なでし子物語 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
間宮耀子 龍一郎の秘書をしていた間宮裕一の娘。母が出て行き、父のふるさと峰生に預けられる。 耀子の母 男と一緒に逃げた。 遠藤照子 家の跡継ぎだった夫、龍一郎を亡くした。 龍一郎 病弱で三十七歳で亡くなる。 遠藤龍巳 遠藤家の本家の当主。親父様。若い愛人との間に次男・立海をもうけた。 龍治 照子の息子。大学生。 間宮裕一 浜松の進学校に学び、遠藤家の援助を受けて一橋大学に進学した。卒業後は遠藤家の地所を管理する会社に入り、龍一郎の秘書の一人だった。龍一郎亡き後に会社を辞め、その数年後に亡くなった。 立海 龍一郎と同様に病弱。 間宮勇吉 遠藤家の山の管理をしていた耀子の祖父。 青井宇明子 立海の家庭教師。 佐々木鶴子 使用人。六十過ぎ。 佐々木信吾 鶴子の息子。一緒に長屋に暮らしている。運転手。 千恵 二十六歳。コック。 六田公一 体格のいい男子。 遠藤由香里 一学年上の女子。立海の親戚。 公介 公一の一つ下の弟。 小夜 立海の母。美和。 聡子 由香里の母。 ハナ 立海のシッター。 辰美 上屋敷の遠藤家の息子。 沙也香 上屋敷の遠藤家の娘。 天香 公一の妹。 公一の母 オッカン。奥峰生の診療所で看護婦をしている。 公一の父 オットん。大男。 大宮 龍巳の若い秘書。 絹江 耀子の祖母。
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伊吹有喜さんの作品はどれも大好きだけど、なでし子物語は その中でもだんとつ、大好きな本になりました。 ストーリーはいじめられっこの耀子と生い立ちゆえの重圧といじめに苦しむ立海それに、過去の思い出の中に生きている照子、三人が出会って少しずつ強く前向きになっていくお話です。 魅力...
伊吹有喜さんの作品はどれも大好きだけど、なでし子物語は その中でもだんとつ、大好きな本になりました。 ストーリーはいじめられっこの耀子と生い立ちゆえの重圧といじめに苦しむ立海それに、過去の思い出の中に生きている照子、三人が出会って少しずつ強く前向きになっていくお話です。 魅力は、なんといっても 本当にみんな可愛いくて愛らしく 周りの人達も温かで、素敵な人ばかりだということです。優しい気持ちになれます。 後半は、その暖かさで、優しさで 何度も涙が出ました。 それから 家庭教師の青井先生の言葉も素敵でした。 耀子ちゃんに託した言葉で 自立 顔をあげて生きること 自律 美しく生きること というのがあります。 すごく 素敵な言葉だと思います。 私自身も励まされるような 前向きになれるそんなお話でした。 続きがあると言うことで… 楽しみだなぁ。
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静岡の奥、名家で坊っちゃんとして育てられる病弱な男の子。親に捨てられ従業員の孫として名家の近くで暮らす、いじめられている女の子。二人の出会い、成長を描く。 「常夏荘物語」がシリーズ4作目だと知って、1作目から読んだ。華やかではないが、じわじわと深々と染みる話。こういう物語を堪能...
静岡の奥、名家で坊っちゃんとして育てられる病弱な男の子。親に捨てられ従業員の孫として名家の近くで暮らす、いじめられている女の子。二人の出会い、成長を描く。 「常夏荘物語」がシリーズ4作目だと知って、1作目から読んだ。華やかではないが、じわじわと深々と染みる話。こういう物語を堪能できるだけ自分が成長できたかと思う。次作が楽しみ。
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〈ぼくはときどきユゲになるのよ。ここにいるんだけど、いない。〉 まるで、世間から取り残された様な撫子の咲く常夏荘。 そこに住む人々の佇まいにいつしか引き込まれる。 これは、2013年に単行本で読んだ時の感想。 『常夏荘物語』を読み終え シリーズ一作目の内容をすっかり忘れてしま...
〈ぼくはときどきユゲになるのよ。ここにいるんだけど、いない。〉 まるで、世間から取り残された様な撫子の咲く常夏荘。 そこに住む人々の佇まいにいつしか引き込まれる。 これは、2013年に単行本で読んだ時の感想。 『常夏荘物語』を読み終え シリーズ一作目の内容をすっかり忘れてしまっていたので再読。 立海と耀子の出会い。 おあんさんと呼ばれると照子の過去。 自立し、かおを上げ 自律し、うつくしく生きる(生きた)人たち。 ここに全て書かれていた。 立海の可愛らしさ。 『常夏荘物語』では立派な男性になられて。 シリーズを順番に読まなくても 十分に楽しめる作品。 次は『天の花』『地の星』を読もうか。
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少し前の時代背景で、それぞれに不遇な人物たちが生活をしている常夏荘。最初は掴みどころがなく読み進めたが、照子の新婚時代の龍一郎との回想あたりから輪郭が見えてきた。だんだんと前向きな気持ちになっていくリュウカとヨウヨの続きを知りたいと思った。
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めっちゃ良かった! 続きが読めるなんて幸せ! リュウカくん可愛いし、ヨウヨもこれからどんな大人になっていくのか楽しみ。
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『雲を紡ぐ』が面白かったので、続いてこの作品も。これも面白かった。全5巻なのでしばらく読む本には困らなそうだけど、他のことに費やす時間が足りなくなりそう。
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照子の亡き夫との新婚旅行の回想シーンでは、涙が止まりませんでした。 セミの夫と呼ばれ、長くは生きられぬ身体の夫に 「夏しか生きられぬセミならば、私が永遠の夏を差し上げます。花は撫子、常夏の花。いつまでも仲睦まじく、千歳、百歳、あなたの隣で咲き続ける」 そう告げる照子。 とても...
照子の亡き夫との新婚旅行の回想シーンでは、涙が止まりませんでした。 セミの夫と呼ばれ、長くは生きられぬ身体の夫に 「夏しか生きられぬセミならば、私が永遠の夏を差し上げます。花は撫子、常夏の花。いつまでも仲睦まじく、千歳、百歳、あなたの隣で咲き続ける」 そう告げる照子。 とても強くて美しい人だなぁと思いました。
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このシリーズ大好きです。 みんな何かあって、泣ける、けど、心が温まる。みんなを応援したくなる。 ヨウヨと立海が好きだけど、次巻読むと龍治も好きになんのよなー、
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少し前に読んだ「雲を紡ぐ」の解説の中で、北上次郎氏が作者の作品でいちばん気になっていることとして「なでし子物語」に触れて『読みごたえ抜群の書だ』としてあったので、読んでみたいと思っていた。 最初は少しつかみどころのないお話に思えたが、ゆっくりと山間の里、峰生の、常夏荘での、耀子...
少し前に読んだ「雲を紡ぐ」の解説の中で、北上次郎氏が作者の作品でいちばん気になっていることとして「なでし子物語」に触れて『読みごたえ抜群の書だ』としてあったので、読んでみたいと思っていた。 最初は少しつかみどころのないお話に思えたが、ゆっくりと山間の里、峰生の、常夏荘での、耀子と立海の物語に惹き込まれた。 父を亡くし母には置き去りにされ祖父が仕える屋敷に引き取られた少女・耀子。庶子である生い立ちや病弱な体に苦しむ少年・立海。 互いに仲良しになりたいがそれぞれが持つコンプレックスや育ちの違いもあって接し方が分からず、だけどもおずおずと少しずつ距離を縮めていく様が好ましい。 「リウのひみつ」に書かれた子どもの遊びや六田家でのクリスマスパーティーなど時代を感じさせるほのぼのとしたエピソードと、大人の事情が生み出す理不尽で苛烈な出来事や過去の経緯が交互に語られていく構成が絶妙。 その中で子どもたちの心の持ちようや考え方の成長が感じられ、加えて耀子と常夏荘の女主人・照子の目線でこれまた交互に語られることで、親の立場・子の立場、それぞれの視点で受け止めることも出来る。 夫を亡くし、息子とも心が通わず、過去の思い出の中だけに生きる照子だが、立海の中に夫や息子の面影を見る彼女を通して女親の葛藤もよく描かれており、新婚旅行の逸話は女盛りだった頃の彼女を思わせて味わい深く、亡き夫がその時聞かせたという「星の娘っこ」の話が、これもまた綺麗。 立海の家庭教師の青井の、二人の子どもを子ども扱いをせず、その個性と人格を尊重してひとりの人間として接し、ひとつひとつ言い聞かせていく姿にも好感。不遇を乗り越えて来た彼女の凛とした言葉はフレーズにしっかりと留めておこう。 冒頭の解説はこう続く。『3作で十分に堪能できる。しかし個人的な願望にすぎないのだが、このシリーズをあと2作、書いてほしいとずっと熱望していた。…第四部は年内には刊行される予定というから愉しみだ。…まだその第四部を読んでもいないのに気が早いことだが、出来れば第五部も書いてほしい。そのときまで元気でいたい。それがただいまの私の目標である』 北上さん、あなたが続きを読めないのが残念です。そして、これからあなたの文章を読めないのが寂しいです。
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