1,800円以上の注文で送料無料

物語のおわり の商品レビュー

3.8

224件のお客様レビュー

  1. 5つ

    39

  2. 4つ

    91

  3. 3つ

    56

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    5

レビューを投稿

2018/03/29

書きかけの小説、もしくは物語とも言える原稿を巡る短編連作。湊かなえ独特の「イヤミス」かと思って読みだしたが、結果は爽やかな読後感である。 短い「おわりのない」物語からそれぞれの短編の主人公が自分の姿、現状とかなね合わせていくというなかなか凝った作りの小説である。 いったいどのよう...

書きかけの小説、もしくは物語とも言える原稿を巡る短編連作。湊かなえ独特の「イヤミス」かと思って読みだしたが、結果は爽やかな読後感である。 短い「おわりのない」物語からそれぞれの短編の主人公が自分の姿、現状とかなね合わせていくというなかなか凝った作りの小説である。 いったいどのような展開になっていくのかと、読者を引き込んでいく。一種のミステリー的要素を含みながら、最後まで一気に読ませていく。「さすが湊かなえだ」と感じた。

Posted byブクログ

2018/03/27

う~~~~~~~~~~~~ん。。。 はずれ。。かな。。 序章を普通に終わらせてほしかったかな。。

Posted byブクログ

2018/03/23

短編集だけど繋がっていて最後にスッキリするお話。 とても良かった! ワインディングロードに出てくる元彼の話が本当うざくてイライラした。

Posted byブクログ

2018/03/18

妊娠三ヶ月で癌が発覚した女性。 父親の死を機にプロカメラマンになる夢をあきらめようとする男性。 様々な人生の岐路に立たされた人々が北海道へひとり旅をするなかで受けとるのはひとつの紙の束。 それは、「空の彼方」という結末の書かれていない物語だった。 山間の田舎町にあるパン屋の娘、絵...

妊娠三ヶ月で癌が発覚した女性。 父親の死を機にプロカメラマンになる夢をあきらめようとする男性。 様々な人生の岐路に立たされた人々が北海道へひとり旅をするなかで受けとるのはひとつの紙の束。 それは、「空の彼方」という結末の書かれていない物語だった。 山間の田舎町にあるパン屋の娘、絵美は、学生時代から小説を書くのが好きで周りからも実力を認められていた。 ある時、客としてきていた青年と付き合い婚約することになるのだが、憧れていた作家の元で修業をしないかと誘いを受ける。 婚約を破棄して東京へ行くか、それとも作家の夢をあきらめるのか…… ここで途切れている「空の彼方」という物語を受け取った人々は、その結末に思いを巡らせ、自分の人生の決断へと一歩を踏み出す。 すごく、いい。

Posted byブクログ

2018/03/05

最初の話が次々にリフレインしていく八編の短編集、変わった趣向の構成でそれぞれに読者サイドでも自分に置き換えたストーリーを考えてみる人も居そうですね。終盤の孫世代編は少しくどいかな?

Posted byブクログ

2018/02/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

湊かなえのわりに読みにくいなーと頑張って読みすすめた。最終章で思わず身を乗り出した。つながった!おもしろい‼︎また最初から読み直したい。 が、あかねはどうしてハムさんと気づいたの?店内での会話を盗み聞きしてわかったのか?そこがわかりにくかった。

Posted byブクログ

2018/01/31

「終わりが描かれていない物語」を読んだときに、読者はラストをどう想像するのだろうか? 描かれていないが故に、ラストは読み手が考える事ができ、読み手の数だけラストが有る。 楽しい試みの物語でさすが奏かなえ氏だと思う。 「作家志望の女性が有名作家への弟子入りを婚約者に止められる、一...

「終わりが描かれていない物語」を読んだときに、読者はラストをどう想像するのだろうか? 描かれていないが故に、ラストは読み手が考える事ができ、読み手の数だけラストが有る。 楽しい試みの物語でさすが奏かなえ氏だと思う。 「作家志望の女性が有名作家への弟子入りを婚約者に止められる、一旦は諦めるが、彼女は再び」で話は止められ、この原稿が北海道旅行者の手から手に渡り読まれ、自分自身のなにかと重ねられる。 北海道旅行と言うことで、心もオープンになるのか、旅中会う人と会話をし、この人に読んで欲しいと思う人に原稿を伝えていく。読み手も妊婦、おじさん、女性バイカーなど様々な人の手に渡が、それぞれが「終わりのない物語」に自分を投影し、自分の物語を描いていく。 読み物としてももちろん楽しいし、「本、文章、物語」の可能性を感じさせてくれる一冊。

Posted byブクログ

2018/01/10

初出 2012〜14年「小説トリッパー」 2014年単行本化、2018年文庫化 山あいの小さな町から出たことのなかったパン屋の娘絵美が小説を書き、反対されながら人気作家に弟子入りしようと東京へ行こうと向かった駅で婚約者が待っていた。という結末が不明の「空の彼方」というタイトルの...

初出 2012〜14年「小説トリッパー」 2014年単行本化、2018年文庫化 山あいの小さな町から出たことのなかったパン屋の娘絵美が小説を書き、反対されながら人気作家に弟子入りしようと東京へ行こうと向かった駅で婚約者が待っていた。という結末が不明の「空の彼方」というタイトルの半世紀前の原稿。これが北海道を旅する人の手から手へと渡る。 フェリーの中で少女から受け取ったのは、妊娠後に直腸癌がわかり未来を描けない苦しみから今の思い出を残そうとする智子。智子から美瑛の丘で受け取ったのは父の死でカメラマンへの道を諦めてかまぼこ工場を嗣ぐ拓真。旭川の三浦綾子文学館近くの見本林で彼から受け取ったのは、就職が決まったことで恋人と別れ自転車旅行中の綾子。網走のライダーハウスで受け取ったのはアメリカへ行きたいという娘と衝突したバイクライダー木水。洞爺湖を望む有珠山に建つリゾートホテル(我が家からも見える!)で受け取ったのは証券会社の営業課長あかね。北大へ向かうタクシーの中であなねの恩師で学生時代の親友から渡されたのは高校教師を退職した佐伯。 それぞれが未完の原稿に自分の人生を重ね、結末を想像する。しかし、まるで小説のような偶然(笑)ですべてが一気に分かっていく。鮮やかな手法に脱帽。うまい。

Posted byブクログ

2018/01/05

「空の彼方」を手にした人のそれぞれの結末が興味深い。彼等の未来もまた未完なのだ。だけど「空の彼方」の結末はちゃんと存在したのね。

Posted byブクログ

2017/10/31

最初に田舎町で夢を諦めざるを得なかったかのような絵美のストーリーが出てきて、次章からその原稿がいろんな悩みを抱えた人たちに回って、何かに気づき。最後は絵美とハムさんのところに物語が戻ってくるんだけど、明るい終わり方。

Posted byブクログ