1,800円以上の注文で送料無料

暴露 スノーデンが私に託したファイル の商品レビュー

3.9

50件のお客様レビュー

  1. 5つ

    11

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2014/06/26

興奮と絶望と恐怖、あきらめ。色々な思いが絶え間無く頭をよぎり続けた1時間半でした。日本での勇敢な暴露に関する報道のあり方も怖い。直後に特定秘密保護法案が出てきたり、スノーデンが受けた研修が日本で行われていたりと不安に満ち溢れた内容。ただスノーデンファイルとあわせて読んでわかったこ...

興奮と絶望と恐怖、あきらめ。色々な思いが絶え間無く頭をよぎり続けた1時間半でした。日本での勇敢な暴露に関する報道のあり方も怖い。直後に特定秘密保護法案が出てきたり、スノーデンが受けた研修が日本で行われていたりと不安に満ち溢れた内容。ただスノーデンファイルとあわせて読んでわかったことは、この人たちが真に愛国心と世界のほとんどの個人の権利のために知恵と勇気を振り絞ったことです。さあ、この本を読んでそのメッセージを受け取った私たちは、これからどうすべきか?じっくり考えたい。

Posted byブクログ

2014/06/25

前半は暴露した経緯や主な内容について。後半は(実際に記事にした)著者が報道・ジャーナリズムについて物申している。 暴露の内容は非常に興味深い。どこまでが本当で、どこまで収集されているのか。そして、この話題は沈静化してしまうのか。

Posted byブクログ

2014/06/25

今さらだけど、レビュー書くのもためらわれる・・ 怖いですね。 なので、無難に「面白かったです」と書いておこう。

Posted byブクログ

2014/06/21

ジョージ オーエル 1984年 監視されているかもしれない、という認識を人々に植え付ける ジェレミー ベンサム パノプティコン 一望監視装置 行政 立法 司法 報道 の四権

Posted byブクログ

2014/06/11

スノーデンの暴露を幇助したグレン・グリーンウォルドさんの書籍。スノーデンに関する物語が続くかとおもいきや、ジャーナリスト論やアメリカの世論(ジャーナリズムや政府)が物語の中盤を占めており、あまり入り込めなかった。ただ、序盤と終盤は興味ぶかかった。

Posted byブクログ

2014/06/08

「こっちはどうやって情報提供者かどうかを確認するんだ?」と私はローラに尋ねた。ふたりともスノーデンについては事実上、何も知らなかった。年齢も、人種も、見た目も、何も。 「ルービックキューブを持っているはずよ」と彼女は言った。 これを聞いて、私は実際に吹き出してしまった。自分の置...

「こっちはどうやって情報提供者かどうかを確認するんだ?」と私はローラに尋ねた。ふたりともスノーデンについては事実上、何も知らなかった。年齢も、人種も、見た目も、何も。 「ルービックキューブを持っているはずよ」と彼女は言った。 これを聞いて、私は実際に吹き出してしまった。自分の置かれている状況があまりに奇想天外で、現実離れしているように思えたのだ。まさにシュールで国際的なスリラー映画。その舞台が香港(本文より) 2013年6月、世界中を震撼させたエドワード・スノーデンの内部告発についての本である。 同問題を扱った文献・書籍は多くあるだろうが、本書がそれらと違うところは著者にある。グレン・グリーンウォルドは弁護士でガーディアンやサロンに寄稿するジャーナリストであり、そしてプログラミングにもコンピューターにも詳しくないと明言する人物であるにもかかわらず、スノーデンが「このファイルを是非託したい」と切望した人物でもあった。 本書は大まかに分けると①スノーデンとの接触・告発の経緯、②告発内容についての解説・意見、③告発後、世界のメディアがスノーデンの協力者である著者にどう関わってきたかの3つについて書かれている 個人的に③が重要だと考えている。日本人でも名前は聞いたことのあるような名だたる大メディアたちが、とれもジャーナリストとは思えないような報道を取るさまが描かれる。①の場面でも報道すべきか否かで散々にもめる。これが、政府との癒着による業界の腐敗であることは最後のほうで説明されている。 スノーデンが賢いのはそういった状況を踏まえて準備をしていたことだ。まず、どのように発表するべきかの方針が明確であった。 「ただ、あなた方のジャーナリストとしての判断で、一般の人が眼にするべき文書、無実の人に害を及ぼすことがない文書だけを選んでほしい」それこそなにより重要な点だった。国民的議論を喚起できるかどうかは、合衆国政府に反論する余地を与えないことにかかっている、スノーデンにはそのことがわかっていた。要するに、文書を公開することで人々の命を危険にさらした、などと反論されては元も子もないということだ。(本文より) そして告発後のメディアがどう動くかの予想も見事に的中させている。 正体が明らかになって数時間後には、スノーデンの性格や動機についての誹謗中傷ゲームがすでに始まっていた。彼の行動は信念に基づくものではなく、名声を求めたナルシシズムによるものだ、と彼らは口をそろえて唱えた(本文より) 姿を消すことも、インタヴューを受けないことも、彼は初めから決めていた。自分が前面に出れば、メディアから注目を浴びることがわかっていたからだ。だからこそ、表舞台から姿を消すことで、彼は自分ではなくNSAの監視活動に注目を集めようとしたのだ。(中略)〝名声を求めるナルシスト〟だとしたらなんとも不思議な行動ではないだろうか(本文より) 告発が成功した背景にはこういう事情があったわけだ。最後に、情報を扱う権力に対してのスノーデンの言葉を孫引きして結びとしたい。 先人の言葉を引いておきます。「もはや人間への信頼を語るのはやめよう。悪さなどしないよう、暗号という鎖で縛るのだ」 最後の一節が、私がたびたび引用する発言をもじったものであることはすぐにわかった。一七九八年のトーマス・ジェファーソンだ。「権力に関わる事柄で、もはや人間への信頼を語るのはやめよう。悪さなどしないよう、権力者を憲法という鎖で縛るのだ(本文より)

Posted byブクログ

2014/06/08

出だしのスノーデンと面会して記事にして行く過程はスリリングで面白い。暴露された事実関係については既に記事化されたものがほとんどであり、新鮮味はなかった。後半はジャーナリズム論になっていく。NYTに対する強烈な批判はやや意外な感じも受けた。読み物として部分部分は面白いが、全体として...

出だしのスノーデンと面会して記事にして行く過程はスリリングで面白い。暴露された事実関係については既に記事化されたものがほとんどであり、新鮮味はなかった。後半はジャーナリズム論になっていく。NYTに対する強烈な批判はやや意外な感じも受けた。読み物として部分部分は面白いが、全体としてのまとまりにやや欠ける印象を受けた。

Posted byブクログ

2014/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エドワード・スノーデンがリークした情報に関し、彼と直接コンタクトしたジャーナリストが書いたものです。世界の見方が変わったというより、世界を見る上で別の視点を手に入れた、というほうが適切かもしれません。 9.11のテロ後に成立した愛国者法の拡大解釈によって、大量の情報を集めることに大義名分が与えられたとわかります。9.11はアメリカを根底から変えたのだと実感すると同時に、プライバシーが存在しなくなっても、なお残るのは内心の自由だろうと感じました(しかしそれさえも、いずれは奪われるのかもしれません…)。

Posted byブクログ

2014/05/27

こういうレビューすらウォッチされてるかもしれないということですね。透明性が大事と我々は言われるけど、権力層は秘密主義。日本は20年くらい先行ってるのかな。西山事件のコントロールの仕方とかかんがえると。

Posted byブクログ

2014/05/24

超弩級のサスペンスを読んでいる感じ。読み応えがあります。これが現実かと思うと薄ら寒くなる。 第一、二章では、著者とスノーデン氏との接触の様子が映画の導入部に様に描かれています。 第三章ではスノーデン氏のファイルに基づいて、NSAの情報収集の実態が暴露されます。 シスコのルータ...

超弩級のサスペンスを読んでいる感じ。読み応えがあります。これが現実かと思うと薄ら寒くなる。 第一、二章では、著者とスノーデン氏との接触の様子が映画の導入部に様に描かれています。 第三章ではスノーデン氏のファイルに基づいて、NSAの情報収集の実態が暴露されます。 シスコのルーターやサーバーに不正工作を仕掛け、大量のインターネット・トラフィックをNSAのデータベースに送信させているらしいです。まさに根こそぎ持っていく感じで、これでは防ぎようがありません。 NSAはあらゆる情報を収集して、実世界のコピーを作ってしまう考えなのだろうか。 第四章ではNSAが目指す監視社会の害悪について掘り下げています。これがないとただのゴシップになってしまう。ジャーナリストとしての本領発揮となる章です。 NSAが個人のプライバシーに関わる情報を収集している事実がある一方で、「通話記録の大量収集は、テロの脅威からアメリカを守ることになんら貢献していなかった」のも事実の様である。 監視社会は犠牲にするものが大きすぎる割に、効果はない。デジタル世界はまだまだ生まれたての赤ん坊みたいなものなのだから、我々が安心できるデジタル世界を実現する方向に少しでも進まなければ、スノーデン氏が勇気を持って告発した意味が無いと思う。 透明にすべきは個人のプライバシーではなく、公権力行使のあり方であるはずた。 第五章は、アメリカのジャーナリズムの腰抜けぶりを喧伝している。今回のスノーデン氏の告発に関連して、いくつかのひどい仕打ちに合っているようだ。しかし、この章については、アメリカのジャーナリズムについて書かれた他の本を読んでから客観的に判断した方が良さそうだ。ただし、アメリカで影響力をもつジャーナリストの多くが億万長者であるという指摘はさもありなんという気がする。 日本でもNSAによる情報収集は行われているようである。日本は平和ぼけしているので、無防備であるうえにジャーナリズム気質が希薄なため、今回のスノーデン氏の告発についても温度差がある様に感じる。 この本は、NSAの実態を「暴露」するとともに、アメリカのジャーナリズムの実態も「暴露」している。ジャーナリズムとはこのようなものであるということを知るうえでも良書だといえる。

Posted byブクログ