1,800円以上の注文で送料無料

はぶらし の商品レビュー

3.4

80件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    9

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2022/01/26

どうしてこのタイトルになったのか? 歯ブラシがキーを握っているかと思えばそこまでの内容はなかったように思う。 様々な謎を残して終わった感じ。

Posted byブクログ

2021/12/07

平均台をバランスを取りながら歩くような、登場人物の善悪がどっちに振れるか、ハラハラした読書。人間の善悪など、簡単には決められないのがリアルであり、物語の中でも単純に役割を決めない事で、この小説は、人間の深みを描くと共に、ミステリアスな雰囲気を醸す事に成功している。そしてそれは、生...

平均台をバランスを取りながら歩くような、登場人物の善悪がどっちに振れるか、ハラハラした読書。人間の善悪など、簡単には決められないのがリアルであり、物語の中でも単純に役割を決めない事で、この小説は、人間の深みを描くと共に、ミステリアスな雰囲気を醸す事に成功している。そしてそれは、生活とは切り離せない、日々の暮らしの象徴である「はぶらし」にスポットライトを当てる事で、更に生々しさを増し、不気味さの演出に繋がる。 旧年来、しかし暫くは疎遠だった友人からのSOSに、自分なら、どのように対応するだろうか。お人好しと冷酷、寛容さと不快感の狭間で内省する女性を描き切る。そうじゃない、甘い、と読みながら突っ込みつつ、不快感側に向いたメーターの心理ゲージを気味の悪さに常時震えさせながら。イヤミスを読みたかったので、これは当たり。

Posted byブクログ

2021/10/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

長らく会っていない、友人とも言いがたい友人から連絡が来て、子連れでしばらく泊めてくれなんて言われたら、即断るべきだと思う。断りきれずに短期間のつもりで承諾しても、初日に歯ブラシを貸してと頼まれて買い置きを貸し、翌日コンビニで新品を買ってきた友人が昨日使ったほうを返してきたら、そりゃもう即刻追い出すべきでしょう。感覚がズレすぎている。 そんなふうに始まるから、ものすごいイヤミスに違いないと思っていました。事実、終盤まで、盗癖もあって自己中な友人にしか見えません。だから、最後は呆然としてしまう。 彼女のことを見誤ってはいなかったか。彼女は本当に誰も頼る人がいなくて、自分のことだけを友人だと思って訪ねてきたのではないのか。 後悔のない人間関係について考える。結局、自分がどう思われたいか次第。自己満足にしか過ぎないのですけれど。

Posted byブクログ

2021/08/31

かなり恐怖だった 親切にしているほうがどんどん罪悪感を感じる構図… 日常の中にもまぁあることで、そういう関係って本当はたちきらないといけないものなんだなと考えさせられてしまった…

Posted byブクログ

2021/06/15

そんな悪い人はいないだろう。 そこまでしないだろう。 性善説で生きてるお人好しを軽く裏切る感じ、大好物です。イヤな感じですれ違っていくのが面白かったな。 使った歯ブラシ返されても。。。 ただのゴミだよ? 嫌がらせなのか天然なのか。

Posted byブクログ

2021/03/25

脚本家として順調に生活する鈴音のもとに、高校時代の友だち水絵が子どもを連れ転がり込んでくる。 離婚し、リストラにあった水絵は、就職先を見つけるため、一週間鈴音の家に泊まらせてくれと泣きついてきた。 ずーっと水絵にイライラ 厚かましいにもほどがある。 鈴音はもっとクールな人かと...

脚本家として順調に生活する鈴音のもとに、高校時代の友だち水絵が子どもを連れ転がり込んでくる。 離婚し、リストラにあった水絵は、就職先を見つけるため、一週間鈴音の家に泊まらせてくれと泣きついてきた。 ずーっと水絵にイライラ 厚かましいにもほどがある。 鈴音はもっとクールな人かと思ったけど、 やさしいというか、お人好しというか… 茉莉花さんという友だちがいて良かったよね そうじゃなきゃ、ホント水絵のいいようにされてたと思う。

Posted byブクログ

2021/02/07

自分自身、鈴音と似ている部分が多すぎて共感したりその優柔不断さにイライラしたりしながらも客観的に意見をしてくれる鈴音の友人である茉莉花(まりか)の存在は良い逃げ場となりほっとする場面でもありました。 鈴音、水絵、この二人の感情を表す心理描写が繊細で丁寧で女同士ならこんな会話が...

自分自身、鈴音と似ている部分が多すぎて共感したりその優柔不断さにイライラしたりしながらも客観的に意見をしてくれる鈴音の友人である茉莉花(まりか)の存在は良い逃げ場となりほっとする場面でもありました。 鈴音、水絵、この二人の感情を表す心理描写が繊細で丁寧で女同士ならこんな会話がありえるだろうと言う箇所がいくつもありリアリティー溢れる作品でした。 近藤さんの作品は読んでいる間も読後感も決して晴れ晴れとはしないけれど毎回人間関係や女性同士の付き合い方を考えさせてくれる指南書の様です。

Posted byブクログ

2021/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

じわじわと押し寄せてくる「嫌な感じ」が、巧みに描写された、心理サスペンスの傑作と称される所以がよく分かる小説だった。 しかし、文体自体は小難しくなく、「心理」と言っておきながら理解しやすい文章が書き連ねられている点は、読んでいてページが進んだ。 最初にも言ったが、じわじわと嫌なものがやってくる感覚は癖になる。生活リズムが徐々に乱されるのは嫌だよね〜。子供を引き合い出されると困るよね〜。 居候の水絵には普通に不快なものしか僕自身は感じなかったが、彼女には彼女なりの葛藤と信頼があったのだろうし、それに気がついて追い出すことを渋る鈴音の心境もよく理解できる。かと思えば鈴音の友人の茉莉花のように、客観的にこの関係を見る人物もいる。 後半で、水絵は会っていない間に、鈴音という存在をデコレーションしていたのではないか、と言う文章があり、決して水絵のことも憎めないのだ。そしてこの「デコレーション」という言葉に、鈴音の職業である脚本家に対する皮肉が込められていると思ったのは考えすぎだろうか。 あまり多いとは言えない登場人物の中で、無駄な考えなどなく、終始考えさせられるような気分になった。 強いて言うのであれば、展開が遅いような気がした。そのせいで若干サスペンスらしさが薄れている気もする。でも、じわじわと嫌なものを味わうには欠かせないだろうから、その辺は難しい。 行方をくらました水絵に会いに行く耕太はどんな気持ちなのだろう。後味はそこまで悪くなかった気がするが、その事を思うと少し気がかりである。(それが後味悪いって言うんだよ!)

Posted byブクログ

2020/12/01

ブックオフのイヤミス特集から。この系、好きなんで。読みたいと思いながら、なかなか読めていない作家さんでもあったし。主人公の煮え切らない態度にもやもやしながら、次の展開が気になって仕方なく、ほとんど一気読みしちゃいました。面白かった。何とも救いようのないクライマックスじゃなく、読後...

ブックオフのイヤミス特集から。この系、好きなんで。読みたいと思いながら、なかなか読めていない作家さんでもあったし。主人公の煮え切らない態度にもやもやしながら、次の展開が気になって仕方なく、ほとんど一気読みしちゃいました。面白かった。何とも救いようのないクライマックスじゃなく、読後感が悪くないのも、意外に好きだった。

Posted byブクログ

2020/11/18

音信不通だった高校時代の友人が助けを求めてきて鈴音はそれに応じて一週間の同居を許してしまう。水絵と息子は最初に借りたはぶらしをそのまま鈴音に返し、自分たちは新しいはぶらしを使用するとかありえない話。

Posted byブクログ