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子は親を救うために「心の病」になる の商品レビュー

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2021/10/30

人は「乳幼児期」「学童期」「思春期」「成人期」と発達していくはずが、親との関わりでそれに失敗したいくつかのパターンを実際のカウンセリング事例で紹介している。面白かったのは「成人期」の次に「宇宙期」があり、そこへの達し方も通常コースとイレギュラーコースがあるという考え方。自分は少し...

人は「乳幼児期」「学童期」「思春期」「成人期」と発達していくはずが、親との関わりでそれに失敗したいくつかのパターンを実際のカウンセリング事例で紹介している。面白かったのは「成人期」の次に「宇宙期」があり、そこへの達し方も通常コースとイレギュラーコースがあるという考え方。自分は少しイレギュラーな感じかなと思ったりした。子どもたちがどういう感想を持つかもちょっと聞いてみたい。 この本は、深い悩みを抱えた古い友人の支えになったとのことで勧められて読んでみたもの。昔は心理学関連の本は根拠のあやふやさと断定的な物言いが気になり嫌いだったが、最近は少し読めるようになったかな。実際にコンサルティングや本で勇気づけられたり助けられたりする人がいるという事実は重い。

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2021/08/14

子の苦しみは親から受け継いだ苦しみである。だから、親の苦しみでもある。 この言葉は目から鱗だった。 なんとなく、母親と娘の複雑で歪な関係性は、業のような、輪廻していく連続性があると肌感覚で感じていた。そしてそれは生育環境による価値観に由来するものだと思っていた。けれども、この本...

子の苦しみは親から受け継いだ苦しみである。だから、親の苦しみでもある。 この言葉は目から鱗だった。 なんとなく、母親と娘の複雑で歪な関係性は、業のような、輪廻していく連続性があると肌感覚で感じていた。そしてそれは生育環境による価値観に由来するものだと思っていた。けれども、この本を読んで、育児の過程に抱えられた親自身の人間としての矛盾が子供に影響していたということがわかり、納得した。とても良い本だと思う。 ただ、親子の複雑性は主に問題を抱えた母親と子供の関係の中で形成されているように書かれているが、母親の状態をつくった“父親”にもメンションするべきだという視点の必要性は投げかけておきたい。 どなたかが感想に書いていた通り、この本を手にとる人は、なんらかの形で親と子の関係に諦めや辛さを感じている人がほとんどだと思う。そしてその全体像が自分で掴めず、困っている人も多いのではと思う。 今の自分は一体どんな状況にいるのか。「読むカウンセリング」を通して、自身の状態を教えてくれる本。悩んでる人にはおすすめできる。

Posted byブクログ

2021/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

衝撃的なタイトル 子育てを終えた私は、書評に目をとめ、反省も含めて読んだ 親とのつながりかたが子どもを決定づけてしまう こわいなあ 不登校・引きこもり 摂食障害 虐待 などなど だけど十分理解できたとは思えない 難しかった ≪ 分かってよ 心の叫び 声に出ず ≫

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2021/05/07

正面切って、こういうテーマで書いてくれるところがすごい。親子関係からくる心の病を、事例と共に紹介している。タイトルから結論ついちゃってるから、読んでて変化がないが退屈しない。

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2021/03/07

全五章。タイトル通り、人間関係の基礎は親子関係に基づくことを前提としている。著者のカウンセリング経験を交えながら、子の「心の病」が親自身の問題といかに密接に関わっているかを明らかにする。四章までは親の心理的な問題の軽重と傾向から分類して、大きく4つのパターンを紹介する形で進行する...

全五章。タイトル通り、人間関係の基礎は親子関係に基づくことを前提としている。著者のカウンセリング経験を交えながら、子の「心の病」が親自身の問題といかに密接に関わっているかを明らかにする。四章までは親の心理的な問題の軽重と傾向から分類して、大きく4つのパターンを紹介する形で進行する。そして第四章では、人が人生に求めるものは第一レベルとして「安心」、第二レベルでは「愛情」「お金」「賞賛」であり、基本的にこの四つに尽きると明言している。 最終の第五章だけはそれまでと毛色が異なる。人は「乳幼児期」「学童期」「思春期」「成人期」の四つの発達段階を経て完成されるのが一般的な理解だとしたうえで、著者はこの後に第五の「宇宙期」の存在を提唱する。この「宇宙期」では善悪の価値が相対化される。例えとして宇宙期を迎えた人間は、「頑張ること=全」というふうに価値観が固定化されるのではなく、頑張っても頑張らなくてもいいと考えるようになる。具体的なモデルとしてはムーミンのスナフキンが挙げられている。 「宇宙期」は一般的には「中年クライシス」を期に迎えることが多い。しかし、心の病を含めてアウトサイダーとして普通の成長過程を経ることができなかった人間は、スムーズに「宇宙期」へと移行できるとしている点が興味深い。「宇宙期」を迎えた人間は、第四章で記された人が人生に求める第二レベルへの執着も希薄ではないだろうか。そして、「宇宙期」と無縁のまま死を迎える人生も、けっして珍しくはなさそうである。

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2021/03/06

 ブックカフェで読んだ。前々から目をつけていて、今日は雨だったけれどわざわざ読みに出かけた。それにもかかわらず本屋とブックカフェは盛況で、好きな席に座れなかったのが少し嫌だった。どうせ雨のなか歩いてきたのなら、広い机にソファでのびのび本を読みたかった。帰る時間になったらほとんど雨...

 ブックカフェで読んだ。前々から目をつけていて、今日は雨だったけれどわざわざ読みに出かけた。それにもかかわらず本屋とブックカフェは盛況で、好きな席に座れなかったのが少し嫌だった。どうせ雨のなか歩いてきたのなら、広い机にソファでのびのび本を読みたかった。帰る時間になったらほとんど雨が止んでいたこともあり尚更悔しい。  この本では子供の精神病を親子関係から考察していておもしろかった。自分が中学生のころ学校に行けなくなったときに行った内科で、父と母を後ろに座らせてお医者さんと話さなければいけないことがあったのだが、そのときなぜか一言も自分の体調を説明することができなくて、親子関係に問題があると精神科を紹介されたのを思い出した。

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2021/02/24

私個人の感想としては、ある程度信頼関係のある親子でおこることなのかな、と感じました。 私の過去とはちがいましたが、こんなケースもあるのだと参考になります。

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2021/01/28

子どもの心の病は親の病を救うためにある。親が自らの病から解放された時に、子どもは世界に向かっていく。 いる、ことの前提に、ある、ことを受け入れること。 ただ耳を傾けて聴く。このことの深さ、難しさを感じた。 我が子との向き合い方、自らのあり方、をじっくりと語り合いたい。

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2020/12/09

体験談をベースにしていて読むのは難しくない。言いたいことのエッセンスを捉えることは可能。 第一章、第二章は、親子は幸せな状態となった。 子のことを親が理解したからだ。子は親に頼って生きるしかないが、親も子に頼っていることを理解したからだ。 子のいない私は、自分のことを振り返り...

体験談をベースにしていて読むのは難しくない。言いたいことのエッセンスを捉えることは可能。 第一章、第二章は、親子は幸せな状態となった。 子のことを親が理解したからだ。子は親に頼って生きるしかないが、親も子に頼っていることを理解したからだ。 子のいない私は、自分のことを振り返り、自分を育て直している。親にできなかったことを自分で自分にやっている。 ほか、読みたい本。 『「母と子」という病』 『消えたい』 『人は変われる』

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2020/10/18

体系的・学術的ではなく、カウンセリングの事例から、様々な心の病の原因・根本を探り出そうとした本。 良くできた小説のように文章が読みやすいため、ふんふんと納得してしまう。しかし「良く出来すぎている」ため、一方で嘘くささも感じる。「宇宙期」といったオリジナル用語もあって、スピリチュア...

体系的・学術的ではなく、カウンセリングの事例から、様々な心の病の原因・根本を探り出そうとした本。 良くできた小説のように文章が読みやすいため、ふんふんと納得してしまう。しかし「良く出来すぎている」ため、一方で嘘くささも感じる。「宇宙期」といったオリジナル用語もあって、スピリチュアルな疑似科学な面も否めない。 作者自身、カウンセリングの現場では理論は通用しない、と言っている。まだまだ十分に体系化されていない精神医療の分野で、一つの知見を与えてくれる書ではないだろうか。

Posted byブクログ