最貧困女子 の商品レビュー
たまたま見かけて気になってた本。鈴木大介さんの記事をネットでみたことがありました。 これは、私は幸運にも知らない世界で、知識として色んな人が知るべき世界ではないだろうか。売春ビジネス?の敷居の低さ?包容力?に驚き。自分では知り合えないであろう、こういった声を知ることが出来るのはす...
たまたま見かけて気になってた本。鈴木大介さんの記事をネットでみたことがありました。 これは、私は幸運にも知らない世界で、知識として色んな人が知るべき世界ではないだろうか。売春ビジネス?の敷居の低さ?包容力?に驚き。自分では知り合えないであろう、こういった声を知ることが出来るのはすごい。鈴木さんの素晴らしいお仕事ぶりがうかがえます。
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※このレビューにはネタバレを含みます
性で日銭を稼ぐことでしか、その日を生き延びる手段のない女性達の実態。彼女達がかくも苛烈な環境に身を投じることになった経緯や著者なりの打開案が記されている。これほど気が滅入る本は滅多にない。 本書を読めば、彼女達を「自己責任」と斬り捨てることなど出来ない。だが、一方で社会的制度を以って彼女達を救うことの困難もまた理解できてしまう。 彼女達の典型例は、虐待(特に性的)を受けて家出、風俗関係者に拾われて一時的に持ち直すも、歪んだ環境による精神の歪みから再び放り出され、孤立無援のまま生き延びる、といったもののようだ。著者は、貧困は低所得に加え、3つ(家族、地域、制度)の無縁、3つ(精神、発達、知的)の障害から陥ると述べる。容姿に恵まれず、制度とも相性が抜群に悪く、おまけに面倒臭い性格の子が最貧困になる。彼女らを救うには、彼女達の精神状態を理解出来る者が制度や社会とのパイプ役を担ってくれることを期待する他にないように思う。私が差し当たって出来ることは、著者が誠実に可視化した彼女らの存在を広く認知してもらうことだ。
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最貧困女子。すごい言葉だなぁと気になって購入。仕事で支援にあたる中、三つの縁は本当に必要だと感じている。私にできることはなんだろう。これからも考え、できることをしていこう。
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まあ、鈴木さんの著作を読むのはこれで二冊目なんですけれども、一冊目の「最貧困シングルマザー」でしたっけ? あれと若干内容が被っているような気がするんですが…。 今作も風俗に従事する女性だったり、はたまた売春してしまったりする女性を取り扱っているんですけれども…内容が重複している...
まあ、鈴木さんの著作を読むのはこれで二冊目なんですけれども、一冊目の「最貧困シングルマザー」でしたっけ? あれと若干内容が被っているような気がするんですが…。 今作も風俗に従事する女性だったり、はたまた売春してしまったりする女性を取り扱っているんですけれども…内容が重複しているのでちょっとアレでしたね…。社畜死ね!! ヽ(・ω・)/ズコー まあ、なんつーか育ってきた環境がアレなせいで、こういった事態にまで転落してしまうんでしょうなぁ…ということがなんとなく窺えましたね。 どの女性もアレです、帰る家が居心地の良い空間ではない…むしろ命を脅かす空間かもしれないのです! 親が異常な感じですと…。 そんなわけであまり愛されずに育ってきたものだから他人にソレを望んでしまうんでしょうなぁ…人を疑うことを知らないと言いますか…そんなわけで結局また、生育されてきた環境に自分も陥ってしまうわけです。離婚とかして… ヽ(・ω・)/ズコー ↑この負の連鎖を断ち切るためにはどうすればいいのか!? 著者が必至こいて対策を提案していましたねぇ…。世知辛い世の中…けれども、彼女らには強く生きてってほしいですね! と他人事ながら本書を読み終えた今、そう思う僕でした…さようなら。 ヽ(・ω・)/ズコー
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興味深く、引き込まれる内容だった。ゴシップとして。 最終章だけがひどい。 セックスワーカーに興味はあっても、その周辺には本当に全く意識が向いていない。 虐待児に対する学童の充実。 その運用コストは、夜勤は誰が? 現状、教育・福祉に携わる人々だって、「貧困」にあえいでギリギリで生き...
興味深く、引き込まれる内容だった。ゴシップとして。 最終章だけがひどい。 セックスワーカーに興味はあっても、その周辺には本当に全く意識が向いていない。 虐待児に対する学童の充実。 その運用コストは、夜勤は誰が? 現状、教育・福祉に携わる人々だって、「貧困」にあえいでギリギリで生きている事実も知ってほしかった。 またセックスワーカーに対する雇用環境の改善。 著者も書いているように、プロ意識の高いワーク系や財布系を救えても、サバイブ系はそこから漏れて、より劣悪な労働環境に身を落としていくおそれが大きすぎる。 本書の中にあった、貸金業法の改正により、「消費者金融からの貸付を受けられなくなり、違法金利の闇金業に流入してきた」件と同じ轍を踏むことになりはしないか。(消費者金融難民の女性 より) 意識改革が進んでワーク系が認知されれば、負い目をなくした彼女たちはより自尊心を高め、サバイブ系への差別はより露骨になることだろう。 専門の支援団体といっても、実際にサポートを必要としているのは、障害を抱えていたりするサバイブ系のことを指しているはずだ。 障害を抱えるセックスワーカーについては、「婦人保護施設関係者」によって「彼女たちは継続的な支援をするのが難しい対象で、本当に生活や環境が困窮した瞬間のみ婦人保護施設を利用し、ふと居なくなってしまう」とある。 支援者たちも人間であり、知的障害者の作業所スタッフは「でも実習初日で逃亡……。働きたくないんだって。」となれば、支援団体がこれ以上にできることは被支援者を強制収容して管理下に置くしかない。それは誰も望んでいない。(福祉との接続が困難であることについて より) それから、福祉への接続となりうるスカウトなどの女衒にとっても、メリットがなければ利用はされない。「高所得な男に少女を紹介し」、「50万円を受けと」るほうが手間も少なく利ざやは多い。それ以上のメリットを行政が提供できるはずがない。 虐待児、恋愛依存体質でセックスワーカー、本能的な妊娠出産、産んでしまった子供がかわいいのも本能。そして子供への連鎖。子供の前で手首を切り、駆け寄ってくる子供を見て承認欲求を満たす母親から子供の精神が受ける影響とは? 私は妊娠しないことを決めたけれど、本能衝動的な妊娠出産を恐れてもいる。卵管を手術で取り除くことはおろか、縛ることさえも出産経験のない人間に施術すると違法になる。避妊器具の挿入(IUD)は出産経験がないと、「無理を言って入れてもらったけど痛すぎてすぐ外した」と聞いた。 不幸の連鎖を断ち切るために、出産経験のない人間に対する不妊手術を合法化してくれたら、とは思う。
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貧困、いやそれ以下の言葉では表せない女子たちの現状がある。 「貧困と貧乏は違う」とここではただ単にお金のないだけの女子が出てくるのではない。 もしお金が手に入っても貧困から抜け出せない女子の今があった。知らない現実があった そして現状を語りつつ、葛藤する著者の思いがあった。 たぶ...
貧困、いやそれ以下の言葉では表せない女子たちの現状がある。 「貧困と貧乏は違う」とここではただ単にお金のないだけの女子が出てくるのではない。 もしお金が手に入っても貧困から抜け出せない女子の今があった。知らない現実があった そして現状を語りつつ、葛藤する著者の思いがあった。 たぶん、著者も読者もそして有識者でも政治家でも彼女たちを救うのは困難だと俺は思う。救えるのは神だけだろうなぁ~ でもそんな彼女たちの現状を知ること、考えることはみんなにもできる。それだけでも一歩進んでると思う。 そして可視化されにくい現状を情報をして共有することが自体がこれから彼女たちやこれからそうなってしまいそうな子達を救う、一歩じゃないかと思った。
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世間の闇を垣間見た感覚 ニュースやドキュメンタリーでは知っていても その背景は凄まじい 虐待やネグレクトなどの著書を手にすることが 多いが、そこから逃げ出せたとしても メンタル的に「普通」になる事も難しいと感じているのに、状況的にも難しいとなれば 虐待、ネグレクトをした親な...
世間の闇を垣間見た感覚 ニュースやドキュメンタリーでは知っていても その背景は凄まじい 虐待やネグレクトなどの著書を手にすることが 多いが、そこから逃げ出せたとしても メンタル的に「普通」になる事も難しいと感じているのに、状況的にも難しいとなれば 虐待、ネグレクトをした親などは もっと厳しく監視や処罰されるべきだと思う 読んでいて何も出来ない事を悔しく 悲しくなってしまう1冊でした
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2016/8/18 どうしたらいいの?どうなってるの? 今現代の日本に居る、最貧困女子。 家族、友達、社会制度に恵まれず、セックスワークで日銭を稼ぐ...。 読んでいてなんども「本当に?」と思ってしまう。それくらい酷くてつらい。 だけど、男性はどうなってるんだろう? 虐待され...
2016/8/18 どうしたらいいの?どうなってるの? 今現代の日本に居る、最貧困女子。 家族、友達、社会制度に恵まれず、セックスワークで日銭を稼ぐ...。 読んでいてなんども「本当に?」と思ってしまう。それくらい酷くてつらい。 だけど、男性はどうなってるんだろう? 虐待され家出する男の人もいるよね?家もなく知恵もなく容姿にも恵まれていない少年はどう生き延びてるのかな?
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夏休みなので読書三昧、飽きればリオ五輪と高校野球を観戦するという至福の時間を過ごしています。 ただ、本書は、必要に迫られて読んだとは言い条、救いのない話ばかりで、読んでいて気が滅入りました。 書名の通り、深刻な貧困状態にある女性の事例を詳しく取り上げています。 彼女たちは劣悪な家...
夏休みなので読書三昧、飽きればリオ五輪と高校野球を観戦するという至福の時間を過ごしています。 ただ、本書は、必要に迫られて読んだとは言い条、救いのない話ばかりで、読んでいて気が滅入りました。 書名の通り、深刻な貧困状態にある女性の事例を詳しく取り上げています。 彼女たちは劣悪な家庭環境で育ち、社会にほとんど丸裸で投げ出され、貧困にあえいでいます。 「丸裸」というのは、比喩ではありません。 むしろ、文字通りと言うべきでしょう。 なぜなら、彼女たちの多くが「セックスワーク」を収入源としているからです。 しかも、ここでも容姿などによってシビアに格付けされ、恵まれない女子たちは路上売春などセックスワークの最下層に固着されて身動きできない状態にあります。 罪深いのは、年端もいかない少女や、あるいは知的障害や発達障害など何らかの障害を抱えている女子たちまでもが、セックスワークに勤しまざるを得ない現実です。 こういう女子たちを、「自己責任」「努力不足」などと批判することはできません。 あまりにも劣悪な家庭で育ち、教育もまともに受けていないせいで、自身の行動に責任を持つとか、努力をするという、その「基盤」が形成されていないからです。 裕福な家庭(いや、中流家庭といってもいいでしょう)で生まれ育った人は、社会的に上昇していく自分をイメージできます。 しかし、貧困家庭に育った人は、そもそもそういうことをイメージするのに必要な教育を家庭でも、また学校でも受けて来ていないのです。 それは果たして本人の責任なのでしょうか。 著者は、ただ、深刻な貧困状態にある女子たちの事例を報告しているだけではありません。 長年、こうした女子たちを取材した経験を踏まえ、解決策として①未成年の最貧困少女は、まず小学生時代の居場所ケアによって、「売春ワークへ吸収する地域の縁」を断つ②家出状態に陥っている少女らに、親和性の高いシェルターを用意する③18歳以上の最貧困女子については、路上の私的セーフティーネットのレベルアップや支援者との断絶を解消するために、セックスワークそのものを正常化・社会化する―などを提言しています。 著者は「こんな稚拙な提言しかできない」と謙遜しますが、私は実態に沿った現実的な解決策だと思いながら読みました。 まずは、著者が何度も指摘する通り、彼女たちの存在を「可視化」することからでしょう。 そのためにも本書は好適と思われます。
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炎上覚悟の結論がそれか。確かに日本社会は男の稼ぎありきの社会だからな…。 途中まで私も条件当てはまってて他人事じゃない。結婚は親を見ていると連鎖を作るようにも思えてしまうからその結論がな…
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