天の梯 の商品レビュー
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ついに最終巻。 あさひ大夫の身請け、澪の幸せ、つる屋の人々やご寮さんたち。 色んな事が終焉へと向かい、涙なくしては到底読むことができませんでした。 種市の言葉、ご寮さんとの抱擁シーン。ふきちゃんが飛び出してきた所。もう声を上げて泣けました。 山あり谷あり、そして全ては未来に繋がる。 シリーズ通して物語の流れが本当にすばらしいと思いました。起承転結の流れの中で料理を愛しむ気持ち、人を大切に思う気持ちに何度も心打たれます。 間違いなく、大好きなシリーズTOP3には入ってくる良作となりました^^ その後のお話を綴った本が出版されているみたいで、予約待ちが楽しみです♪ ドラマにもなってるみたいなのでこちらも借りてこようと思ってます♪ 巻末の料理番付にまた粋なはからいが♪♪ たくさんの人に読んでもらいたいシリーズです!
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みをつくし料理帖第十作目。シリーズ完結巻。 初夏から盛夏、元旦を経て花咲き卯月へ。天の梯が架けられる! 6年の歳月での積み重ねは全て、この時のために。 ・結び草・・・「一柳」へ入ることを断り、独り立ちする澪。 鼈甲珠を商い、野江を・・・心願を叶えるまでの道は遠い。 ...
みをつくし料理帖第十作目。シリーズ完結巻。 初夏から盛夏、元旦を経て花咲き卯月へ。天の梯が架けられる! 6年の歳月での積み重ねは全て、この時のために。 ・結び草・・・「一柳」へ入ることを断り、独り立ちする澪。 鼈甲珠を商い、野江を・・・心願を叶えるまでの道は遠い。 そんな中で源斉から教えられた料理は美緒を元氣づける。 見た目が麗しくて根性がある葛。人を健やかにする料理を。 ・張出大関・・・政吉の作った“親父泣かせ”は得も言われぬ美味! 澪も徒組に弁当を拵えるが、それも評判になり、源斉の母 かず枝が訪ねてくることに。そこで発生した事件とは。 ・明日香風・・・御禁制の滋味。それが事件の始まりだった。 思いも掛けぬ事で捕らわれた柳吾。帰りを待つ芳。 澪の前に再度現れた富三。そして佐兵衛。采女宋馬は? 源斉の言葉。彼の人の影。暗雲は爽やかな風で散らされる。 ・天の梯・・・野江と共に大坂へ帰ろう! 源斉の告白、摂津屋の計らいを後押しに澪は決心する。 吉原で伝右衛門と対峙し、申し出たことは・・・。 そして「つる家」や支えてくれた人々との別れ。 「あなたを、心から大切に想っています」澪に幸あれ! ・巻末附録 澪の料理帖・・・物語の副題になっている料理のレシピ。 ・特別付録 みをつくし瓦版・・・「りうの質問箱」作者への質問。 シリーズ完結での作者からの御礼文有り。 巻末に料理通の番付有り。 大団円とは予想しながらも、滂沱の感涙での読了でした。 大坂から江戸に出て18歳で「つる家」の料理人となった澪も24歳。 たった6年でありながら辛苦を伴う年月を過ごしました。 だが、周囲の人々に助けられ、助け、恋をし、人として、 料理人としての成長をしていく。そして雲外蒼天。 今後も困難はあろうけど、愛しい人と共に乗り越えることでしょう。 図書館で借りていたけど、最終的に全巻購入してしまいました。
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とうとう最後まで読み終えてしまった。 前作からようやく澪の人生が好転してきたように見えたが、 彼女の心に妥協はない。自らの道を自らで切り開こうと模索を繰り返す。 最後の最後まで困難が澪を苦しめるが、その最後の困難をあの人が助けてくれるとは。。。なんだかちょっとホロリときてしまった...
とうとう最後まで読み終えてしまった。 前作からようやく澪の人生が好転してきたように見えたが、 彼女の心に妥協はない。自らの道を自らで切り開こうと模索を繰り返す。 最後の最後まで困難が澪を苦しめるが、その最後の困難をあの人が助けてくれるとは。。。なんだかちょっとホロリときてしまったなぁ。。。 最終章はドラマの最終回を見ているよう。これまでのいろんな場面、いろんな人々が浮かんでくる。 食は、人の天なり。その言葉を心に、料理を食べてくれる人の事を思いながら、澪はこれからもいつまでも精進を重ねていくことでしょう。 みおつくしシリーズに出会って自分自身の読書の幅も広がり、料理への接し方も少しは変わった、かな?芳さん種市さんをはじめ、「つる家」にまつわるみんな大好き!澪ちゃん、野江ちゃん、そして源斉先生に幸あれ。
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高田郁さんの「みをつくし料理帖 天の梯」読了。シリーズ最終巻。終わってしまいました。途方もない身請け金と鼈甲珠をどのように終結させるのかと思いましたが、こんな方法だったんですね。これまでの源斉先生の想いと芳さん親子、つる屋の面々など、それぞれの生活も上手く軌道に乗りそうで本当に良...
高田郁さんの「みをつくし料理帖 天の梯」読了。シリーズ最終巻。終わってしまいました。途方もない身請け金と鼈甲珠をどのように終結させるのかと思いましたが、こんな方法だったんですね。これまでの源斉先生の想いと芳さん親子、つる屋の面々など、それぞれの生活も上手く軌道に乗りそうで本当に良かった。なんと言っても感動は、念願の天神橋の上、澪、野江の貝が1つになり、空には澄んだ青空。雲外蒼天、二人の胸に浮かぶ思い出の言葉は、きっとこれからも二人の心星の希望の梯になるのでしょう。とても素晴らしい本に逢えて良かった♪
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10冊目、完結。 自分の行く道がはっきり分かった澪。 つる屋の新しい料理人政吉との料理のやりとり。 徐々に移行して行く周りの人たち。 佐兵衛が何をして料理から離れようとしたのか分かる話。 悲願だったあさひ太夫身請けの話。 その後の短編集があるというので、読んでみたいです。
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みをつくし料理帖第10作、最終巻。 まさに大団円。 シリーズで時代物に抵抗があり、刊行後時がたってからの一気読み。なんで発売とともに読んでこなかったんだろう。ゆっくりと、じっくり、次巻を楽しみにしながら読みたかった。 大切に仕立てられる料理の数々、きめ細やかな職人の気遣い。すばらしかった。 源斉先生の恋が実るとはおもいませんでした。 ちょっと小松原さまに会いたかった。 でもあの高田郁先生10週年の帯、高麗橋淡路屋の法被はネタバレですよ。お家再興がバレてしまうー。まあ、タイムリーに読まなかったのが悪いんですけど。 美緒のために 葛尽くし 政吉の料理、番付返り咲き 親父泣かせ 佐兵衛の罪、橙龍楼の悪事 心許り 野江の身請け、天の梯 恋し栗おこし
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五年間、十巻に渡った『みをつくし料理帖』シリーズの最終巻。 本を開いた瞬間から、自分も登場人物の一人であるかのような錯覚を覚えるほどハマったこのシリーズも遂に終わり。終わりを知りたい、でも終わって欲しくない。なんだか妙な気持で読む手が進む。 これだけ引き込んでくれた物語だけに、...
五年間、十巻に渡った『みをつくし料理帖』シリーズの最終巻。 本を開いた瞬間から、自分も登場人物の一人であるかのような錯覚を覚えるほどハマったこのシリーズも遂に終わり。終わりを知りたい、でも終わって欲しくない。なんだか妙な気持で読む手が進む。 これだけ引き込んでくれた物語だけに、ヘンな終わり方はして欲しくないなどと思っていたが、そんな心配はまったくの杞憂に終わった。これまでの小さな幸せの波が、最後にひとつになって、大きな波になってエンディングに向かった。 このシリーズでは何度も涙腺を直撃されたが、この最終巻でもやっぱり…それも見事に。それぞれ違う魅力をもったすべての登場人物に握手をして「ありがとう」と言って抱きしめたい。 続編は要らない。結末が分かった今からでも、もう一度シリーズ第一巻から読み直したい。
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最後まで良かったなあ。 ある程度のハッピーエンドは予想していたものの、それぞれの人生をこんな風に落ち着けるとは細部まで気配りが心憎い。澪の料理と同じですね。
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遂に完結! はじめに言っておく。 巻末に番付表が付いているが、それは本編を読み終わるまで開かない方がいい。 ご寮さんが新たに一流のおかみさんになり、お澪もつる屋の後を政吉とふきに託す為に、つる屋を出て行くまでの間に教えられることはすべて教えておこうと思っているだろうにかんば...
遂に完結! はじめに言っておく。 巻末に番付表が付いているが、それは本編を読み終わるまで開かない方がいい。 ご寮さんが新たに一流のおかみさんになり、お澪もつる屋の後を政吉とふきに託す為に、つる屋を出て行くまでの間に教えられることはすべて教えておこうと思っているだろうにかんばつでまともな食材がなかなか手に入らず、辛うじて入手できる食材でなんとか凌いでいるって、まだ苦難が続くんかい! これも何とか乗り切り鼈甲珠で商いをする決意をみんなに判ってもらって漸くつる屋を出る日が。 伊勢屋へ嫁いだ美緒も大変な事になっていたり新たな注文が入ったりと相変わらずてんやわんや。 そして自分の進みたい料理道を明確にし、いざ身請けの為に全身全霊傾けるのかと思えばまた更なる災難が。 最終巻だというのに矢継ぎ早に色々な事が起こりまくり。 そんな中でもつる屋は新たな定番料理を完成。 ここにきて料理にも妥協せず。 そして身請けの夢も叶おうかって時に更なる難問が。 濃い。濃いです最終巻。 最後の最後までハラハラドキドキそしてヤキモキさせられます。 そんな全てを読み終えた後のこの番付表。 いやぁ、憎いねぇ。 本編読み終える頃に目から液体でまくったがようやく終わったと人心地付いたところでこれが待っているとは! 途中であの後ろの紙はもしかして?と思わなくもなかったが、これはやられたぁ! せっかく止まった液体がまたあふれ出してきたぞ。 参った。
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いよいよ大団円。 澪と野江の物語となる。 澪はどうやって野江を救い出すのか? そして天満一兆庵の再興はなるのか? ある意味、正統派の少女小説というか、少女漫画というか。 少女(ただし、澪はもう二十四になってしまっているので、少女ともいいづらいけど)が、自らの力で、時には冒険し、...
いよいよ大団円。 澪と野江の物語となる。 澪はどうやって野江を救い出すのか? そして天満一兆庵の再興はなるのか? ある意味、正統派の少女小説というか、少女漫画というか。 少女(ただし、澪はもう二十四になってしまっているので、少女ともいいづらいけど)が、自らの力で、時には冒険し、幸せをわが手でつかみ取る。 ちゃんと、澪自身も、この上ない伴侶を手に入れて。 澪は野江が引け目を感じないように、野江の実家が落籍させた形にする。 遊女が実家に身請けされるということが実際にあったのかはわからない。 あったとしても相当まれなケースだろうが、非現実的だと憤るより、そんな淡い夢を信じてみたくなる。
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