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名画で読み解く ロマノフ家12の物語 の商品レビュー

4.3

44件のお客様レビュー

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    14

  2. 4つ

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2024/04/16

ロマノフ家12の物語。 ロマノフと聞いて思い出すのは、大津事件とラスプーチン、そしてアナスタシア。ただ、「ゴールデンカムイ」の存在でアレクサンドル2世暗殺事件の印象も強い。 エリザヴェータとエカテリーナ女帝のふくよかな肖像画。この2人の女傑があるから、ソフィアはああいった女丈夫に...

ロマノフ家12の物語。 ロマノフと聞いて思い出すのは、大津事件とラスプーチン、そしてアナスタシア。ただ、「ゴールデンカムイ」の存在でアレクサンドル2世暗殺事件の印象も強い。 エリザヴェータとエカテリーナ女帝のふくよかな肖像画。この2人の女傑があるから、ソフィアはああいった女丈夫になったんじゃなかろうか。 個人的なことですが、第10章の山下りんにものすごく琴線を震わされました。彼女の存在を知っていたわけではないのですが、たまたま最近本屋さんで見かけて買ったのが、彼女を書いた小説「白光」でした。この本を読む前だったし、山下りんという人を知っていたわけでないのに、面白そうと思って買った本が予想外につながってしまったという奇跡。自分しかわからない感情ですが、運命的な衝撃でした。大袈裟かな。 なので、次は「白光」読もうと思います。この昂った気持ちが静まる前に、わくわくを抱えたまま。

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2024/02/11

ロマノフ王朝時代のロシアは-今も同じかもしれないが-怖いと感じる。正直、絵画よりも怖い。掲載されている絵画のうち惹きつけられるものはおおくなかった。むしろロマノフ王朝時代の世界観、暗殺、虚偽の公式発表など、内にいる限り、暮らしていくのも一苦労だ。 ✔︎皇女タラカーノヴァ ✔︎ヴォ...

ロマノフ王朝時代のロシアは-今も同じかもしれないが-怖いと感じる。正直、絵画よりも怖い。掲載されている絵画のうち惹きつけられるものはおおくなかった。むしろロマノフ王朝時代の世界観、暗殺、虚偽の公式発表など、内にいる限り、暮らしていくのも一苦労だ。 ✔︎皇女タラカーノヴァ ✔︎ヴォルガの舟曳き 本作には掲載されていないが、 ⚫︎イワン雷帝とその息子(怖い絵に収録)

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2023/12/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ロマノフ家と言えば、ピョートル大帝か一家全員銃殺されたニコライ二世あたりが有名かなと個人的には思うけれど、流石300年続いた一族、エピソードには事欠かない。 女帝への道の基礎を作った女傑ソフィア、やたら短命なツァーリたち、とにかく家族仲が悪い、そしてやたら逞しく太ましい女帝たち……いやもう、本当に濃い。 そんなロマノフ家を様々な絵画を通して追いかけていく一冊。 勿論ラスプーチンもいますぞ。 あの嘘かよとツッコミを入れざるを得ないエピソードも勿論紹介されていて、今回もツッコミを入れました。 人間ではなかったのかもしれん。 びっくりしたのは、ロマノフ家の話なのに日本人のしかも女性のイコン画家が出てきた件。 先にも挙げたニコライ2世が日本贔屓だったこと、大津事件の被害者なのも知ってはいたが、日本に来た彼へのお土産として渡すイコン画を日本人女性が手掛けていたことを全く知らなかったので驚いたの何の。 男性ですら西洋画家を名乗るのも難しかったであろう時代に女性がイコン画とはと。 彼女の波乱万丈であっただろう人生を思うと、いたたまれなくなるというか……エピソードを見る限り、逞しかったようにも思うが。 とにかく血生臭いエピソードの多いロマノフ家、「うわあ」と思いながらも興味深く読ませていただきました。 『怖い絵』など他の著書でも登場した絵も出てくるので、馴染みあるものもあるかも。 流石中野先生、複雑な歴史でも大変読みやすかったです。

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2023/06/14

想像していた以上に読みやすかった。 どのようにロマノフ王朝が興り、日露戦争を経て王朝週末に向かったか大変わかりやすかった。 諸説あるところも意見と根拠がはっきりしていて良かったと思う。

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2023/04/23

レーピンの絵が大好きで、この本を読んでさらにロシア絵画が好きになりました。ロシア語まで勉強し始め、ロシアに行ける日を待つ日々です

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2023/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

このシリーズにはずれはない。ロシア王家(ロマノフ王朝)については名前以外は知らなかったので大変勉強になった。そもそもイワン雷帝というのがいつの時代の人かも知らなかったので、イワン雷帝自体はロマノフ王朝の前の時代の人間(間接的には血統は繋がっているが)ということを恥ずかしながら初めて知った。ヨーロッパの各王朝はかなり複雑に関係しているので、他の王家の物語でちょこちょこと出て来るロマノフ家の皇帝がよく分かる。ロシア人がフランスに憧れており、そのため宮廷ではフランス語が話されていたというのも知らなかったし、他の王朝でも見られることだが、男帝より女帝の統治下の方が国力が増す傾向にあるということなど、トリビアとしては面白い。

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2023/02/23

ドストエフスキーやトルストイの作品に登場するロシア皇帝がどんな人たちだったのかを窺い知ることが出来て大変面白かった。 本の表紙にもなっている『皇女タラカーノヴァ』の絵は、将来チャンスがあれば、トレチャコフ美術館で鑑賞してみたいものだ。 歴代皇帝の中では、エカテリーナ二世のガッ...

ドストエフスキーやトルストイの作品に登場するロシア皇帝がどんな人たちだったのかを窺い知ることが出来て大変面白かった。 本の表紙にもなっている『皇女タラカーノヴァ』の絵は、将来チャンスがあれば、トレチャコフ美術館で鑑賞してみたいものだ。 歴代皇帝の中では、エカテリーナ二世のガッツがなんと言っても素晴らしい。ロシアの血は一滴も流れていなくても、ロシアの国益に尽くす女帝として敬愛されるに至るのは素晴らしい。(愛人はわんさかいたようだが。。)

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2022/12/10

ハプスブルク家、ブルボン家、この辺りの西洋史がすごく好きで、中野京子さんとあいまってとても面白く、このロマノフも気になっていたのにずっと読めていなかった…思いがけず後輩が貸してくれて、久しぶりに読んだ中野京子の名画と歴史、相変わらず切れ味抜群で面白い! 作者の他の本で知っている部...

ハプスブルク家、ブルボン家、この辺りの西洋史がすごく好きで、中野京子さんとあいまってとても面白く、このロマノフも気になっていたのにずっと読めていなかった…思いがけず後輩が貸してくれて、久しぶりに読んだ中野京子の名画と歴史、相変わらず切れ味抜群で面白い! 作者の他の本で知っている部分もあったけど、今の世にも続いているかのような、おそロシアな歴史、風土…。

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2022/09/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。先日読んだ「残酷な王と悲しみの王妃2」に重なる部分もあり、興味深かった。 知っている絵がイリヤ・レーピンくらいしかないのが残念。でも彼の「イワン雷帝と息子」や「公女ソフィア」は圧巻だし、エピソードも凄いので忘れられない絵だ。ロマノフは他のブルボンやハプスブルク、イギリスと違って、よく言えばドラマティック悪く言えばどぎついエピソードが多い。父の息子殺しや偽物の皇位継承者、娼婦上がりの女帝など、一代記が何人も書けそう。 その中でもピョートル大帝とエカテリーナ1世、エカテリーナ2世は波瀾万丈で面白い。ヨーロッパの王家のように高貴になってしまってからのほうが、ロマノフ王家自体は弱くなったのではないかと思える。

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2022/08/27

血で血を洗うとはこのことだろうか。 底知れぬ暗色の混沌、なにより力が不可欠な統治、そして茫漠と非情。ヨーロッパとは何か異質の歴史を感じた。 エカテリーナ二世がいくら傑出した人物だとしても、ロシアの血を持たない彼女が女帝になれたのはなぜ? と疑問に思っていましたが、皇女ソフィアや...

血で血を洗うとはこのことだろうか。 底知れぬ暗色の混沌、なにより力が不可欠な統治、そして茫漠と非情。ヨーロッパとは何か異質の歴史を感じた。 エカテリーナ二世がいくら傑出した人物だとしても、ロシアの血を持たない彼女が女帝になれたのはなぜ? と疑問に思っていましたが、皇女ソフィアやエカテリーナ一世そしてエリザヴェータと少しずつ外国人女性がツァーリとなる下地の積み重ねがよく分かった。

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