終物語(下) の商品レビュー
10年近く続いたシリーズの一応の最終巻だというのに感慨の一つも湧かないのは、基本的に一巻完結型だったからか、はたまた似たような展開に飽きがきたのか。楽しい会話劇あり、魅力的なキャラクターあり、なるほどと思わされる観念論あり、ちょっとしたいい話あり。全部入りの上に西尾維新らしい、晴...
10年近く続いたシリーズの一応の最終巻だというのに感慨の一つも湧かないのは、基本的に一巻完結型だったからか、はたまた似たような展開に飽きがきたのか。楽しい会話劇あり、魅力的なキャラクターあり、なるほどと思わされる観念論あり、ちょっとしたいい話あり。全部入りの上に西尾維新らしい、晴々としたエンディングに良い意味でも悪い意味でも最早言うことがない。伝説シリーズの続刊に期待。
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3つのお話から成ります。 まよいヘル 八九寺真宵。昇天して何処にいるかと思いきや地獄。 暦も北白蛇神社で伊豆湖さんに輪切りにされて地獄で再会を果たしたわけで。 そのお陰で忍とのペアリングも切れ、普通の人となりました。 地獄で会ったのは人形遣いである手折正弦。 彼の元へ連れて行くために真宵は案内役を買って出た。 暦を普通の人に戻すために。 が、そのすんで、暦とともに地獄から搔っ攫われる。 正弦が最後に言った『忍を殺すという依頼は扇からだ』と聞かされる。 朝一で地獄巡りをした暦はそのまま受験会場へ。 ひたぎランデブー 受験当日に地獄巡りをした暦を受験会場まで付き添ったひたぎ。 夕方『デートをします』と言い放ち、ホワイトデーにデートをする事となった。 高校生であり、純粋に受験と取り組んでいたからこそデートは疎かになっていたわけで。 ひたぎとしては非常に我慢していたわけです。 彼女はヒマを持て余していたので『運転免許』を取りドライブデートとなりました。 ま、プランは羽川翼仕込みもあったが。 プラネタリウムという最初の場所で眠りながら(?)扇に色々言われて。 無事に科学館、ボウリング、カラオケと健全なデートを遂行。 最後に。 一生下の前で呼んで。呼び捨てで。 とひたぎが言う。 ようやく恋人らしく ひたぎ、暦 と呼び合う。 lastに。 扇が『私を助けて下さい。』と。 おうぎダーク 伊豆湖さんと復活した忍、それに真宵。そして余継と暦。 この5人で扇を退治するという。 扇は偽物。まがい物。暗闇というルールを模倣。 真宵は北白蛇神社の神に据え、伊豆湖は策略担当。 暦は実践担当である。 月日は撫子が描くマンガの手伝いをして、その帰り扇に捕まる。 全焼した廃ビルが再建されている。 そこで扇を待つのは暦。月日は一人で帰る事に。 対峙した二人は実は暦と暦の自己批判精神。同一人物。 だから色々な場面で他の誰もが知らない事も知っているし、唐突に出てくる。 正体を暴かれて、消失寸前に暦はまた扇を助けてしまう。 そこに現れたのは忍野メメ。『僕の可愛い姪っ子を云々』と認めた。 お陰で扇はくらやみに飲み込まれずに住み。 晴れて卒業式、羽川は帰って来て。忍は妖女と化して暦の陰に控えている。 last。扇は本物の後輩として暦の居る学校の一年に。 本当の、本当に次作でlastなんだろうか? 一応、そう銘打ってあるけど、何せ『西尾維新』だからな。
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この巻を読んで、上中っているのかなと思った。なんか量が多すぎて、水で薄まった何かを読んでいるようだ。今までなら、読み終わった~という感じがしたけど、今回はなかった。読みづらいし。
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<物語>シリーズは、やはり暦の自我の物語であった。 と、終わってから思い返せば、いたるところにそういうフラグというか、象徴はあったと思う。 つか、そもそも高校生が自我を得るだけの物語なら、ここまで膨大な量にならなくてもよかろうと思うのだが、暦くんが壮大に自我をなくしていたの...
<物語>シリーズは、やはり暦の自我の物語であった。 と、終わってから思い返せば、いたるところにそういうフラグというか、象徴はあったと思う。 つか、そもそも高校生が自我を得るだけの物語なら、ここまで膨大な量にならなくてもよかろうと思うのだが、暦くんが壮大に自我をなくしていたのだから致し方あるまい。 なくしていたというか、閉じ込めていたというべきか。 過去のトラウマによって、幾重にも幾重にも包まれてしまったその薄紙を一枚一枚ヒロインたちがはがしていったということだろう。 けれど最後の一枚を切り裂いたのは、忍野メメだった。 「人は勝手に助かるだけ」と、メメはうそぶくけれど、助けてほしいという意思がないものには手を差し出せない。これだけの量の物語をかけて、暦は自分のために自分の手を差し出すことをようやく覚えたのだろう。 個性が大事なんぞとよく言われているが、個性と自我は違う。 そしてそれに気づいていない人がどれだけ多いことか。 そんな目くらましを打破する暦の自我回復物語であった。
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阿良々木君の長かった高校生活、青春の終わり、終物語であった。 上巻では中学時代、老倉との因縁の決着。 中巻では忍の過去、初代怪異殺しとの決着。 そして終わりを締めるのは謎の後輩、忍野扇との決着。 臥煙さんに妖刀心渡で殺されて地獄に落ちた暦は、そこで同じく地獄に落ちていた真宵と、余接の手で死んだ正弦と再会する(まよいヘル)。 地獄から舞い戻った暦は大学受験も終え、疲れ切った体でひたぎとのデートへ。 そういえば物語シリーズの正ヒロインはひたぎさんなんだよな。特に最近は影がめっちゃ薄いけど。 そんな彼女プランのデートコース(ひたぎランデブー) 神のいないこの町に神を置き、正真正銘の吸血鬼に戻った忍を暦の影に縛り付け、あと一つ残った懸案事項こそが忍野扇、普通の化け物、の退治だった。 暦の前に現れては闇より暗いその目で暦を批難する。 彼女の正体とは。(おうぎダーク) 一応のセカンドシーズン最終巻、だそうです。 この後日談は続・終物語で。まだ続きそう。
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広げに広げた大風呂敷を綺麗に畳んだというところか。 何冊か前に、輪切りになったアララギくんと そこに現れた八九寺 気をもませたけれど、これも綺麗に回収(笑) いつも人のために命を投げ出してきたアララギくんが 最後に戦う相手、忍野扇の正体は・・・ なんだか、「続・終物語」があ...
広げに広げた大風呂敷を綺麗に畳んだというところか。 何冊か前に、輪切りになったアララギくんと そこに現れた八九寺 気をもませたけれど、これも綺麗に回収(笑) いつも人のために命を投げ出してきたアララギくんが 最後に戦う相手、忍野扇の正体は・・・ なんだか、「続・終物語」があるらしいけど これ以上何を描くんだろ(笑)
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終った・・・結末は割と淡々と。結局、忍野扇は阿良々木暦が自ら作り出した怪異だったと。まあ、身から出たサビということですかね。強烈な自責・自戒の念が作り出したのか。 いやでも、大団円だね。まさかこんなにキレイに納まるとは思ってもみなかった。正直、もうちょっと破綻というか無理が出てくると思ったけど、お見事です。八九寺真宵を北白蛇神社に奉るとは。ナメクジ真宵で蛇の上位互換って・・・。まあ、せっかく人間に戻ったのに阿良々木暦は吸血鬼もどきに逆戻りですがね。写真が撮れるくらいの吸血鬼度ということですかね。 そして戦場ヶ原ひたぎさんの翼リスペクト。映像見てみたいわ。あ、ちゃんと表紙を飾っていたのね。あとがき読むまで誰かわからんかったのだが・・・ しかし、巻を追うごとに、どんどんどんどん戦場ヶ原さんが良い娘になっていく。 満を持しての忍野メメ登場。最後はやはり頼りになるというか助けてしまう。いいオッサンキャラですね。しかし、南極?ジェットセッター?やはり羽川翼が一番怖いという。阿良々木暦の数学の試験の内容まで把握しているとは。「おい」と言いかけたのは「老倉育」のことだったんだ。やはりスキがない。 冒頭のあの序文も毎度のこと。そして大フォント!!!!。やはりそう来たか、の大満足。 忍野扇も助けてしまう阿良々木暦。だからこその阿良々木暦か。にしても、ファンで扇とは・・・英語に漢字にカナに掛詞の妙。さすがの維新節。発想がすごいわ。 阿良々木月火と忍野扇のやり取りはなんだかむにゃむにゃ謎めいた感じだったなあ。 心渡で野球って・・・ まだ続があると言うが、とにもかくにも終わった。あとはここまでアニメ化してくれれば大満足ですな。
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こんなによく読んだライトノベルは初めてでした。好きになるキャラクターが多かったのと多くの言葉遊びで楽しく読まさせてもらいました。 まだ続終物語があるけど、シリーズが終わってしまうのが非常に残念ですね。。。
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第2シーズンを綺麗にまとめた今回。『みんなが…たくさんの人が支えてくれた僕を見捨てられるわけがないだろう…』今は全く先が見えないけれどいつか自分が支えて貰った分以上に人を支えあげられる人になりたいなぁ…とそんな風に思わされるようなそんなことないような、面白い作品でした。(時系列が...
第2シーズンを綺麗にまとめた今回。『みんなが…たくさんの人が支えてくれた僕を見捨てられるわけがないだろう…』今は全く先が見えないけれどいつか自分が支えて貰った分以上に人を支えあげられる人になりたいなぁ…とそんな風に思わされるようなそんなことないような、面白い作品でした。(時系列がすげぇことになってるけどたぶんこれは暦物語の続きということなのかな?)
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十年続いたシリーズの本編最終巻。 2009年に既刊をまとめ買いして読み始めたんで、それから5年間追い続けてた。 これで阿良々木君の青春もひとまずの終わり。 扇ちゃんの正体が明かされていく展開が面白かった。
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