ファイナルガール の商品レビュー
短編集に共通しているのは"遺される"ということについて。消え去られる。とり遺される。遺物となる。 生きるということは人生において自分以外のさまざまな人のあらゆる死にとり遺されていくということなのかもしれないデスね。
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ジャンルとしてはホラー?寄りの作品が多い印象。表題作『ファイナルガール』の淡々とした進み方が好き。あと、『プレゼント』のナツキのキャラクターも良い。
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まったくすばらしいことだ。彼は成熟しきった男性であるにもかかわらず純潔であり、帰り血で濡れそぼっているにもかかわらず無罪だった。 (P.75)
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おもしろー。 ホラーでもSFでもないのになんかズレてて居心地悪い感じ。 『ファイナルガール』の世界が明瞭になる感覚はなんかわかるな。
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「大自然」★★★ 「去勢」★★★ 「プファイフェンベルガー」★★★ 「プレゼント」★★★ 「狼」★★★ 「戦争」★★★ 「ファイナルガール」★★★
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短編 自然とは呼べない美術館でのキャンプで、眠る妹を置いて夜中にひっそりと会う深海魚。 電話口からいつだってストーカーをしてくる存在と、少しも恐怖を感じない矛盾とクマの防犯ブザー。 亡くなった海外の映画俳優を思いながら映画館で閉じ込められる佐藤と伊藤。 虫歯があるとキスをしてから宣言され親知らずを抜歯した家庭教師と教え子で恋人の16歳の少女。 5歳のときに家に来た狼が再び現れたときのために体を鍛えたが、いざというときに怖気好き細くか弱い彼女に助けられた同棲初日。 小説の脇役サイモンに心奪われ、彼氏と別れ戦争により天涯孤独になろうとも、一番に悲しむべき死は存在しないサイモンただ一人だった。 母は自分の命と引き換えに娘であるリサを連続殺人鬼から救ったのは母が30歳頃のことで、 リサもきっとそのくらいで娘のために死ぬと思いきや、襲ってくる連続殺人鬼からを次々と叩きのめして生き延びる人生であった。 不思議な話。理解できないわけではないけれど、正直なぜそうなったのかとかよくわからない。 だけど、嫌いじゃない。爽快に連続殺人鬼を殺していくリサがうけた)^o^(
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表題作を含め、7編からなる短編集。前作「おはなしして子ちゃん」に比べ、ポップさは軽減されたものの藤野ワールドは健在。「狼」と「ファイナルガール」の真逆さを読み比べても楽しい。また、「去勢」の構成やラストは印象深い。「プファイフェンベルガー」の恐さとおかしみの共存性もよかった。
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7つの短篇が収録されているが、前4編と後ろ3編とではテーマが異なっているように感じた。 「去勢」「狼」「ファイナルガール」に共通する非日常的なモノによる日常の破壊は、筒井の「死にかた」や「走る取的」にも似て、この後の著者の作品にも見られるスラップスティック作品群に含まれるだろう...
7つの短篇が収録されているが、前4編と後ろ3編とではテーマが異なっているように感じた。 「去勢」「狼」「ファイナルガール」に共通する非日常的なモノによる日常の破壊は、筒井の「死にかた」や「走る取的」にも似て、この後の著者の作品にも見られるスラップスティック作品群に含まれるだろう。 異常な事態に見舞われる「プファイフェンベルガー」の閉塞感。「戦争」に於ける記憶と実像の入れ子状況など、かなり重いネタにもかかわらずドライにかつユーモアすら含んだ描き方はさすがだ。 「大自然」はともかく、「プレゼント」だけは良くわからなかった。しかし身体の一部パーツへのフェティシズムにも似たこだわりは、著者の特徴かもしれない。
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2014.9読了 ぼんやりと膜を張った日常がトロトロと流れるような空気。「狼」「ファイナルガール」がとくに好き。
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恋愛小説なのか?確かに恋愛関係の男と女が出てきたけれど、結構凄惨な要素(私はホラーに感じた)が前面に来ているからなー。昼間に読んでもなんか怖い
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