まるまるの毬 の商品レビュー
治兵衛の作り出す菓子の描写に、形や香りや味までも想像して、「南星屋に行きたい!」と何度も思いました。言葉ってすごいなぁ
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ずっと読みたかった一冊。お菓子のおいしそうなこと、お店に並ぶお客さんと一緒に販売を待ちたい。旗本の家で10歳まで治兵衛さんが過ごした空気感がとてもよかったし、とくに弟・五郎とのエピソードは可愛らしくも泣けた。図書館本だがkindleで改めて買い直したい。
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江戸の町を舞台に、お菓子屋を営む主人公が、家族と共に災難を乗り越えていく連作短編集。 お互いを思いやりながら、自分より相手を優先させる姿が描かれていて温かい気持ちになった。一生懸命で真っ直ぐな主人公も、豪快で頼りになる弟も、可愛らしい孫娘も、魅力的でいいキャラクターだった。読み終...
江戸の町を舞台に、お菓子屋を営む主人公が、家族と共に災難を乗り越えていく連作短編集。 お互いを思いやりながら、自分より相手を優先させる姿が描かれていて温かい気持ちになった。一生懸命で真っ直ぐな主人公も、豪快で頼りになる弟も、可愛らしい孫娘も、魅力的でいいキャラクターだった。読み終わったあとは、和菓子が食べたくなった。 タイトルになっている まるまるの毬 が心に残った。自分の気持ちを押し殺して、周りに求められる自分を演じていても、いつか抑えきれなくなる。嫌な気持ちも相手にうまく伝えられるようにしなくては。
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和菓子にちなんだ、時代小説。 とにかくお菓子が美味しそう。 そして、治兵衛さんも石海さんも、お永さんもお君ちゃんも皆素敵なお人柄で、一緒になって笑ったり悲しんだりできました。 土地が変わればお菓子も変わる。 いろいろな国のお菓子が江戸で食べられるなんて、本当に楽しいお店。 ...
和菓子にちなんだ、時代小説。 とにかくお菓子が美味しそう。 そして、治兵衛さんも石海さんも、お永さんもお君ちゃんも皆素敵なお人柄で、一緒になって笑ったり悲しんだりできました。 土地が変わればお菓子も変わる。 いろいろな国のお菓子が江戸で食べられるなんて、本当に楽しいお店。 続編があることを知りました。是非読もうと思います。
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開店前に行列ができる超人気の和菓子屋さん。 日替わりで二種類のお菓子が毎日販売される。 小さなお店を親子三代で心を込めて商っていて、ほっこりした。 自分の出自のせいで孫の縁談が壊れた時の治兵衛の姿がとても辛かった。
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和菓子たべたい… あつーいお茶をすすりながら。 お菓子の描写も、お話も、ふんわり柔らか。 きっとこんな日常がどこかであったんだろうなと、思えるような。 思い合う心を持って生きたいものです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
先に「亥子ころころ」、を読んでしまいました。美味しそうなお菓子と、気持ちよい人達。こういう作品は大好きです。お君には可哀相な最後だったけど、本当に心の綺麗な子なので救われました。柑子屋絶対許すまじ。もう一度「亥子~」を読みたくなりました。甘いものと、時代物がお好きな方、人情味溢れる優しい話が好きな方にぜひとも♪
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表紙絵だけでも惹かれます。江戸の小さな菓子店。店は店主と出戻りの娘と孫で切り盛りしているのですが、彼には公にできない事情があり…その出自もあって起きる問題を乗り越えようと頑張る彼らを夢中になって追いました。家族の愛情はもちろんですが、彼の弟との兄弟愛がとても素敵なのです。会話に何...
表紙絵だけでも惹かれます。江戸の小さな菓子店。店は店主と出戻りの娘と孫で切り盛りしているのですが、彼には公にできない事情があり…その出自もあって起きる問題を乗り越えようと頑張る彼らを夢中になって追いました。家族の愛情はもちろんですが、彼の弟との兄弟愛がとても素敵なのです。会話に何度もほっこりしました。全国の銘菓が紹介されるのも材料や作り方が出てくるので具体的に想像できてとても美味しそうです。もちろん一番食べてみたいのはオリジナルの南天月ですが。
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安定感があって落ち着いて読めた。 和菓子食べたくなる! お君の縁談は残念だったけど。 行列ができるのはちょいとどうなのか分からないけども。
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お江戸の小さな和菓子屋さんの話です。 全国各地の菓子を作って出すという変わった店で、すぐに売り切れてしまうという。 麹町にある「南星屋」は人気の店。 主人の治兵衛が諸国を修行して歩いて覚えた菓子を2つ3つだけ選んで作るため、珍しい菓子が食べられるのだ 。 この治兵衛、もとは武家...
お江戸の小さな和菓子屋さんの話です。 全国各地の菓子を作って出すという変わった店で、すぐに売り切れてしまうという。 麹町にある「南星屋」は人気の店。 主人の治兵衛が諸国を修行して歩いて覚えた菓子を2つ3つだけ選んで作るため、珍しい菓子が食べられるのだ 。 この治兵衛、もとは武家の次男という出身だが、子供の頃からの菓子好きがこうじて、この道を選んだ。 裏通りの小さな店を親子3代でやっています。 娘のお永は出戻り、菓子に関しては驚異的な記憶力がある。 孫のお君は、花嫁修業中の元気な看板娘。 ちょくちょく訪ねてくる和菓子好きの高僧は、治兵衛の弟。 献上の品を巡って大名との縁ができたり、問題が起きたり。 お君が心通わせた相手と、まとまりそうになったのですが‥ 次々に出てくるお菓子がどれも美味しそうで、季節感を大事にしていること、当時の工夫や楽しみにしている様子、微笑ましくも羨ましい限り。 武家の息子が菓子屋になれる、跡取りでなければある程度の融通がきくところもあったのですね。 旅といっても難しい時代に、各地を回るほどの熱意があればこそ、かもしれませんが。 治兵衛には実は出生の秘密があり、これが後々まで思わぬ不自由さにつながる、そういった時代の厳しさもあります。 ほろ苦いものもありましたが、家族が思いやり支え合う、ほのぼのした読後感に和みました。
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