ワン・モア の商品レビュー
登場人物それぞれの物語が少しずつ繋がっていく連作。それぞれが幸せになっていくのを素直に喜んで読める。作者の技量が上がったと感じる。
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桜木紫乃って最初はそんなに好きじゃないと思ってたけど だんだん好きになるかも。この人って文章がうまいだけじゃなくて ひとの造形がうまいっていうか。これはこの人のなかでも1番のハッピーエンドって感じだけど そこが好き。
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桜木紫乃さんの本はこれで7冊目。 これまで読んだ6冊の中では【蛇行する月】に☆5つをつけていて、そのレビューにも”この本が一番好み”とかいています。 が~! 訂正です。 この【ワン・モア】が一番好きです。 医師の柿崎美和は安楽死事件を起こしたため、離島に左遷される。 高校時代か...
桜木紫乃さんの本はこれで7冊目。 これまで読んだ6冊の中では【蛇行する月】に☆5つをつけていて、そのレビューにも”この本が一番好み”とかいています。 が~! 訂正です。 この【ワン・モア】が一番好きです。 医師の柿崎美和は安楽死事件を起こしたため、離島に左遷される。 高校時代から問題児の美和は離島でも、自分の生き方を変えようとせず、元競泳選手の昴と不倫関係になる。 そんな美和のものに、高校時代からの同級生で医師の滝澤鈴音から「癌で余命宣告を受けている」との連絡が。 離島から鈴音のもとに帰る美和。 そんな二人を取り巻く人たち。 それぞれが抱える人生。 いろんなことがあって、いろんなことに傷つくけれど… 来年はもっと桜木さんの本を読んでみよう! そう思わせてくれた一冊です。
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安楽死事件を起こして離島に飛ばされた女医の美和と、友人で開業医の鈴音。二人の女性を中心に、孤独な人生を過ごす人々の絆と再生の物語。 連作短篇集なので、主人公がバトンタッチするように変わっていく。個人的に、『おでん』のトキワ書店店長・亮太の恋の行方が心配で心配で。強く相手を想うこと...
安楽死事件を起こして離島に飛ばされた女医の美和と、友人で開業医の鈴音。二人の女性を中心に、孤独な人生を過ごす人々の絆と再生の物語。 連作短篇集なので、主人公がバトンタッチするように変わっていく。個人的に、『おでん』のトキワ書店店長・亮太の恋の行方が心配で心配で。強く相手を想うことってやっぱり大切だと思った。ちゃんと『サトウ シオ』になって安心した。
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多忙な仕事の合間をぬって、かなり時間をかけて読みました。 今まで無かったの桜木紫乃作品のなかでは、前向きで、読了後に元気をいただけました。 登場人物が、それぞれいろんな悩みや人生を抱えながら、一生懸命に生きている。 小さな どこの街にもある、普通の医院に関わる人たちそれぞれが、人...
多忙な仕事の合間をぬって、かなり時間をかけて読みました。 今まで無かったの桜木紫乃作品のなかでは、前向きで、読了後に元気をいただけました。 登場人物が、それぞれいろんな悩みや人生を抱えながら、一生懸命に生きている。 小さな どこの街にもある、普通の医院に関わる人たちそれぞれが、人生の主役。 桜木紫乃作品にしては、ドロドロとした、やり場のない感情が残らない、清々しい話。 私てきには、桜木紫乃作品の中ではNo.1でした。
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まだ、直木賞受賞作も読んでいない私ですが、今まで読んだ桜木さんの作品の中では、これが一番好きです! 巻末にあった北上さんの解説によると、この作品から桜木さんの第2ステージが始まるとか……その評価も頷ける作品だと思います。 死がモチーフになっている連作長編なのに、重すぎず、どこか爽...
まだ、直木賞受賞作も読んでいない私ですが、今まで読んだ桜木さんの作品の中では、これが一番好きです! 巻末にあった北上さんの解説によると、この作品から桜木さんの第2ステージが始まるとか……その評価も頷ける作品だと思います。 死がモチーフになっている連作長編なのに、重すぎず、どこか爽やかで優しい印象すら受けました。 最初の美和さんが主人公の「十六夜」だけは、今まで読んできた桜木さんの作品らしい、やるせなさを感じ後味の悪さが残ったのですが、次の「ワンダフル・ライフ」最後の方の別れた夫を玄関で見送る場面で、ガツンとやられ、「ラッキー・カラー」のベテラン看護師さんには頑張れと内心で励まし、そして「ワン・モア」の最後のバーベキューの場面では、気になっていたトキワ書店の店長さんのその後を知ることができて、みんなで子犬のの誕生会をする平和な様子にじんわりと涙ぐみました。 あまり正面から「頑張れ」と言われるのも辛い、この作品には、押しつけがましくない前向きさを貰えた気がしました。
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物語を紡ぐことに 長けていますね。 桜木さんの作品の中では ふうわり優しく 幸福な物語でした。 爽やかな読後感を 得られるかわりに、 ズンとした重みやアクが ない軽めの感触。
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連作長編。 北海道の離島で医師をしている美和から話が始まり、その友人の鈴音、鈴音の離婚した夫、それぞれに個性的に描かれています。 ストーリーはどうと言う話でもないけれど、それぞれの視点で描かれた物語は共感できて、読後感もいいです。
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美和、鈴音、八木 高校時代の同級生たちが中年になってからの3人とその周辺の人々の物語。美和、鈴音は医師となり、八木は放射線技師になった。安楽死事件を起こし病院を追われた美和は離島でかつてオリンピック競泳選手でドーピングが原因で転落した男と逢瀬を重ねる。そこへ鈴音から余命半年で個人...
美和、鈴音、八木 高校時代の同級生たちが中年になってからの3人とその周辺の人々の物語。美和、鈴音は医師となり、八木は放射線技師になった。安楽死事件を起こし病院を追われた美和は離島でかつてオリンピック競泳選手でドーピングが原因で転落した男と逢瀬を重ねる。そこへ鈴音から余命半年で個人病院を任せたいという電話がかかってきて・・・。人生を重ねてきたが器用には生きられない人たちに温かいまなざしが注がれている。とくに看護師の浦田さんの物語はこれまでの人生に慣れ、幸せへの一歩を踏み出すことに憶病になってしまう気持ちに共感した。鈴音の犬リンのプラチナホワイトの子犬をもらった浦田さん。子犬の生命力にそっと背中を押される姿の大げさでないところもよかった。
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初めて読んだ桜木紫乃さんの作品。 高校同級生の美和と鈴音と八木君。3人は医師になるのを目指すも、八木君は夢を諦め放射線技師の道へ。3人は一度再会するも離れ離れに。鈴音に癌が見つかり、3人は再び再会へ。 登場人物は皆かっこよくて、どんどん続きを読みたくなった。終盤はちょっとハッピー...
初めて読んだ桜木紫乃さんの作品。 高校同級生の美和と鈴音と八木君。3人は医師になるのを目指すも、八木君は夢を諦め放射線技師の道へ。3人は一度再会するも離れ離れに。鈴音に癌が見つかり、3人は再び再会へ。 登場人物は皆かっこよくて、どんどん続きを読みたくなった。終盤はちょっとハッピーエンド過ぎかな、とも思ったけど、他の作品も読んでみよ。 2017/04/24再読。
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