東京プリズン の商品レビュー
夢?現実?妄想? 解説に「読者はこの原理を受け入れなければならない。」とある。残念ながら受け入れられなかったので☆1つ
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天皇と戦争責任。今でも連綿と続くこの問題に挑んだテクスト。何故、タブーとされるのか。そして誰しもが天皇はひとなのか神なのか、あるいは、戦争を始めた主体が誰なのか議論し、責任問題を清算できていない背景には何があるのか。そのルサンチマンを徹底的に抉り出した作品だ。必読の一つ。
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何を、 何を言わんとしているのだろうか。 沢山の声が自分に流れ混んできて混乱する。 あらゆる場面に飛ばされて自分の今を見失う。 私とは何なのか、何からきたのか、誰から産み出されたのか、産み出したものもまた誰なのか。 人は動けない。過去は変えられない。出来事は出来事だ。 しかし意...
何を、 何を言わんとしているのだろうか。 沢山の声が自分に流れ混んできて混乱する。 あらゆる場面に飛ばされて自分の今を見失う。 私とは何なのか、何からきたのか、誰から産み出されたのか、産み出したものもまた誰なのか。 人は動けない。過去は変えられない。出来事は出来事だ。 しかし意識は飛ばせる。想像すること。 想像するには、材料が必要だ。 その材料から目をそらし、考えることから逃げていた。 知ることをやめない人は、 常に向き合っている人なのだろう。 無知を心から恥じられるようになりたい。
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難解! いくつか文学賞を受賞しているのだけど。何度かあきらめつつ、それでも何とか理解しようと最後まで。でも結局理解できなかった。時を経て読めば、何かわかるのだろうか。。。むむう。
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半年ぐらいかけてようやく読了。 戦後70年。戦争を語る人がいなくなり、もはや地続きの記憶ではなくなった戦争、そして戦後を、自分とほぼ同世代の作者が小説という型で再定義していく。小説のなかでも触れらるが、この国で近現代史がどれほど蓋をされているかということにはたと気づかされ、今一度...
半年ぐらいかけてようやく読了。 戦後70年。戦争を語る人がいなくなり、もはや地続きの記憶ではなくなった戦争、そして戦後を、自分とほぼ同世代の作者が小説という型で再定義していく。小説のなかでも触れらるが、この国で近現代史がどれほど蓋をされているかということにはたと気づかされ、今一度戦争から地続きの記憶として、再構築されなければならないと感じさせられた。読みにくいけど、読む価値はある作品。
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わけわかめな本。 東京裁判についてディペートするところだけでいいのでは? よくわからない妄想話が多すぎて混乱する
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赤坂真理『東京プリズン』 ムムム。解説の池澤夏樹の言葉を借りれば「小説にはこんなこともできる」。姉妹書の『愛と暴力の戦後とその後』と併せて読むと、小説の本書の方が解説的で新書の姉妹書の方が情緒的描写的ですらある。それなのに、やはり、本書はすごくパーソナルな視点と感情から時代を描い...
赤坂真理『東京プリズン』 ムムム。解説の池澤夏樹の言葉を借りれば「小説にはこんなこともできる」。姉妹書の『愛と暴力の戦後とその後』と併せて読むと、小説の本書の方が解説的で新書の姉妹書の方が情緒的描写的ですらある。それなのに、やはり、本書はすごくパーソナルな視点と感情から時代を描いた"小説"。内容と形式の両方を味わえる。 とはいえ、ディベートという形式を通じて天皇の戦争責任を問うという主題と、私/母/祖母の過去/現在/未来を通じて見えないものを見る、見なかったものを見るという副題と、物事を突き詰めるために抽象度を上げていくと彼我の境が溶けて責任を負うべき「私という主体」が危うくなるという難題は、どうしても調和を奏でているとは言いがたく、論理と感情と精神を行ったり来たりしながらの読書は疲れる。 この疲れは、気持ちのよい疲れではあって、体を動かすのが好きな人は好き好んで疲れるために体をいじめるけれど、運動嫌いの人にはその感覚がわからないように、変態読書人しか楽しめない疲れのような気がする。傑作ではあるけれど、誰にでもおすすめできないというのがつらいところ。 また、天皇という依り代は空虚であり、空虚であるがゆえに天皇制の良き果実も悪しき結果も周りの祈願次第だ、というトーンは、私も今だから受け入れることができる。30代だと微妙で、20代であれば拒絶しただろうと思う。そういう意味で何重にも読む人を選ぶ。 小説が「小さい説」であることをはみ出つつ、著者の極めて個人的な体験を下敷きにした私小説的な狭さをアクロバティックに接続した物語。その難しさに喜びたい。
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ラストまでの導線が読みづらく、入ってこないなぁ、という感じ。しかし、ラストは良いです。 結構考えたい人には良いのかも。
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複数の文学賞を受賞した作品であり、キャッチに興味もあって読んでみたが、ちょっと自分には面白さが分からなかったと言うのが実感だ。 何点か納得させられる事も書かれていたが、その事とこの小説を包む雰囲気やストーリーと絡ませる所が違和感を感じた。 第二次世界大戦と呼ばれる先の戦争の犠牲者...
複数の文学賞を受賞した作品であり、キャッチに興味もあって読んでみたが、ちょっと自分には面白さが分からなかったと言うのが実感だ。 何点か納得させられる事も書かれていたが、その事とこの小説を包む雰囲気やストーリーと絡ませる所が違和感を感じた。 第二次世界大戦と呼ばれる先の戦争の犠牲者や体験者、また戦前、戦後の天皇制に思うところのある人々がこの小説を読んだ場合にも違和感を感じる人々が多いのではないかと思う。 確かに敗戦後、一部で思考を停止してしまった日本国民の問題と現在に至るまで何らこの事が改善されていない事に憂うという思いは感じることは出来たが。
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私が戦争のことを考えるとき、思っていました。 天皇は象徴となり、戦争責任について話し合う場もなかったと・・ 憲法についても、占領軍の手でしかも英語で書かれたことについて、教育されてはいない・・ 何も知らずに育ってきたのだと・・ この本に接し、時代を超えて戦争に対することが出来たこ...
私が戦争のことを考えるとき、思っていました。 天皇は象徴となり、戦争責任について話し合う場もなかったと・・ 憲法についても、占領軍の手でしかも英語で書かれたことについて、教育されてはいない・・ 何も知らずに育ってきたのだと・・ この本に接し、時代を超えて戦争に対することが出来たことが・・今後の考えにどう影響するのか・・ 自身への興味へとつながっていきます。
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