なでし子物語 の商品レビュー
味わい深かった。結構ページ数はあるけれど、一気に読んだ。 主人公の一人である耀子は、私と同じ時代を生きている。だから余計に引き込まれるのかもしれない。ままならぬ時代と運命を懸命に生きる女性たちの姿が清々しい。 青井先生が特に好き。2018.8.12
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一時帰国の際、大阪で買ってきた本は8冊。 これが最後の1冊(涙) 伊吹有喜さんは大好きな作家さんの一人。 この『なでし子物語』は読みたいと思っていた一冊。 書店で「ポプラ文庫」の棚を探したけれど、見つからず。 店内のパソコンで検索すると在庫は3冊ある。 場所を確認すると、先ほ...
一時帰国の際、大阪で買ってきた本は8冊。 これが最後の1冊(涙) 伊吹有喜さんは大好きな作家さんの一人。 この『なでし子物語』は読みたいと思っていた一冊。 書店で「ポプラ文庫」の棚を探したけれど、見つからず。 店内のパソコンで検索すると在庫は3冊ある。 場所を確認すると、先ほど私が探した棚。 カウンターで尋ねてみると、文庫担当の人に電話連絡してくれた。 カウンター横で待つことに。 が… かなり待っても書店員さんがやって来ない。 その後、友人と待ち合わせだったので、カウンターの方に「また来ます」と伝え、売り場を離れた。 ちょっと歩いたところで、「お客様~!」と後ろから大きな声が。 私のこと?と思って振り返ると、女性の書店員さんが走って追いかけてきた。 「お探しの本がありました!」 書店員さんの手には一冊の文庫本。 「フェアの最中で、違う場所に陳列していました」と。 手渡された本を見ると…、フェア用のカバーがかけられていた。 これは、わからないわ! 書店員さんが追いかけてきてくれたおかげで、手に入れることができた『なでし子物語』 書店では書店員さんたちは、本の陳列方法、フェア等々、様々な努力をされている。 今回は、出版社主導のフェア。 このカバーがかけられていたら、見逃してしまう。 書店員さんも探すのに時間がかかったわけだ。 それでも、私一人のために、探し回ってくれ、書店の外まで追いかけて来てくれた。 感謝、感謝だ! 父を亡くし、母の愛情を受けずに育った燿子を引き取ってくれたのは祖父だった。 祖父と暮らし始めた燿子は、裕福な家庭に生まれながらも自分の居場所がみつけられない立海と出会う。 幼い日、二人はお互いを思いやり、お互いを支えに生きていくのだが… 伊吹さんの本と出合ったのは【風待ちのひと】だった。 2011年、タイの洪水でバンコクに居ることができず、チョンブリのホテルに避難中に読んだだっけ… 自然の前では無力で、自分では何もできない焦りの気持ちがあった頃。 ただひたすら”風を待つ” そんな時があってもいいよね… そんなふうに勇気づけられた本だった。 やっぱり伊吹さんの本は良い。 『なでし子物語』の続編も読んでみよう。
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日本版「秘密の花園」か、「風待ちのひと」の小学生版か。 愛情に恵まれなかった小さな2人が、豊かな自然の中で出会い、よりそい、周りの大人たちをも変えていく。 舞台は広大なお屋敷だけど、凋落の兆しが見え隠れして、これから大人になっていく御曹司の彼は、疾風怒濤に巻き込まれていくのだ...
日本版「秘密の花園」か、「風待ちのひと」の小学生版か。 愛情に恵まれなかった小さな2人が、豊かな自然の中で出会い、よりそい、周りの大人たちをも変えていく。 舞台は広大なお屋敷だけど、凋落の兆しが見え隠れして、これから大人になっていく御曹司の彼は、疾風怒濤に巻き込まれていくのだろう。老耄な印象もある専制君主の父親からも、どうか、周りの大人たちがうまく守ってあげてほしい、そして、どうか、健やかに育っていってほしい、と願いながら終盤を読んでいたら・・・続編があるのですね。 日系人の乳母に育てられ、ちょっぴり不思議なかわいい言葉を話す彼が、どんなふうに育っていったのか、読みたいような読みたくないような。いい音をさせてソーセージを食べたとたん、戦闘モードに入り、全力で戦うところなど、思わずにんまりしてしまっただけに。 ところどころに、ドリフのひげダンスやら、おしゃれなテレコやら、およげたいやきくんやら、時代背景が読み込まれていたのは、楽しかった。 それから、素敵な服を着て、大好きな人と過ごした一瞬は、女性にとって一生の宝物ですよね。
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ジュニア小説だというが、大人でも十分楽しめる。 大人の事情に左右される子供の不条理という普遍的なテーマだが、没落する地方の名家に集う人たちの情景も含めて、しっとりとした情緒が味わえる。
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先に返却期限の迫った「地の星」を読み始めて、 20ページほどで、 これは順番に読まないと!と思って大急ぎで購入。 アマゾンありがとう。 凄い良かった。すんばらしくよかった。 たった数ヶ月の出来事なのに、 かの地で過ごす子ども達にとっても、 周りの大人にとっても忘れられない日々...
先に返却期限の迫った「地の星」を読み始めて、 20ページほどで、 これは順番に読まないと!と思って大急ぎで購入。 アマゾンありがとう。 凄い良かった。すんばらしくよかった。 たった数ヶ月の出来事なのに、 かの地で過ごす子ども達にとっても、 周りの大人にとっても忘れられない日々であった ということがよく伝わっってきた。 いろんな言葉に励まされ、 勇気づけられた。「 「自立(自分で立つこと)と自律(美しく生きること)」 「どうしてをどうしたら」 そして「やらまいか」 いい言葉。 大人の都合で子ども達が翻弄されるけれど、 きちんと見てくれている大人もいる。 大丈夫、リュウカイもヨウヨも 青井先生も。きっと大丈夫。 話の中に、時代のわかるテレビ番組(ドリフ)や音楽(オリビア)がでてきて、 するりとその時代にいけた。 男の子なのに女の子の格好をさせられている リュウカイの話し方が可愛かった。 「俺」というのに「そうなのよ」なんて、時々出てしまうのが超可愛い。
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大林業家の孫に生まれ、愛情深いが専制的な祖父に振り回される少年・立海と、育児放棄にあった少女・耀子。二人は山深い屋敷で出会い。。。 少年少女の成長の物語です。 でも、これまで読んできた伊吹さんと少しイメージの違います。どこか重苦しく宿命という言葉が思い浮かびます。 しかしそんな中...
大林業家の孫に生まれ、愛情深いが専制的な祖父に振り回される少年・立海と、育児放棄にあった少女・耀子。二人は山深い屋敷で出会い。。。 少年少女の成長の物語です。 でも、これまで読んできた伊吹さんと少しイメージの違います。どこか重苦しく宿命という言葉が思い浮かびます。 しかしそんな中でも幼い二人が育てる友情は清々しく、登場時はお高く留まった感じの家庭教師の青井先生やおあんさん(照子)の二人を見る目の温かさも心地良く。
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子供が主人公で感傷的な作品なので、あまり好みではなかったな。 ただ、最後の方で龍一郎が新婚旅行先で語るシーンは良かったです。
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家族のことや友達のことでうまくいかない少年と少女と”おあんさん”、とりまく人々。劇的に何かが変わるのではなくて、じわじわと変わっていくお話だと思う。 2015/9/16
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小泉今日子さん「この物語を読みながら私は何度も涙ぐんでしまう。」 いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈り...
小泉今日子さん「この物語を読みながら私は何度も涙ぐんでしまう。」 いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
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子どもたち(立海と耀子)へ向けられる大人たち(照子、青井、耀子のおじいちゃん)の眼差しが何ともあたたかく、ほっとする物語。 「どうして?」ではなく、「どうしたら?」と考えて前に進むようにと青井が耀子を諭すところは、離れてしまっても境遇に負けることなく、強く生きていって欲しいという...
子どもたち(立海と耀子)へ向けられる大人たち(照子、青井、耀子のおじいちゃん)の眼差しが何ともあたたかく、ほっとする物語。 「どうして?」ではなく、「どうしたら?」と考えて前に進むようにと青井が耀子を諭すところは、離れてしまっても境遇に負けることなく、強く生きていって欲しいという耀子への想いが伝わってじ〜んとしてしまった。 常夏荘の様子の描写も美しく、映像化されたら素敵だろうなぁと思った。
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