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「本が売れない」というけれど の商品レビュー

4.1

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    15

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2024/07/30

本について動くお金(マージン)や書店業界の裏側について知り、大変驚きました。 経営面でいうと書店が倒産するのも納得です。

Posted byブクログ

2024/02/06

新刊書の短命や如何に。 買おうか逡巡してると その翌週には出版社に 返品され、 棚から姿を消している。 図書館やブックオフに 人々が集まるのは倹約 のためだけではなく、 新刊書店からとっくに 消えてしまったあの本 が手に入るから。 オンライン書店も然り。 けっきょく品...

新刊書の短命や如何に。 買おうか逡巡してると その翌週には出版社に 返品され、 棚から姿を消している。 図書館やブックオフに 人々が集まるのは倹約 のためだけではなく、 新刊書店からとっくに 消えてしまったあの本 が手に入るから。 オンライン書店も然り。 けっきょく品ぞろえの 豊富さなんですよね。 でも小規模な書店では それはかなわない現実 ・・・ 個性的で魅力あふれる 街の小さな本屋さんが いつまでも在り続ける。 本好きのひとりとして そんな世界を望みます。

Posted byブクログ

2022/02/28

書店・出版・取次業界にまつわる四方山話。 主旨としては『本を売』る最前線である書店側に軸足を置いたあれこれが中心。 本書の刊行は2014年、記載のグラフや話題は2013年の内容なので私が読んだ時点でも3、4年前、今となっては一昔前という事でやや経年を感じるかも。 『村上海賊の娘...

書店・出版・取次業界にまつわる四方山話。 主旨としては『本を売』る最前線である書店側に軸足を置いたあれこれが中心。 本書の刊行は2014年、記載のグラフや話題は2013年の内容なので私が読んだ時点でも3、4年前、今となっては一昔前という事でやや経年を感じるかも。 『村上海賊の娘』ってもう10年前の作品なんですね。 言及は多岐に渡るので以下、個人的に気になった点を抜粋。 第2章「雑誌不況」は肌感覚でわかる。私が学生だった20年前でも電車やバス内で週間少年ジャンプを読む人が沢山おり、網棚に’どうぞ’という感じで置いてあるジャンプを拾って読むのが割と普通の感覚だった。’どうぞのジャンプ’である。それに週刊誌やギャンブル情報誌はたまた新聞ときどき堂々とエロ雑誌を読むおじさんが普通に日常の光景だった。 現在では、週刊誌とエロ雑誌を読む人はまず見なくなった。ジャンプも少ない。それに、総じて雑誌を読んでいるのはどう見積もっても30代半ば以上である。 確かにこれでは広告効果は乏しいだろう。 第4章「本の販売マージン」の話も、私が小学生時代に通っていた本屋さんの張り紙に’仕入れた本一冊分の利益を出すには10冊の本を売らねばなりません(だから万引きはしないでね)’というような事が書かれており、もちろん万引きはいかなる場合もダメなんだが、非常によく覚えている。あれから30年くらい経つが未だにほぼ同じ条件で卸流通されている事がまず根本の問題では。 そもそも人件費や光熱費、物流コストetc.あらゆる部分は値上がっているのになぜマージンは据え置きなのか。 一方で、時々テレビや何かに出演する一流ファッション誌の編集長とか一流グルメ誌の編集長とか、いかにも儲かっていそうな感じで現れるが、もちろん演出やネタなのかもしれないけど、ああいうのがもし真実なのだとしたら如何なものか。出版社の取り分が過剰でないのだとしたら、もはや全体的に価格を大胆に上げる以外に道は無いのではないだろうか。嫌だけど。 そして配本の問題。刊行点数は落ちないのに部数は下がり、輸送費は高騰して運び手もいない…と取次も疲弊している事はわかるが、にしても一部の店舗に偏り過ぎではないか。 当然、作りゃ売れる時代ではないのだから初版が下がるのは仕方ない。仕方ないのだが、都内の某店舗には山積みになっているのに全国的には品薄とか、どうなんだろう。 特別目新しい内容ではないけども、本が好きならば一読しておくと書店に足を運んだ時にまた違った感慨が湧き上がる一冊。 1刷 2022.2.28

Posted byブクログ

2020/07/26

町の本屋がどんどん消えていく。若いころ町に出ての楽しみは、本屋と映画館だった。どちらも無くなった。本屋には2年ほど勤めていたこともある。本屋をしたいなとも思っていた。 それは無理なんだという事は勤めてすぐ分かった。自分が売りたいと思う本が仕入れられないのだ。大きな書店だったので、...

町の本屋がどんどん消えていく。若いころ町に出ての楽しみは、本屋と映画館だった。どちらも無くなった。本屋には2年ほど勤めていたこともある。本屋をしたいなとも思っていた。 それは無理なんだという事は勤めてすぐ分かった。自分が売りたいと思う本が仕入れられないのだ。大きな書店だったので、無理押しをして、若気の至り、取次に出向いて思う本を仕入れ、店内に一つのコーナーを設けた。「ニュースを売る本屋」そうしたタイトルで、取材も受けた。 そうした懐かしい「本屋時代」を思い出してながら、親身に読んだ。 取次まかせの本の配本、売れなければ返品できる。存続の危機は、確かに昔からあった。 身の回りで無くなったもの、ことも、少し考えた。

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2019/06/12

書店、出版社、電子書籍など様々な角度から見た「本」について。書店が減っていったのは、活字離れやアマゾンのせいだけではなかったという事実が衝撃的でした。 ヴィレッジヴァンガードなど、小さくても新しいコンセプトの書店について好意的に取り上げているのもいいです。

Posted byブクログ

2019/01/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

●出版業界と書店の現状がわかる本。 ●現状では、新刊本が1冊も入荷しない書店が2/3もあるという。 ●書店が生き残るには、砂川市の「いわた書店」のように、書店側が「仕入れて売る」能力を向上させなければならない。

Posted byブクログ

2018/12/30

非常に客観的に本を取り巻く商流を分析していると思う。 本を愛しすぎるが故によくある嘆き節ではなく、前向き且つ論理的な内容だった。

Posted byブクログ

2018/06/02

「本が売れない」というのは、昨今誰もが口にする。出版は斜陽産業だとか、娯楽の幅が広がって活字離れが進んでいるとか。そしてかつては駅前に必ずあった小さな本屋さんが廃業していることなど。 でもこの本を読むと、ブックオフなどの古書店と、図書館の貸し出し冊数をあわせると、新刊点数を超して...

「本が売れない」というのは、昨今誰もが口にする。出版は斜陽産業だとか、娯楽の幅が広がって活字離れが進んでいるとか。そしてかつては駅前に必ずあった小さな本屋さんが廃業していることなど。 でもこの本を読むと、ブックオフなどの古書店と、図書館の貸し出し冊数をあわせると、新刊点数を超していると書いてある。これは、正価で買ってまで読みたいと思える本が減っているということ。 むむ。 それからもうひとつ印象的なエピソードとして、著者が高知県の中学校に「読書について」という講演会に出かけたときのこと。その町の書店を見ておこうと思ったら、書店はなくなっていた。「では、中学生たちはどこで本を選ぶのか?」と聞くと、先生の答えは「図書館」だと。 「図書館が栄えれば物書きは滅ぶ」と言う作家や出版社は、そういう地域に本屋を作ってくれよ。と結ぶ。 図書館は本来そんな目的を担っている。

Posted byブクログ

2017/05/31

出版、書店業界の凋落について、正確なデータと確かな見識で見事に分析されている。本好きには興味深い内容だ。 著者は『中の人』だから感覚が違うのかも知れないが、本が売れないのは単純に値段が高いからだと思うよ。本なんて大抵の人にとっては単なる娯楽以上のものではないから、どうしても買わ...

出版、書店業界の凋落について、正確なデータと確かな見識で見事に分析されている。本好きには興味深い内容だ。 著者は『中の人』だから感覚が違うのかも知れないが、本が売れないのは単純に値段が高いからだと思うよ。本なんて大抵の人にとっては単なる娯楽以上のものではないから、どうしても買わなきゃいけないもんじゃない。文庫やブックオフが売れているのも同じ文脈。本の価値として文庫や古本の価格が妥当と見られているのだ。 だから本屋救済策としての新刊の値上げなんてトドメを刺すようなもんだ。ただ、ごく少数のホントの本好きを相手にしたニッチビジネスに転換する、と言うのも一つの戦略ではある。著者も出版社も書店員も大多数の人は仕事を失うけどね。 この40年の書店を巡る環境変化を見てつくづく感じたのだが、書店業界も出版業界も何のイノベーションもないのね。自動車にしても家電にしても血の滲むような品質とコストの改善を継続してきて、ようやく今の姿がある。出版界は再販制度に守られた規制業界だから何とかやって来れたのだけど、本気でコストか品質(価値)の改善努力をしないと、みるみる衰退していくでしょ。同じ娯楽産業の映画に比べて明らかに努力不足。ある意味自業自得だと思う。 とは言え、本好きには出版業界の衰退は他人事ではない。『中の人』の奮起を期待したい。

Posted byブクログ

2016/07/02

あー、言いたいこと書きたいことが全部書いてある本。 どんな業態でも、時代とともに変わることで市場にフィットして生き延びてるのに、この業界だけジュラ紀のまんまで死にそうになってる。 その要因になってる商慣習から課題感までをド素人でもわかる平易な言い回しで説明しつつ、解決改善に向け...

あー、言いたいこと書きたいことが全部書いてある本。 どんな業態でも、時代とともに変わることで市場にフィットして生き延びてるのに、この業界だけジュラ紀のまんまで死にそうになってる。 その要因になってる商慣習から課題感までをド素人でもわかる平易な言い回しで説明しつつ、解決改善に向けたアイデアまでが描かれた良書だと思います。

Posted byブクログ