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たった、それだけ の商品レビュー

3.6

71件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    26

  3. 3つ

    25

  4. 2つ

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2024/09/28
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冒頭から、引き寄せられる。はちみつの時もこんな衝撃だったなぁ。宮下さんすごいなぁ。 P15 泣いていた時に何もできなかったのなら、口を閉ざせ。いつも笑っていた彼を、傷つけ直すな。 P122 「ルイはルイだ」 もうさすがとしかいえない。 宮下さん、やっぱりいいなぁ。弱いけど強い、強くありたい人間の生き様が、胸に響くなぁ。

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2024/09/19

諦める事は逃げていることではない。いくら諦めてもいい、そこからまた始めれば良い。横領疑惑で逃げた夫妻は、娘は、愛人は、姉は。残された人のその後。彼は弱くて、ダメで、優しくて、身勝手な人だ。理不尽な日常と、それでも希望をつけようとする人たちの現実と希望の話。

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2024/02/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

たった、それだけ 宮下奈都 ∞----------------------∞ 文章とか全体の雰囲気がふんわり優しく感じる。でもその優しさが不穏な空気をかもしだして、みじめさや残酷さ、不安な気持ちだったりを強調させているようにも思えた。 賄賂事件を起こしたとして失踪した望月正幸の周囲のそれぞれの視点。 第1章 正幸の浮気相手。 第2章 正幸の妻。 第3章 姉。 第4章 娘ルイの小3の時の担任。 第5章 高1のルイ。 第6章 逃げた先の正幸の同僚。 正幸はなんとなく優しい人間のように描かれているけど、浮気相手が1人じゃなかったり、子供の名前を妻には内緒で漢字を付けて届けてたり、私的にはかなり身勝手な人だと思った。 1度逃げる(諦める)と癖になるからダメなヤツと言う人もいれば、逃げても良いんだと言う人がいたり、初志貫徹が良いとは限らない(でも時々初志を思い出せ)と言う人もいる。 トータの「逃げてるように見えても地球は丸い。反対側から見ると追いかけてるかも」って言葉も結構響いた。 涙と名前に付けるの、私もちょっとどうかと思ったけど、色んな種類の涙があるっていうのを最後に気付かせてもらった。 2024/02/23 読了(図書館)

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2023/11/23

始まりのセリフを見て まったくあらすじ知らずに読み始めた本。 思ってた話とぜんぜん違ったけど 最後の章がよすぎて、読んでよかった。

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2023/07/07

宮下先生らしい前半と後半でした。理不尽さと羨望からくる負の感情、そこから他人の暖かさや今の状況を再認識し、新たな一歩を踏み出すような感覚になる。明日も前を向こうと思えました。

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2023/05/09

贈賄の疑いで逃亡した望月正幸。 その愛人、妻、姉、娘の担任、娘、逃亡後の同僚、の目線から語られる連作。 それぞれに思う『たった、それだけ』の大切な事。 愛人にとっては、「どうしたの」のたった、それだけ。 妻にとっては、生きていてさえくれればいい、それだけ。 姉にとっては、義妹が正...

贈賄の疑いで逃亡した望月正幸。 その愛人、妻、姉、娘の担任、娘、逃亡後の同僚、の目線から語られる連作。 それぞれに思う『たった、それだけ』の大切な事。 愛人にとっては、「どうしたの」のたった、それだけ。 妻にとっては、生きていてさえくれればいい、それだけ。 姉にとっては、義妹が正幸にとって必要のある人間だと思っていた、正幸にとってだけ、のたったそれだけ。 娘の担任にとっては、俺は俺だというたった、それだけ。 娘にとっては、母は働いて、働いて、父を待つ、たった、それだけ。 そして正幸本人にとっては、好きな人と好きな映画を観た。短い間だったけど、一緒に暮らした。たった、それだけの記憶だけで、生きていける。たった、それだけ。 正幸のタブレットにログインするパスワード“Teardrops for me” 小学生の頃父親に『男が泣くな。みっともない。簡単に涙に逃げるな』と叱られて以来泣くことのなかった正幸。 娘が産まれて初めて喜びの涙がある事を知る。 封じ込められた涙、知った喜びの涙、菩薩の様な笑みを浮かべ続ける正幸、それらがどう贈賄に結びついたのか真実は明かされない。 しかし、娘にルイ(涙)と名付けたこととパスワードが結び付くと何とも言えず胸が詰まる。 ルイは喜びの涙を教えてくれた。 私のためのルイ。 ルイと担任の先生の章と、ルイとトータの章が好きだった。 ルイと正幸は出会えるのか、希望が持てるラストだった。

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2023/04/14

望月正幸に関わる人たちの連作。 いい人のようだが、浮気も一人ではなく何人もでもでは、流され過ぎだろう。贈賄問題も上から罪を被らされている感じではあるが、断りきれない、流されやすい性格が災いしてるんだろうと思った。 最後の章での、正行が大橋くんに言った言葉。「正直に生きることです...

望月正幸に関わる人たちの連作。 いい人のようだが、浮気も一人ではなく何人もでもでは、流され過ぎだろう。贈賄問題も上から罪を被らされている感じではあるが、断りきれない、流されやすい性格が災いしてるんだろうと思った。 最後の章での、正行が大橋くんに言った言葉。「正直に生きることです。自分に正直でいれば、すべては自分で選んだことだと納得することができます。自分にとことん正直であるなら、後悔しない。〜」重みがある。 トータのまっすぐさが良かった。介護の世界で頑張り出した大橋くんにエールを送りたい。成長期する中に苦労したルイだがトーイにいい影響を受けて明るくなってきて良かった。皆に幸あれ。

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2023/02/11

逃げてるつもりが、地球は丸いから実は追いかけてるのかも知れない。トータ、いい奴だな。 読み終わって何とも言えない後味。 ルイには幸せになって欲しい。

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2023/02/10

会社の上司が贈賄に関わっていると知り、明るみに出る前に逃がす浮気相手の女性から物語は始まる。 失踪を知った妻と弟を心配している姉。 帰らない人を待ち続ける妻。 弟のことがわからない、わからなかったということがわかっただけで何もできない姉。 それでも時だけは流れて1人娘も父のこと...

会社の上司が贈賄に関わっていると知り、明るみに出る前に逃がす浮気相手の女性から物語は始まる。 失踪を知った妻と弟を心配している姉。 帰らない人を待ち続ける妻。 弟のことがわからない、わからなかったということがわかっただけで何もできない姉。 それでも時だけは流れて1人娘も父のことは、わからないまま成長する。 転校を繰り返しながら気づいているのは、母はしあわせにならずに父の帰りを待っている。そうやって無意識のうちに父に復讐している。いつまでも不幸でいることで、永遠に罪の意識を持たせる。 しあわせになった瞬間に、相手をそこに留めておけなくなってしまうとでもいうかのように。もとより相手の気持ちはそこにないのに。 こんなふうに娘に思わせる結果になってもいつかは会えると思っていたのだろうか。 どこまでも強い人なのかもしれない。 娘にしてみれば独りよがりと感じるのだろうが…。 苦しさと刹那のなかに優しさを見たような、弱さや強さも見たような今までにない読後感だった。

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2021/07/26

贈賄容疑で失踪した男とその妻子。不倫相手等諸々関わった人たちを追った連作短編です。 最近連作短編を読む事が多いような気がしますが、読みやすいし集中力途切れないので結構好き。昔、連作短編ってこんなに有ったかなあとふと思いました。流行りなのかもしれないですね。 薄味なのでさらっと...

贈賄容疑で失踪した男とその妻子。不倫相手等諸々関わった人たちを追った連作短編です。 最近連作短編を読む事が多いような気がしますが、読みやすいし集中力途切れないので結構好き。昔、連作短編ってこんなに有ったかなあとふと思いました。流行りなのかもしれないですね。 薄味なのでさらっと読めました。

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