人の中年女性が等身大の目線で描いたと考えると、それは他のノンフィクションにない魅力なのかもしれない。そして、等身大の記述でありながらこの本をこの本たらしめているのは、10年間と足で稼いだ経験の数々だろう。面白く読めるが、憤りも感じる不思議なノンフィクション。
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読み始めたときは、あまりのピュアさに首をかしげた。この年齢、この経歴で、このアプローチってイタいなあって思った。読み進めても読み進めても、新たな事実はわかってこず、表面的な取材の様子ばかりが記される。謎が解けていったり、大きなドラマの展開もない。退屈に感じ、途中で読むのを止めよう...
読み始めたときは、あまりのピュアさに首をかしげた。この年齢、この経歴で、このアプローチってイタいなあって思った。読み進めても読み進めても、新たな事実はわかってこず、表面的な取材の様子ばかりが記される。謎が解けていったり、大きなドラマの展開もない。退屈に感じ、途中で読むのを止めようかと思った。 しかし、最後の最後まで読んで良かった。井上さんは一貫して、めげない。好奇心を絶やさず、テーマに対して、怯まずにまっすぐ、向かい続ける。その姿勢に胸を打たれた。そう感じたのは、文章の尺や取材期間の長さゆえだろう。 内容的にはもっと絞れるとは思うが、それだと書き手のキャラがこの本に関しては伝わってこないだろう。 このしつこさ、ちょっと真似できない。
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大阪にいた頃から聞いたことのあった飛田。独特の雰囲気で、怪しげで、見てはいけないものを見るような、そんな雰囲気。飛田の深い闇を、まのあたりにするような感覚。闇金ウシジマくんの世界のような。読み終わった後、自分の中でなんの答えも出ないけど、日本人として、知っておかなければならない事...
大阪にいた頃から聞いたことのあった飛田。独特の雰囲気で、怪しげで、見てはいけないものを見るような、そんな雰囲気。飛田の深い闇を、まのあたりにするような感覚。闇金ウシジマくんの世界のような。読み終わった後、自分の中でなんの答えも出ないけど、日本人として、知っておかなければならない事実だと思った。
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