みなそこ の商品レビュー
言い伝えとして語り継がれる記憶や事実 それが何をもたらすのかまでは読み取れなかった 何か見出せそうではあったが、じわじわ押し寄せるさわこの闇にかき消されてしまった
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不思議な話やった。 しかし、さわさん…人としてどーよ。。 全くわからん人物やった。 ともくんも嫌な人だな。 登場人物で好きな人が居なかったから余計に不思議な話感が強くなった。 しかし、高知の方言は好き。
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盛り上がりに欠けたまま読み終わってしまったな。 ピアニストになれなかった佐和子は、ラストで、りょうとの数日間の恋や自分の学生時代の孤独などを曲にすること(作曲)を決意している。 中学生の男の子の青春や恋心を踏み台にして作曲という芸術の足がかりにしようとする佐和子の強かさは、女郎蜘...
盛り上がりに欠けたまま読み終わってしまったな。 ピアニストになれなかった佐和子は、ラストで、りょうとの数日間の恋や自分の学生時代の孤独などを曲にすること(作曲)を決意している。 中学生の男の子の青春や恋心を踏み台にして作曲という芸術の足がかりにしようとする佐和子の強かさは、女郎蜘蛛が共食いや他の虫を捕食して肥えていく様を想像させた。 私が中学生のときを思い起こせば、友達の親、まして結婚してる大人を恋愛対象に見て惹かれることは全くなかった。 佐和子もそういう子どもだっただろう。 だから、「誰々のおんちゃん」「誰々のおばちゃん」としか、地域の年長者を捉えていない。 それと比べると、母の同級生である佐和子を好きになるりょう(中学生)の気持ちがよくわからなかった。 佐和子は、りょうはお腹の中にいた時からわたしのことを…みたいに妄想してたけど、うーん、それはないかな。 私のなかの結論は、りょうはとても魔性な存在であるということ。それは悪い意味ではなくて、理性や理屈を超えて抗えない魅力を備えた少年…。 ちょうど、萩尾望都のポーの一族を同時進行で読んでたので、そんなふうに思ったのかもしれないけど(笑)。 盛り上がりに欠けたまま終わってしまったお話でしたが、佐和子がピアノの先生に会いに行くところは良かった。 ピアノの先生が佐和子に謝るところ。 私も、大人になってから再会した先生に謝られたことがあります。あなたの受験が失敗したことに責任を感じてるって…。 当の私(生徒)は、そんなこと考えてもいないのに。先生っていうのはそんなことまで考えるのか…とびっくりして、人生の中の印象深い出来事のひとつ。 私は、今となっては受験失敗して良かったと思ってる、あの時失敗してなければ、私はその後努力することはきっとなかったと思うから。と、本心で思っていて、そう先生に伝えたけど…。 ピアニストになれなかった心の傷を引きずり続ける佐和子の心に、先生の言葉はどう聞こえたのだろう?
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ピアニストを目指し田舎から都会へ出た女性が夢叶わず。一人の男性と出会い娘もでき幸せな生活を送っているはずなのに、何故か充足感がない日々。年に一度にの里帰りで親友の息子13歳と一夏の恋に落ちる。有りそうな無さそうなお話し。
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決して恋愛小説ではない。 なりたかった自分にはなれなくて、特別な自分なんていなかった。 「普通の人」である自分をほんとうに受け入れた人ってこの世にどのくらいいるのだろうか。一生だってもがいているんじゃないか。 それだけで生きていける言葉。誰にでもあると思う。 中脇作品は『わたし...
決して恋愛小説ではない。 なりたかった自分にはなれなくて、特別な自分なんていなかった。 「普通の人」である自分をほんとうに受け入れた人ってこの世にどのくらいいるのだろうか。一生だってもがいているんじゃないか。 それだけで生きていける言葉。誰にでもあると思う。 中脇作品は『わたしをみつけて』以来2冊目だけど、生きる意味を探している女性を描くのがうまくてすごく共感できると思った。
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水辺みたいにじっとりしていた。ラヴェルの水の戯れやモーツアルトのきらきら星変奏曲が、金平糖が零れるようだった。
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(2018/6/14読了) 「あの人とあの本の話」の、「 成長とか、恋心とか」の章で紹介されていた。 中脇さんは、多分初読。四国出身で、この本もお国言葉がふんだんに使われている。その方言が読みづらく、でも読書のリズムを満たされたくなくて、わからない部分はそのままにしたけど、物語自体が最終的な事柄を、事実を言葉にしていないので、それほど問題はなかった。 さわとひかるの昔、さわの母とひかるの父、さわとりょうに起きた事、さわの未来。もしかしたら、そのわからなかった部分に、書いてあったのかもしれない。 私にとっては、答えは読者にお任せだったけど、さわの決心(これも具体的にはわからないけど)を、強く感じたので、ラストは清々しくもあった。 (内容) あたしたちは繋がったまま、橋から飛びおりた。彼と触れあうことは、きっともう、二度とない―。考えもしなかった相手に心を奪われ、あの腕に、あたしはからめとられた。水のきらめき。くもの巣。お旋餓鬼の太鼓。夜のピアノ。台風の日のかくれんぼ。誰もかれもがしてきたこと。何万年もくりかえしてきたこと。読者の想像を裏切る衝撃恋愛小説!
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これは…親だとか大人だとか才能だと年齢とか そういう社会概念を外した部分から感じた 物語なんだろうと思う。 恋話 で括るのは勿体ない、不思議な感覚の、作品。
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帯が煽りすぎ。 「読者の想像を裏切る衝撃れない小説!」とか、どれだけハードルを上げてるのか・・・ 高知の過疎の村を舞台に、過去からの因習にからめとられた人々の、濃くて哀しい物語が、娘と帰省した佐和子目線で語られる。 ピアニストになれなかった彼女の屈折した思いと、村に出戻った同級生の息子「りょう」との禁断の恋。 って、いくらなんでも、中学1年生の子供に恋をするか~???そこまでの心の動きも到底納得できる描写ではなく、あおるだけあおって、そんなもんかい!って印象。 これじゃあ、旦那と子供がかわいそうだよ~。 沈下橋、日に焼けた子供たち、川にまつわる言い伝え、盆の送り火・・・せっかくの清流の村の夏の情景が、陳腐な恋の設定で損なわれたようで実にもったいない作品と感じた。
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前2冊とは全く違う感じ。同年代の主婦としては、親友の息子への恋愛感情なんて全く感情移入できず、どう読んでいいのか戸惑った。 田舎の行事や伝統や自然描写など、丁寧で、ゆっくり進む話。苦手な分野なのに読めてしまったのは流石。
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