1,800円以上の注文で送料無料

暗い越流 の商品レビュー

3.7

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

    12

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2020/10/24

短編集。 取り急ぎ、葉村晶シリーズの「蝿男」と「道楽者の金庫」のみ読んだ。 葉村晶シリーズ、長編だとじっくり読み込めるし、短編だとキレがよく味が濃いという、稀有なシリーズ。 この二編も晶がかっこよく、また不幸なめにあっていて面白かった。 残りはまたの機会に。

Posted byブクログ

2020/04/08

短編集。 最初と最後の話が葉村晶。 「幸せの家」ていねいな生活をうたう女性誌が舞台なんて、イジワルな話。

Posted byブクログ

2020/03/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

葉村シリーズですが、受賞した「暗い越流」を出すための短編集なので、継ぎ接ぎ感が強いです 2本目と3本目は、相方が同じの別人の話で同じような結末 4本目は独白形式で一番ブラック 1本目と最後が葉村シリーズ 最後の話で、今後に続く設定が固まるそうです 今後、「依頼人は死んだ」の謎の人物は、「悪いうさぎ」で活躍した人たちは、触れられるのか触れられないのか気になるところです

Posted byブクログ

2019/12/28

図書館に予約したのはいつか忘れるほど前で、今頃読むくらいの人気作だった。 返却時の延長は認められません、と言うピンクの紙がはさんであった。 このごろ短編集ばかり読んでいる気がする。題名どおり暗い話が5編収まっていた。 「蠅男」 亡くなった祖父の家に置きっぱなしの母親の骨壷を取っ...

図書館に予約したのはいつか忘れるほど前で、今頃読むくらいの人気作だった。 返却時の延長は認められません、と言うピンクの紙がはさんであった。 このごろ短編集ばかり読んでいる気がする。題名どおり暗い話が5編収まっていた。 「蠅男」 亡くなった祖父の家に置きっぱなしの母親の骨壷を取ってきてほしいと依頼される。葉村晶はフリーで探偵業をしている。群馬の伊香保温泉の奥に建っている寂びた家に行くと、ライターの朝倉が腐乱死体で転がっていた。ということで心霊スポットや、土地開発やらが絡んだ話。 「暗い越流」 これが受賞作。 死刑囚にファンレターが届いた。5年前、犬が吠え掛かかったというだけで犬もろとも飼い主を轢き殺し、通りかかった4人を巻き込んではね、ロータリーデバスと衝突して、運転手と乗客が亡くなり重軽傷者も出たという残虐な事件だった。 手紙の差出人を調べると、犯人の近くに住んでいた山本優子という女性だった。だが彼女は5年前の台風の日に家を出て行方不明だった。私はその捜査をすることになる。 父親は老母の介護で家出した娘を探すどころではなかったと言う。 私のところにも老いた母がいる、口やかましい母のせいで妻と娘は家を出て行った。 優子はどこにいるのか。 手のかかる親がいる家庭の重苦しさが底辺になったところが、現代を反映しているが、短い話なのであまり工夫はない。 死のうとして失敗ばかりしている「死ねない男」の話が利いている。 「幸せの家」 小さな雑誌の編集長がいなくなった。彼女が一人で切り回してきた特集は次号まできちんと企画が出来上がっていた。 女号の企画と言うので、読者から選んだ若い主婦の自慢の鍋料理を取材に行く。老人のいるらしい家庭もある。 編集長失踪の手がかりを探しに借りていた部屋に行くと、通帳に不審な入金があり、どうも恐喝でもしていたらしい。 題名の「幸せの家」というのは「幸せの家?」と言うのがふさわしい話になっている。 「狂酔」 これが一番面白かった。 教会の集会でシスターたちに向かって酔った青年が話し出す。 家庭の話は父親が自殺したことから始まって子供のころ誘拐されたこと。アル中になった経緯。 なぜここで話をしているか、静かに聞いて欲しい。ここにいた中学生の少女が子供を産んで、追い出されただろう。彼女はこの教会のシスターを慕っていて、近くでカレー屋をやっている。貰われた子供を探し出して育てて、仕事を手伝わせている。事件があるとボランティアの食事のために教会の庭でカレーを作るのを楽しみにしている。話は続く。 教会が見えて見晴らしがいいと両親が喜んでいた我が家を買った、家族の息子が行方不明になったね。そのときもカレーの炊き出しをしただろう? 延々と続く話の糸は、教会や、妊娠した少女や、通報してやってきた警官やを巡り、哀切な最後に続いていく。 「道楽者の金庫」 遺品整理業者と一緒に値のつく本の選別を任された葉村晶は今も探偵でアルバイト。古くてもいい本もあるが、見るとこけしの数がハンパではない。その中に、貴重品を入れた金庫を開く手がかりのこけしがあるという。東北の別荘まで探しに行き、てんやわんやの話。 こけしが見つかったことは見つかった、その貴重品はと言うと???なものだった それぞれ面白い、短い話なので、楽しめた。

Posted byブクログ

2019/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

葉村晶シリーズ2編を含む5編からなる短編集。 シリーズ第3弾「悪いうさぎ」から第4弾「さよならの手口」までのブランクは実に13年。 その間、長谷川探偵事務所と契約していたフリーの探偵だった葉村は、事務所の閉鎖を受け失業。第4弾では吉祥寺にあるミステリ専門の古書店「MURDER BEAR BOOKSHOP 殺人熊書店」でアルバイトをしている。 そこに至った経緯など、その間を埋める2編「蠅男」と「道楽者の金庫」が入っているというので番外編的に読んでみた。 当初はその2作だけにしようかと思ったものの、全部読んでみて大正解!標題作「暗い越流」を始め、葉村シリーズじゃない3編の出来が思いのほか秀逸で得した気分。 どの短篇も、問題が解決を見た最後の1ページで、思わずゾクッとするような仕掛けがあって、黒い! 若竹七海、葉村シリーズだけじゃないじゃないか!と、これから他の作品を開拓する楽しみを見つけたのでした。

Posted byブクログ

2019/01/26

全部が葉村晶シリーズと思って読んだので、毒っ気のある話が続いて混乱したが面白かった。毎回葉村が痛い目にあうのはお約束とはいえ、あんなところに落ちるなんてお気の毒だわ。

Posted byブクログ

2018/04/06

ダークでしびれる短編集。葉村晶が出てきて嬉しくなったけど、葉村シリーズではないようだ。 お食事時に読むのはおすすめしない。

Posted byブクログ

2017/11/14

間に出ていたコージーものと違って、どことなく暗いこれぞ若竹さんという⁈短編集。でも短編なので陰鬱にもならず少し軽め。

Posted byブクログ

2016/12/06

5つの短編のうち『蠅男』と『道楽者の金庫』は葉村シリーズ、どちらも葉村らしくちょっぴりダークでコミカル。またまた痛い目に合わされ気の毒だけど…笑ってしまう。 他の3編はノンシリーズだが、いずれも若竹さんらしい皮肉が効いて面白かった。最もゾッとしたのは『狂酔』、いや〜な話だ。 人...

5つの短編のうち『蠅男』と『道楽者の金庫』は葉村シリーズ、どちらも葉村らしくちょっぴりダークでコミカル。またまた痛い目に合わされ気の毒だけど…笑ってしまう。 他の3編はノンシリーズだが、いずれも若竹さんらしい皮肉が効いて面白かった。最もゾッとしたのは『狂酔』、いや〜な話だ。 人間の先入観は真実から目を背けさせる。ある話の中に容疑者でも被害者でもない2人の人物が出てくる。片方を女性、もう片方を男性だと思って読み進んで行ったら、最後の最後に双方の性別が逆だったとわかる。作者は女性だろう、男性だろうと仄めかす書き方はしているが断定はしていない。仄めかされた情報で勝手に判断しただけのこと。映像では決して出来ない活字ならではのトリック、この騙され方は心地よい。

Posted byブクログ

2016/11/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ホラー落ちがメインのミステリー短編集。 ・蠅男 ・暗い越流 ・幸せの家 ・狂酔 ・道楽者の金庫 の5編収録。 最近ファンになった女探偵葉村作品が収録されているということで読みました。 どの作品も落ちがホラーになっていてゾクッとしました。 ミステリーとしては謎解きのヒントが開示されていない部分があって読者にはアンフェアですが、一応筋の通った解決がされていて納得です。 これで葉村作品の期間は全部読んでしまったので、新作を首を長くして待ちたいと思います。

Posted byブクログ