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けむたい後輩 の商品レビュー

3.7

100件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    43

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2022/07/11

人のダメさ加減。傲慢さや劣等感。 居場所探し。 それぞれの立場から色んな感じ方ができる本。 最後は何かスカッとした自分がいた。

Posted byブクログ

2022/05/12

自分を「特別」と思ってしまった自意識過剰な女性が、憧れと共に慕ってくる後輩を自己満に利用しつつ、徐々に嫉妬と劣等感を抱きながらも取り繕うお話 栞子:良家の子女が集う学園で14歳のときに親のコネで出版した詩集をきっかけに、同世代の女の子たちの憧れの存在となるも、自己研鑽をせずに大...

自分を「特別」と思ってしまった自意識過剰な女性が、憧れと共に慕ってくる後輩を自己満に利用しつつ、徐々に嫉妬と劣等感を抱きながらも取り繕うお話 栞子:良家の子女が集う学園で14歳のときに親のコネで出版した詩集をきっかけに、同世代の女の子たちの憧れの存在となるも、自己研鑽をせずに大学まで内部進学したため信奉者が少なくなっている 真実子:子供の頃からの病気で肺がほぼ1つしかなく病弱。入院中に読んだ詩集の作者が一つ年上と知り、著者が通っているという大学に進学してたまたま知り合って慕うようになる。世間知らずでダサい格好をしている。 美里:真実子の幼なじみで親友。女子大の寮でも真実子と同室。アナウンサーを目指している。 途中まで読んでいて、こんなキャラ他にもいたなーと思い返してみると、伊藤くんAtoEの伊藤くんと気づく そして、さらに読み進めていくと、より伊藤くんっぽい黒木が登場し、栞子はただ単にそこに乗っかるだけの存在でしかない事がわかる 栞子を一言で言い表すならば、「アート・カルチャー駄サイクルの姫」なんでしょうねぇ ってか、連中は実際には何も作らないので駄サイクルですらないんですけどね 解説にもある通り、柚木さんは本当に伊藤くんみたいな存在が嫌いなんだろうなぁと思える 「勝負に出ないのは、何がなんでも負けたくないからでしょ?」というセリフがもうね…… 個人的には黒木の行動にも共感できるところがあるのでぐさっとくるなぁ ははは、私はクリエイターではなく物語の消費者で十分ですわ 真実子の存在は最初のうちは微笑ましい ミスコンのあたりまでは無自覚な天然系と優しい気持ちで見ていられるけど たまたまの写真や映画のあたりでは若干の恐怖を感じる ミザリーのようなホラー感あるよなー シナリオの参考書のあたりは確実にその先の展開が明らかすぎて、正に「恐ろしい子」状態 美里が最初は栞子をおちょくってたのに、終盤では同情的に真実子を諭すものの、真実子がまったくの無自覚なのが怖い 解説で主要人物をナルシシスト、ロマンチスト、リアリストと評していたのは納得 ただ、ロマンチストでありながら、どんな分野に対しても潜在的な能力なのか対応力なのかちゃんと実力が備わっているし 本人はそれに無自覚ってあたりが本当に怖いよな 章題が、虜になる、とりのこされる、トリコロール、鳥になる、と変化していくのも言葉遊び的に面白い トリには3の意味も含んでるのでしょうね もちろん、3は栞子、真実子、美里の3人の意味で エピローグのやりとり 思い込みの激しさと、失望のギャップ、そして決め手の「煙草消してもらえませんか?」で完全にやられた これだから柚木さんの作品は面白いですよねー

Posted byブクログ

2022/05/12

期待を上回る面白さと丁寧な解説がよかった! エピローグの急展開さにいい意味で栞子と共に置いてかれそうになった笑 同情はするけど味方にはなれないキャラクターたち。そもそもどれも他人事ではないような胸にちくりとくる作品でした。

Posted byブクログ

2022/05/09

誰しも、他人と何処となく雰囲気が違くて魅力のある同性に惹きつけられたことが人生の中であるはず‼︎ 私も真実子ほどじゃないけど、中学の頃かっこいい女の子のファンしてた。ただ「ファン」って本当厄介で狂気的な信者になると周りが見えなくなる。柚木さんはいつもこのトチ狂った女性をうまく書い...

誰しも、他人と何処となく雰囲気が違くて魅力のある同性に惹きつけられたことが人生の中であるはず‼︎ 私も真実子ほどじゃないけど、中学の頃かっこいい女の子のファンしてた。ただ「ファン」って本当厄介で狂気的な信者になると周りが見えなくなる。柚木さんはいつもこのトチ狂った女性をうまく書いてくださるので読んでて面白い‼︎ 最後のエピローグまでを含めてスッキリ読み終われます、、

Posted byブクログ

2022/04/19
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※このレビューにはネタバレを含みます

美里が挫折を経験してから栞子に対して理解を示し始めたのが印象的。 何か失敗をすることで自分とは違う価値観を許すというか認めるというか…そうやって大人になっていくんだなぁと。 物語が進むにつれてなんとなくテッパンの流れに気がついてきて、爽快感を感じてしまった。 自分に栞子な一面がないとは言い切れないから、首根っこ掴まれて終わった気持ち。

Posted byブクログ

2022/04/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

14歳で詩集を出版し「自分は特別」という勘違いをした栞子に憧れる地方出身純粋培養の真実子。 栞子は「普通じゃない」を気取っているけれどこれはたぶん思春期ならだれもが感じたことがある・演じたことがあるのではないだろうか。 でも皮肉にも14歳で詩集出版できたのが(しかも実力ではない)栞子の人生を狂わせてしまったんだろうと思うとなんだかやるせない。栞子はピエロだと思った。 どちらかというと普通じゃないのは真実子。 才能にあふれていて、でも純粋培養の無垢な女子を演じていたのだろうなと思う。 本当は栞子は真実子のような人生を歩みたかったんだろうなと思うと、やっぱりやるせない。 最後の真実子の一言に「真実子」の名前が、もしダブルミーニングされているとしたらすごい。

Posted byブクログ

2022/03/15

大学1年生になった真実子が 2年生の栞子に出会う 憧れていた詩人 栞子に惹かれて付きまとうようになり 全てを栞子に捧げるような生活を送る 見栄っ張りでいいカッコしの栞子と真実子の珍学生生活を描いていく。 ところが 実を伴わない栞子の破綻していく様子と真実子のひたむきさが実を結んで...

大学1年生になった真実子が 2年生の栞子に出会う 憧れていた詩人 栞子に惹かれて付きまとうようになり 全てを栞子に捧げるような生活を送る 見栄っ張りでいいカッコしの栞子と真実子の珍学生生活を描いていく。 ところが 実を伴わない栞子の破綻していく様子と真実子のひたむきさが実を結んでいくような雰囲気が あとはお楽しみに

Posted byブクログ

2022/03/09

栞子が自分は特別で、普通の人とは違う、という考えをずっと捨てられない所が徐々にかわいそうになっていきました… 終わり方はスッキリしていて良かったです!

Posted byブクログ

2022/02/17

大学で元詩人の先輩・栞子に出会い心酔していく真実子と、それを面白く思わない親友の美里 女子大を舞台に三者三様のプライドとコンプレックスが描かれている 栞子は一貫して悪役側だったけど気持ちはちょっとだけわかる この子は案外普通の子だと思う それに対して真実子が1番共感できなかっ...

大学で元詩人の先輩・栞子に出会い心酔していく真実子と、それを面白く思わない親友の美里 女子大を舞台に三者三様のプライドとコンプレックスが描かれている 栞子は一貫して悪役側だったけど気持ちはちょっとだけわかる この子は案外普通の子だと思う それに対して真実子が1番共感できなかったなあ エピローグでスカッとする構成なんだろうけど個人的には違和感が残った 現実でこういう子は見たことないけど実際にいたら確かにけむたそう 辻村さんは男女問わず若い人の心理描写が上手いなって思うけど、柚木さんは女子の心理描写に特化してるイメージがある ✏テレビで、やっと世界とつながってる人は多いんだよ。パソコンを立ち上げて、見たいものをチョイスするのは、自分の時間があって両手が使える人がやることだよ

Posted byブクログ

2022/02/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

嘆きの美女と全く同じテイストで、なんかガッカリ。 バブル時代のような生活ぶりもリアリティーなくて、もう柚木さん読まないかな。

Posted byブクログ