ヤモリ、カエル、シジミチョウ の商品レビュー
両親と小さな姉弟を中心とした話。 大人びた小さな姉。浮気夫を持つ奈緒の張り詰めた焦燥感、若い浮気相手の根拠のない自信、結婚間近なピアノ教師の感じる理不尽さ。ピアノ教師の母の自由さ。隣家のおばあさんの図々しさ。 女性たちの切なさや力強さ、美しさが印象的だった。 拓人と彼が感じる...
両親と小さな姉弟を中心とした話。 大人びた小さな姉。浮気夫を持つ奈緒の張り詰めた焦燥感、若い浮気相手の根拠のない自信、結婚間近なピアノ教師の感じる理不尽さ。ピアノ教師の母の自由さ。隣家のおばあさんの図々しさ。 女性たちの切なさや力強さ、美しさが印象的だった。 拓人と彼が感じる自然の世界はとてもきれいだが、ひらがなを使用する意味がわからなかった。幼稚園児が使うような言葉でもなかったし。読みづらいだけだと思う。
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私的には残念ながらあまり好きでなかった。 何を言いたいのかよくわからなかったし、落とし所がなくて報われないと思った。 そして読みにくかった、、、、、うーん、ちょっと期待はずれだったかなぁ。
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久しぶりに体験すると、ふわふわの江國ワールド、いいなぁ、って思うけど、途中からなんだか疲れてしまった。今回はわりと主人公たちが普通の感覚の持ち主で入り込めたけど、物語があまりにブツっと幕を下ろすので、いろんな感情がほったらかしに放置される。 何を伝えたくてこの物語を書いたのか、想...
久しぶりに体験すると、ふわふわの江國ワールド、いいなぁ、って思うけど、途中からなんだか疲れてしまった。今回はわりと主人公たちが普通の感覚の持ち主で入り込めたけど、物語があまりにブツっと幕を下ろすので、いろんな感情がほったらかしに放置される。 何を伝えたくてこの物語を書いたのか、想像すらできなくなかった。
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そこに『ある』ことが、そこに『いる』ことが、それだけで満ち足りていること。 幼い拓人には感じることのできるせかい。 大人になった私たちが忘れている世界。
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いろんな人がいる。 それぞれの暮らしの中で、それぞれの思いを抱えて。 拓人とシンイチくんのやりとりが微笑ましい。 育実はしっかりもので、親近感がわいたけど、ラストは衝撃的すぎた。 奈緒の悲しみは、辛すぎた。 真雪は、なんかずるい気がした。 耕作には、父親としては素敵だが、夫としては最低だ。 千波の潔さは気持ちいいが、真似はできないと思う。
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江國香織の長編小説。ある家族とその周りの人々。 江國さんの家族もの、大好きです。視点が色々な人に変わりますが、章が分けてあって漢字が使われない拓人の部分がやはり印象的。恋愛要素はそれほど大きくなく、子供たちの場面が多いです。最後の方がちょっと意味深長でした。
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夫、妻、娘、息子の4人家族。近隣に住むお婆さん、近所の霊園で働く男性。なんてことのない登場人物たちの日常だけど、人と接する距離感の取り方がおかしい。話の内容の全てがぼんやりしている感じがし、心の中でのみ会話している感覚にも思える。主人公である4人家族の男の子が虫と対話する場面が全...
夫、妻、娘、息子の4人家族。近隣に住むお婆さん、近所の霊園で働く男性。なんてことのない登場人物たちの日常だけど、人と接する距離感の取り方がおかしい。話の内容の全てがぼんやりしている感じがし、心の中でのみ会話している感覚にも思える。主人公である4人家族の男の子が虫と対話する場面が全てひらがなで書かれており、話のテンポとリズムが狂う。ラストはパンッと現実に引き戻された感じがしました。おそらく、何度読み返してもこの世界観は私には理解出来ないなぁ、と。
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大好きな江國香織さんワールド(*^^*) 拓人くんに会ってみたい。 ひらがなはこんなにも読みにくいんだなー と実感。ん?と立ち止まることもしばしば。 でも最後にひらがなじゃなくなっちゃった部分に、あー成長しちゃった、と残念な気持ち。 人間て勝手(笑)
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幼稚園児の拓人が話す平仮名だけの部分は、耐え切れず、全部飛ばしました。読了とは言えないかなσ^_^;
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410頁、久々のボリュームある一冊に今回も読み終えない前に図書館に返す羽目になるのか(汗)と懸念したが、残り半分を一日で読破、頑張った(笑) 前置きはさておき、内容はかなり哲学的に思えた。 登場人物は幼い姉弟をメインにその父母、父の不倫相手、隣りに住む一人暮らしの老女、姉弟が通...
410頁、久々のボリュームある一冊に今回も読み終えない前に図書館に返す羽目になるのか(汗)と懸念したが、残り半分を一日で読破、頑張った(笑) 前置きはさておき、内容はかなり哲学的に思えた。 登場人物は幼い姉弟をメインにその父母、父の不倫相手、隣りに住む一人暮らしの老女、姉弟が通うピアノの先生の家族、先生の婚約者、弟が慕う近くの霊園に勤続している中年男性等。それから忘れてならないのはタイトルにもついている爬虫類やら虫達。彼等の暮らしや気持ちが不思議な力(彼等との意思疎通)を持つ弟の目を通して瑞々しく描かれている。 途中から気づいたのは『在る(居る)』という概念がテーマなのかなということ。 『在る』とは、人であったり、 空間であったり、時間であったり。 囚われているのは存在の有無なのかなとか。。 確証(例えば、結婚の形、夫と妻の形、確かにあった過去の時間、口から出る言葉と心の中での呟き…目の前にいるのに不在を感じる気配…など)に無意識のうちにでも、大人の居る世界はそうゆうものに少なからず頼り、護られることで成り立っている。対比するかのような幼い弟や虫達の世界、それは枠も括りもないし、もっとシンプルに唯の『在る』なのだ。ほんのすこし歳が上の姉は弟の感受性に近いが、大人の事情も察知してしまうから両方の世界で揺れ動く。 ラストは呆気なく、まだ先があるように感じるのだが、それは生きている人達のリアルと一緒で、問題も何も完結しないまま生きていくのが 人間なのだから当然といえば当然(不自然ではない)なんだろう。 ただ、虫達と心を通わせていた幼い姉弟もまた大人になり、色んなことを確かに在った時の流れの中で置いてきてしまったのが瞬時に理解できたくだりは私的にはなくて、違う形の終わり方もよかったような気がしたのだけれども…。 読み終えてすぐに もう一度、読み返してみたいな♪ と思えた一冊。
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