申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 の商品レビュー
著者自身がコンサルタントとして関わった事例を基に、戦略コンサルタントの功罪と、その上でコンサルタントとどのように向き合っていくのかを書いた本。 これ以上職場から人間性を奪うのはやめるべき、という著者の主張に、賛成。
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・方法論やツールはあくまでもツール。考えることが重要 ・課題/問題解決には対話が重要 ・組織は人間で成り立っている。優れたマネジメントスキルとは、結局は(部下などと)よい関係を気づくためのスキル ・クライアントとして最もダメなのは、コンサルに丸投げすること 面白かった。また再読...
・方法論やツールはあくまでもツール。考えることが重要 ・課題/問題解決には対話が重要 ・組織は人間で成り立っている。優れたマネジメントスキルとは、結局は(部下などと)よい関係を気づくためのスキル ・クライアントとして最もダメなのは、コンサルに丸投げすること 面白かった。また再読しようと思う。
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カレン・フェラン著「申し訳ない、御社をつぶしたのは私です」読了。気鋭のコンサルタントがフレームワーク万能論の反省を次々と吐露していく。大金を払ってコンサルを入れ、提案された大量の資料をもらうだけで終わってしまうのはどこかで見た景色。結局大事なのはツールや理論じゃなく、それを実行す...
カレン・フェラン著「申し訳ない、御社をつぶしたのは私です」読了。気鋭のコンサルタントがフレームワーク万能論の反省を次々と吐露していく。大金を払ってコンサルを入れ、提案された大量の資料をもらうだけで終わってしまうのはどこかで見た景色。結局大事なのはツールや理論じゃなく、それを実行する「現場」であり「人」であり「心」なのだ。良書。
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コンサルタント懺悔録、あれもこれもごめんなさい、コンサルタントが原因の失敗エピソードがあれこれ…ではない。 コンサルティングの何が問題なのか、コンサルティングとはどう付き合っていくべきなのか、コンサルタントは何ができず、何をさせて、何を自分たちでやるべきなのか。実際にコンサルタン...
コンサルタント懺悔録、あれもこれもごめんなさい、コンサルタントが原因の失敗エピソードがあれこれ…ではない。 コンサルティングの何が問題なのか、コンサルティングとはどう付き合っていくべきなのか、コンサルタントは何ができず、何をさせて、何を自分たちでやるべきなのか。実際にコンサルタントとしても働き、ユーザー側としても働いた著者による「(私が思う)正しいコンサルタントとの付き合い方」。 結局のところコンサルティングはあくまでもツールであって、全てを解決してくれる魔法の道具はない、という話。
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要するに、コンサルタントが駆使するフレームワークやらなんやらに頼ってはいけないということ。 人材育成の箇所は、少々、冗長な気がした。 マネジメントは、要は部下と良好な関係を築くこと、部下に関心を持つことが大事、ということ。
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自分もコンサル業だが、コンサルはなくなるべきものだと思っている。経営戦略も計画も企画も本来は内省すべきものと思っているが、実際はそうではない。 コンサルはあるモデルを活用し、アウトプットをするわけで、著者は、すべてが同じケースであることなどないからモデルは必ずしも当てはまらない...
自分もコンサル業だが、コンサルはなくなるべきものだと思っている。経営戦略も計画も企画も本来は内省すべきものと思っているが、実際はそうではない。 コンサルはあるモデルを活用し、アウトプットをするわけで、著者は、すべてが同じケースであることなどないからモデルは必ずしも当てはまらないという点を指摘する。 モデルはあくまでも現実や経験を記述するツールであって、モデルを使わなければならないということもないし、モデルが必ずしも正しいとは限らない。まさに手段が目的化してしまっているのだろう。 コンサルがうまく機能するためには、発注者がマネジメントしなければならないし、理想的には知識レベルが最低限でも同じでないといけない。でもなかなかそれは難しい。 コンサルは医者に近しい職能であると思う。効率化をして業績を上げ、収益率を高めるのか、真にクライアントのためにコンサルティングするのか。コンサルタントの心意気次第な気がする。
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コンサルタントは経営の様々理論をもとに仕事をするけれど、その理論だけでは経営は成り立たない。 それを自分の失敗談を挙げて説明してくれているので、読みやすいのだと思う。 でも、経営がさっぱりの私には、やっぱり難しかったです。 これがわかるようになるには、どんなことから学んでいくべき...
コンサルタントは経営の様々理論をもとに仕事をするけれど、その理論だけでは経営は成り立たない。 それを自分の失敗談を挙げて説明してくれているので、読みやすいのだと思う。 でも、経営がさっぱりの私には、やっぱり難しかったです。 これがわかるようになるには、どんなことから学んでいくべきなのかなぁ。。。
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某社のコンサルに怒る私を慮って後輩が貸してくれた本です。 要は理論やツールに振り回されて、もしくはそういうコンサルタントに振り回されるとろくなことがないですよ、という話。 著者が経験してきたコンサルティング事例がいろいろな分野で紹介されているが、言いたいこととしては初めの数章...
某社のコンサルに怒る私を慮って後輩が貸してくれた本です。 要は理論やツールに振り回されて、もしくはそういうコンサルタントに振り回されるとろくなことがないですよ、という話。 著者が経験してきたコンサルティング事例がいろいろな分野で紹介されているが、言いたいこととしては初めの数章で十分。 とはいえ上述の要点には激しく同意で、ほんと頼むわ…というのは心の叫びです。
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なかなか刺激的なタイトルだが、単なる釣りではなく、本当に面白い。良著だった。 世の中のコンサルタント達が企業に提案する経営理論やベストプラクティスは必ずしも(というより多くの場合は)正解ではない。 それを顧客に対していかに良いものであると、データに基づいたプレゼンをして、納得さ...
なかなか刺激的なタイトルだが、単なる釣りではなく、本当に面白い。良著だった。 世の中のコンサルタント達が企業に提案する経営理論やベストプラクティスは必ずしも(というより多くの場合は)正解ではない。 それを顧客に対していかに良いものであると、データに基づいたプレゼンをして、納得させて、売りつけるかが「コンサル」の仕事だ。 経営コンサルだけでなく、流行り(?)のいわゆる「課題解決型営業」というものを自称する企業の人間ならチクっと感じるものがあるのではないだろうか。 今の時代、コンサルタントを雇わず、社内の人的資源だけで経営を完結するのは難しいし、効率的ではないかも知れないが、一番大事な「考えること」、「意思決定をすること」をアウトソーシングしてはいけない。 — MEMO: 26 ひとつの流行が広く普及すれば、その問題点も広範囲に表れることになり、今度はその反省点を踏まえて次の流行がつくられる。外的要因に対応する「競争戦略」のあとには、内的能力にもとづく「コア・コンピタンス戦略」が登場。(中略)こうした現象を食いとめるには、経営コンサルタントがいっときしか流行らない経営手法を次々に開発して売り込むのを、やめさせるしかない。 59 「戦闘準備において、作戦そのものは役に立たないことをつねに思い知らされたが、作戦を立てる行為こそが重要だ。」アイゼンハワー 69 その企業の経営陣は忙しさにかまけ、工場に足を運んで作業員の話を聞く人など誰もいなかったのだ。※現場の声を集めること 101 どんなツールや方法論を用いるかは、たいした問題ではない。人間こそ問題の原因であり、解決の手立てなのだ。 132、133 『測定可能な目標が弊害を起こす』評価基準は管理職層が参考にすべきものであり、管理の方法になってはならない。評価指標そのものが目的になってしまう。 157 業績考課プロセスなど、まったくもって公平でも客観的でもない。それもそのはず、評価や判断というのは主観的なものだからだ。 167 システム上で管理などしなくても、マネージャーも部下も会社の目標の達成に向けて努力するはずだと信頼できないのだとすれば、目標の落とし込み以前に、その会社は大きな問題を抱えていることになる。 197 やはりよいリーダーには、自分自身のことをよく理解し、他人に共感し、柔軟性を示すことが求められる。――生きていくためのスキルだ。 219 「ラベリング効果」は証明されている認知バイアスのひとつだ。 278 個々人のことを考えれば、人間は必ずしも理性に従って行動するわけではないとわかっているのに、人間を集団としてとらえると、なぜか理性的に行動するものと考えてしまう(中略)ビシネスの世界には、ベストプラクティスに従えば成功でいるという考え方が浸みこんでおり、その前提を疑う人はほとんどいない。 280 いつもコンサルタント任せにしてしまうと、あなたの会社のことを何もわかっていない人間が、あなたの会社のビジネスについて最も重要な意思決定を行っていることになる。 299 できるだけ無駄はカットし、業務委託も多いこの時代に、コンサルタントを雇わずに済ませるのは不可能に近い。(中略)クライアントが最もやってはいけないことは、コンサルタントを雇って、自分たちの代わりに考えさせることだ。 311 私たちはじっくり考えもせずに早い段階で選択肢を絞り込み、最初によいと思った解決法に飛びついてしまう傾向がある。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
チェック項目7箇所。人材はビジネスの一部分ではない、人材なくしてビジネスは成り立たないからだ、オフィスや設備だけでは、どうしようもない、ビジネスとはすなわち「人」なのだ――非理性的で感情的で気まぐれで、クリエイティブで、面白い才能や独創的な才能を持っている人間たちのことだ、そんな人間が理屈どおり動くはずがない。問題は、人びとが戦略計画イコール解決策だと信じてきたことである、だが、計画自体にはほとんど価値はない、名高い将軍たちが示したとおり、計画を立てる過程こそ価値があるのだ。戦略開発の価値は完成した紙の報告書にあるわけではない、そんなものは捨ててしまっても構わない、自分たちで学び発見するプロセスにこそ価値がある。数多くの生産機械で起きる問題さえ、機械オペレーターの操作ミスやメンテナンス不良など、たいていは人間のミスが原因である、人間が作った環境では、人間が原因を作っていない問題を探すほうが難しいくらいだ。評価基準は洞察を得たり知識を高めたりするのには役立つが、目標になってはならない、さもないとそれ自体がマネジメントのシステムになってしまう、評価基準には優れた決断はできない、優れた決断ができるのは人間だけだ。優れたマネジメントスキルとは、よい関係を築くためのスキルだ、ひと言、それに尽きる、あれこれ考え過ぎることはない、テクニックや理屈の問題ではないのだ。「僕のビジネスモデルはビートルズだ。4人の男がお互いの悪い部分をうまく抑え合っている。それでバランスが取れて、ただ4人の能力を集めたよりもはるかに大きな相乗効果が生まれた。僕はビジネスも同じだと思っている。ビジネスでも偉大なことは決してひとりでは成し遂げられない。チームで成し遂げるんだ」。
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